ノート:うたかたの記
巨勢は「六年前に」「索遜」(ザクセン、その首都がドレスデン)に向かう途中で、一時的にミュンヘンに立ち寄り、「ピナコテエク」(ミュンヘンに今でもある絵画館)などを訪れたという。その帰り道、謝肉祭の人出の中(鴎外自身の日記によれば、彼が留学中ミュンヘンに到着したのも、まさに謝肉祭の時期であった)、「カフェ・フロリアン」という喫茶店で出会い、窮地を助けた花売り娘がマリイである。「一目ぼれ」というのも、その時点で自覚したのではなく、後から忘れられなくなったということであり、不適切だと考える。 確かに、そのあと「夕の汽車にてドレスデンを立ちぬ」とあり、そこから、この出来事がドレスデンであるという読みもあるのかもしれないが、「ピナコテエク」からの流れを考えれば、ミュンヘンの出来事であると読むのが自然である(「ドレスデンを立ちぬ」は、「ドレスデンに立ちぬ」の誤記であろうと推測される)。
そのほか細部の修正をした。主人公の人名は、原文通りの「マリイ」にした。確かに、現代語なら「マリー」と表記するところだが、そうなるとたとえば友人の「エキステル」なども「エクスター」ということになるし、原文通りがよいと考える。また、父親の名は「スタインバハ」(現代風なら「シュタインバッハ」となるか)が正しい。
また、父親の死や、王の死に関する事実的経緯が、小説とやや異なる表現であったのを、小説に忠実に改めた。--Felesfelix(会話) 2018年1月26日 (金) 10:39 (UTC)
鴎外の身分
[編集]鴎外は、ドイツ留学当時、いわゆる学生身分ではなく、すでに軍医官であった。したがって、大学に「在籍していた」というのはミスリーディングである。--Felesfelix(会話) 2018年1月26日 (金) 10:39 (UTC)
少し言い過ぎだったかもしれません。たしかに、ミュンヘン大学でも、鴎外は学生登録しています。その意味では「在籍していた」というのは間違いではありません。ただ、大学卒業後、陸軍軍医となり、陸軍省派遣留学生とはいっても、業務命令で行ったわけです。 Felesfelix(会話) 2018年1月30日 (火) 18:25 (UTC)