ノート:アストロサイト
以下は英語版の和訳です
アストロサイト(語源:astron ギリシア語 星、 cyte ギリシア語 細胞), アストログリアとも呼ばれる, は脳と脊髄に特異的な星型のグリア細胞である。脳内で最も豊富な細胞。脳ー血管関門を形成し血管上皮細胞を生化学的に補助する、神経組織への養分の供給、細胞外イオンバランスの調節、脳と脊髄の外傷を修復するというように、多様な役割がある。
1990年代の中頃から始まった研究によれば、刺激に反応してアストロサイトは細胞内のCa2+ウエーブを長い距離にわたって伝播し、またニューロンと同様にCa2+依存的に神経伝達物質(グリオトランスミッターと呼ばれる)を放出する。また、アストロサイトもニューロンと同様にグルタミン酸をCa2+用量依存的に放出することが示されている[1]。このような事実は、神経科学分野においてアストロサイト研究の重要性を示している。
概略
アストロサイトは中枢神経系にあるグリア細胞のひとつ。アストログリアとも呼ばれる。星型で、多くの突起でニューロンのシナプスを包んでいる。アストロサイトは慣例的に、組織学を用いて同定される。つまり、この細胞の多くは中間径フィラメントの glial fibrillary acidic protein (GFAP)を発現しているため、これをマーカーとして用いる。アストロサイトは中枢神経系のfibrous(繊維型。白質にある)、protoplasmic (原形質型。灰白質にある)、そしてradial(放射状グリア)に分けられる。
繊維型グリアの多くは白質に存在し、細胞小器官を比較的わずかしか持たず、アンバランスな長い突起を持つ。このタイプにはしばしば "vascular feet" (血管 足・・・終足?)があり、細胞が毛細血管壁の近くにある場合、毛細血管壁の外側にある細胞に物理的に繋がる。原形質型グリアは最も優勢で、灰白質にみられ、より多い量の細胞小器官を持ち、短く分岐の多い三次の(?)突起を持つ。放射状グリアは(脳髄などの)空洞(?)の軸に沿い、垂直に配置される。他のものが灰白質に深く埋もれているのに対し、この細胞の突起は軟膜に接している。放射状グリアは主に発生途中に存在し、ニューロンを移動させる役割がある。網膜のMueller cells と小脳皮質のBergmann glia は例外で、成人しても存在している。軟膜の付近では、これら三つのアストロサイトは突起を伸ばして軟膜ーグリア膜を形成している。
機能
以前の医療科学においては、神経ネットワークだけが唯一重要なものとみなされており、アストロサイトは隙間を埋めるものと考えられていた。しかし研究が進むと、アストロサイトの機能は再考され[2]、 さらには神経伝達物質の分泌や吸収と、血液ー脳関門のメンテナンスなど、脳内で積極的な役割のいくつかを果たしていると考えられるようになった[3]。これに続いて、"tripartite synapse" という、前シナプス、後シナプスとグリアの三要素間で密接な関係があるという考え方が示された[4]。
・構造面: 脳の物理的な構造にかかわっている。アストロサイトという名前は "星型"からきている。脳内で最も豊富なグリア細胞で、ニューロンのシナプスと強く結びついている。アストロサイトは脳内で電気的なインパルスの伝達を調節している。
・グリコーゲンを保有することによるエネルギー面の緩衝作用: アストロサイトはグリコーゲンを貯蔵・合成する事ができる。前頭皮質と海馬では、ニューロンの隣にあるアストロサイトはグリコーゲンを貯蔵・放出する。このように、グルコース消費と不足が激しい時に、アストロサイトはグルコースを出してニューロンにエネルギーを供給することができる。最近の研究によれば、この活性と(ニューロンの?)運動との間には相関がみられるようである[5]。
・代謝サポート:アストロサイトはニューロンに乳酸などの栄養分を供給する。
・血液ー脳関門: 内皮細胞を取り囲むアストロサイトの終足は血液ー脳関門のメンテナンスを手助けすると考えられていた、しかし近年の研究によればアストロサイトは実質的な働きはしておらず、代わりに大脳内皮細胞が形成する tight junctions と basal lamina が実質的には働いている。[6] しかし、最近ではアストロサイトの働きは脳内で血流へと繋ぐこととされており、これはfMRIにおいて実際に計測されているのはこの繋がりである事が示されている。[7] [8]
・伝達物質の取り込みと放出: アストロサイトは、細胞膜にグルタミン酸,ATP,GABAなどの神経伝達物質の輸送体を発現している。より最近の研究では、アストロサイトはグルタミン酸やATPをCa2+用量依存的に小胞へと放出する。[9] (これは海馬のアストロサイトについては議論がある。)[10]
・細胞外領域でのイオン濃度の調節: アストロサイトはカリウムチャネルを高い密度で発現している。ニューロンが活性状態にある時、アストロサイトはカリウムを放出し、局所的に細胞外濃度を上昇させる。アストロサイトはカリウムの透過性が高いので、細胞外にある過剰分を急速に除去する。[11] もしこの機能が邪魔されれば、カリウムの細胞外濃度は上昇し、ゴールドマンの方程式に従ってニューロンの脱分極が引き起こされるだろう。異常濃度の細胞外カリウムは頻繁な(epileptic:痙攣的な、癇癪にかかったような)ニューロンの活性に繋がる事が知られている。[要出典]
・シナプス性伝達の調節: 視床下部の視交叉にある神経では、ニューロン間の異シナプス性伝達にアストロサイトの形態に急速な変化が影響することが示されてきた。[12]海馬では、アストロサイトはATPを放出してシナプス伝達を抑制する。まずこのATPはエクトヌクレオチダーゼによって加水分解されてアデノシンになアデノシンはニューロンのアデノシン受容体に働いてシナプス伝達を阻害し、これによりLTPに利用できる幅が広がる(?)。[13]
・血流調節: アストロサイトは神経の血流調節を仲介するものとして働いている。[14]
・オリゴデンドロサイトの髄鞘を作る活性を増進させる: ニューロンの電気的な活性はアストロサイトにATPを放出させ、これがミエリンが形を作るために重要な刺激となる。しかし、ATPは直接オリゴデンドロサイトに働きかけるのではない。ATPによってアストロサイトがサイトカインである leukemia inhibitory factor (LIF)(白血病抑制因子)という、オリゴデンドロサイトの髄鞘形成活性を促進する調節タンパク質を分泌する。このことは、脳内でアストロサイトが管理ー平等化(?)の役割を果たしている事を示している。[15]
・神経系の修繕: 中枢神経系の中で神経細胞が傷害されると、アストロサイトは傷となった箇所の空間を埋め、その領域を修繕し、再生不可能な中枢神経系細胞に置き換わる。[要出典]
・長期増強(LTP): アストロサイトが海馬における学習と記憶を統合しているかどうかについては、未だ科学者たちの議論に決着はついていない。グリア細胞が神経のシナプスに含まれることは知られているが、LTP研究のほとんどはスライス標本を用いて行われており、そのためシナプス可塑性の調節という直接の役割をアストロサイトが果たしているかについては研究者の間で意見が一致していない。
--133.82.251.204 2013年4月17日 (水) 09:23 (UTC)つづき
最近の研究
最近では、2010年11月に行われ2011年3月に刊行された、Rochester大学とColorado School of Medicine大学の合同で行われた研究がある。彼らは大人のラットの中枢神経系にあるグリア細胞を置き換えることで、心的外傷の回復を試みた。ラット脊髄中の損傷にグリア細胞が注入されると、bone morphogenetic protein (骨の形態形成タンパク質は体全体の組織構造を作ると考えられているため、重要である。)に触れたヒトグリア前駆細胞からアストロサイトが生じた。つまり、骨タンパク質とヒトグリア細胞の両方があれば、アストロサイトは修繕、たとえば終足の配置、軸索成長、そして脊髄ラミナのある神経細胞の生存率の明らかな上昇といった、重要な修繕を増進するといえる。また、ヒトグリア前駆細胞とアストロサイトは毛様態神経栄養因子と接触することによって生じ、すると傷害箇所でニューロンの生存を促進したり軸索成長の補助をすることができない。(?)[16]
上海のある研究では、2通りの海馬神経培養が行われた: 一方では、ニューロンがアストロサイト層から成長し、他方ではアストロサイトとの接触は無いがGlial Conditioned Medium (GCM)という、ラット脳内でほとんどの場合に培養アストロサイトの急速な成長を阻害する因子が与えられた。これにより、アストロサイトが混合培養(前者)ではLTPに直接の役割を果たしたが、後者ではそうではなかった。[17]
--133.82.251.204 2013年4月18日 (木) 10:54 (UTC)
最近の研究によって、アストロサイトは神経幹細胞の調節に重要な役割を果たしていることがわかった。ハーバードのthe Schepens Eye Research Instituteによれば、ヒトの脳には神経幹細胞が豊富だが、アストロサイトによって放出される化学シグナル (ephrin-A2 and ephrin-A3) によって休眠状態にある。アストロサイトにはephrin-A2 and ephrin-A3の放出を抑えることで、幹細胞を活性化させてworking neuronsに変化させる能力がある。[要出典]
さらに、アストロサイトが、糖尿病と機能低下の関係について関連があるかについての研究も進行中である。これらの状態の両方に中枢神経系グルコース代謝に変化が見られ、またアストロサイトは脳内ではインシュリン受容体を持つ唯一の細胞である。
2011年にNature Biotechnologyから発表された研究[18]と、lay science article(?)の発表[19] では、Wisconsin大学の研究者らによれば、胚性幹細胞も誘導後の細胞も、アストロサイトへの分化能を持つ。
2012年に行われた、大麻の短期記憶への影響についてのある研究[20]では、THCがアストロサイトのCB1受容体を活性化し、これが繋がっているニューロンの細胞膜からAMPA受容体を除去する原因となると報告している。
カルシウムウェーブ
アストロサイト同士はギャップ結合によって繋がり、電気的に繋がった(機能的な)融合細胞をつくっている。[21] アストロサイトの、お隣さんとコミュニケーションを取るというこの能力によって、ひとつのアストロサイトの活性変化がごく近くにある他のアストロサイトの活性に間接的影響を与えるかもしれない。
アストロサイトへのCa2+イオンの流入は不可欠な反応で、最終的にはカルシウムウェーブを引き起こす。この流入が脳への血液量の増加によって直接引き起こされるため、カルシウムウェーブは hemodynamic な応答機構の一種であると言われる。細胞間カルシウム濃度の上昇は外部に機能的な融合細胞といったものを普及させるかもしれない。カルシウムウェーブが伝播する機構には、カルシウムイオン拡散とIP3、またギャップ結合と細胞外ATPシグナル伝達がある。[22] カルシウムの跳躍(?)はアストロサイトで一次既知軸索(?)の活性化で、(軸索を活性化するものとして最初に発見された?)、アストロサイトのグルタミン酸放出のいくつかには必要十分である。[23]
発生
アストロサイトは中枢神経系にあるマクログリアだ。アストロサイトは、中枢神経系が発生してくる神経外胚葉にある祖先細胞の集団とは由来が異なる。Rowitch と Kriegstein にまとめられた最近の成果[24]によれば、多様なニューロンのサブタイプ系列に存在する良く知られた遺伝的機構と、アストロサイトに存在するそれとの間には、驚くほどの類似性がある。神経細胞とちょうど同じように、Sonic hedgehog (SHH),Fibroblast growth factor (FGFs),WNTs やbone morphogenetic proteins (BMPs)のような規範的なシグナル伝達因子が、背腹軸、頭尾軸と内側軸についてのモルフォゲンの濃度勾配を用いて、発生中のマクログリア細胞に位置情報を提供している。結果として生じた神経軸のパターンが、神経外胚葉の分節形成をprogenitor domains (p0, p1 p2, p3 and pMN)へと導き、発生中の脊髄で明確にニューロンのタイプを分ける。いくつかの研究の背景には、今やこのモデルがマクログリアの細胞分化にも応用可能であるという考えがある。Hochstimと彼の同僚らによる研究により、p1, p2そしてp3ドメインからは、アストロサイトの3つの異なる集団が得られたと証明されている[25]。アストロサイトのこれらのサブタイプは、異なる転写因子(PAX6, NKX6.1)の発現と、細胞表面のマーカー(reelin and SLIT1)によって区別できる。この3つは 1) 背側に局在し、p1ドメインから導かれ、PAX6とreelinを発現するVA1アストロサイト 2)腹側に局在し、p3ドメインから生じ、NKX6.1とSLIT1を発現するVA3アストロサイト 3) 中間の白質に存在し、p2ドメインから生じ、PAX6, NKX6.1, reelin と SLIT1を発現する VA2アストロサイト に区別される[26]。発生中の中枢神経系でアストロサイトの分化が起こった後、アストロサイトの前駆細胞は神経系の中での最終的な位置へと移動し、その後最終分化が起こる。
--133.82.251.204 2013年4月24日 (水) 13:55 (UTC)
分類
アストロサイトの分類法にはいくつかある。
系統と抗原性の表現型による分類
1980年代初頭にラットの網膜神経を用い、Raffらによって行われた古典的な分類がある。
Type 1: 抗原性は Ran2+, GFAP+, FGFR3+, A2B5-。したがって生後7日のラット網膜神経の "type 1 アストロサイト"に似ている(?)。これは tripotential glial restricted precursor cells (GRP)から生じてくる可能性はあるが、bipotential O2A/OPC (オリゴデンドロサイト、type 2 アストロサイトの前駆細胞で、またオリゴデンドロサイトの祖先細胞) からは生じない。
Type 2: 抗原性は A2B5+, GFAP+, FGFR3-, Ran2-。この細胞はin vitroで育てることができ、tripotential GRP (おそらくO2A stageを経由する)からも、 bipotential O2A 細胞(何人か[誰?]はこれがGRPから誘導された可能性もあると考えている)からも、またin vivoでも祖先細胞を損傷部位に移植するとできてくる(しかしこれはおそらく、少なくともラットの網膜神経においては通常の発生ではない)。Type-2アストロサイトは、ある組織(ウシ胎児血清の存在下で育ったO2A細胞によって生じた、生後すぐの培養網膜神経組織)では主な構成要素であるが、生体中には存在していない(Fulton et al., 1992)。
解剖学的な分類
原形質型グリア: 灰白質に見られ、たくさんの分岐があり終足がシナプスを包む突起を持つ。原形質型グリアのうちのいくつかは、多能性の副側室領域の先祖細胞から生じる[27][28]。
ゴモリ-ポジティブ型アストロサイト: 原形質型アストロサイトの一種。細胞質の含有物や顆粒を多く含み、この顆粒がゴモリのクロム-ミョウバン ヘマトキシリン染色で染まる。この顆粒はリソソームに取り込まれて変性したミトコンドリアの残りで出来ていることが今ではわかっていて[29]、これはこの特殊なアストロサイトにあるミトコンドリアが何か酸化的なストレスによって損傷したためである。Gömöri-positive型アストロサイトは海馬の弓状核に特に豊富にあり、また脳の他の領域よりも海馬に多くある。このアストロサイトには、海馬のグルコース応答の調節に何らかの役割があるかもしれない[30][31]。
繊維型グリア: 白質で見られ、長く細く、分岐していない突起がランビエ絞輪を形成している[32]。繊維型グリアのいくつかは放射状グリアから生じる[33][34][35][36][37]。
輸送体/受容体による分類
GluT型: グルタミン酸輸送体(EAAT1/SLC1A3とEAAT2/SLC1A2)を発現しており、シナプスからのグルタミン酸放出に対して輸送体(currents)を介して応答する。
GluR型: グルタミン酸受容体(ほとんどはmGluRとAMPA)を発現しており、シナプスからのグルタミン酸放出に対してチャネル(currents)を介して、またIP3依存性Ca2+受容体(transients)を介して応答する。
--133.82.251.204 2013年4月25日 (木) 12:20 (UTC)
Bergmann glia
生後7日のマウス脳の矢状縫合部で、SLC1A3が発現していることでBergmann gliaが強調される(?)。 Bergmann gliaは、グリアの一種で[38][39]、放射状上皮細胞(Camillo Golgiが命名)あるいはゴルジ上皮細胞(GCEs;ゴルジ細胞との混同に注意)とも呼ばれる。小脳にあるアストロサイトの一種で、細胞体はプルキンエ細胞層にあり、突起は単層まで伸び、嗅球の軟膜表面で終足が終わる。Bergmann gliaはグルタミン酸輸送体を高い濃度で発現していて、 シナプス末端から放出された神経伝達物質のグルタミン酸の拡散を制限する。加えて小脳の発生初期では、Bergmann gliaにはシナプスの追加と剪定の役割がある。[要出典]
病理学
アストロサイトーマは脳のアストロサイトから生じた、頭蓋内での主な(? 初期の?)腫瘍である。グリア前駆細胞や神経幹細胞がアストロサイトーマとなる可能性もある。
アストロサイトーマはアストロサイトから成長する脳腫瘍である。脳の一部から、時には脊髄から起こる。何歳でも起こりうるが、主に雄において起こる。アストロサイトーマは2つのカテゴリに分けられる。Low grade (I と II) と、High Grade (III と IV)である。Low gradeの腫瘍は子供に多く、high gradeは成人に多い。[40]
Pilocytic Astrocytoma(毛様細胞性星細胞腫)は Grade I である。これは良性で成長の遅い腫瘍だと考えられている。Pilocytic Astrocytomasにはしばしば、液体で満たされた嚢胞状の部分と、固体の部分とがある。多くは小脳にある。そのため、症状のほとんどは平衡感覚やそれに類するものに困難が生じる[40]。子供や10代により頻繁に見られる。[41]
Grade II の腫瘍は成長が比較的遅いが、周囲の健康な組織に浸潤する。たいていは良性だが悪性腫瘍にも変わりうる。Fibrillary astrocytomas(原繊維性星細胞腫)または Protoplasmic astrocytomas(原形質性星細胞腫)と呼ばれる事もある。若者に多く、しばしば発作を伴う。[41]
Anaplastic astrocytoma(退形成性星細胞腫)は grade III に分類され、悪性腫瘍である。低いグレードの腫瘍よりも急速に成長し、近くの健康な組織に浸潤する傾向がある。Anaplastic astrocytomas は、周囲の組織に広がりやすく外科的に完全に取り除く事が難しいため、低いグレードの腫瘍よりも再発が起こりやすい。[40]
Glioblastoma Multiforme(多形膠芽種、単にGlioblastomaと呼ばれることもある)もまた悪性腫瘍で grade IV に分類される。Glioblastomas は複数の種類の細胞を含むことがある。(たとえばアストロサイトとオリゴデンドロサイト)ひと種類の細胞が部分的な処置によって死滅したとしても、他の種の細胞は分裂を続ける。Glioblastomas はグリア細胞腫のなかで最も侵略的な細胞である。成長が速く、隣の組織に浸潤する。およそアストロサイトーマの 50% が glioblastomas で、治療は非常に難しい。[40]
Tripartite synapse
脊髄神経の成長円錐では、活性化アストロサイトにはほぼ全ての神経伝達物質に反応する能力があり、(Haydon, 2001)、また活性化されると、グルタミン酸、ATP、一酸化窒素、プロスタグランジン、そしてD-serinのように様々な、神経を活性化する因子を放出するが、これが今度は神経の活性に影響する。アストロサイトと前シナプス・後シナプス間の緊密な繋がり、そしてシナプス活性を統合したり神経伝達物質を放出したりするアストロサイトの能力は "tripartite synapse" (Araque et al., 1999)と名付けられた。シナプス調節にアストロサイトが関わるのは、この3因子の繋がりのためである。
--133.82.251.204 2013年5月1日 (水) 11:38 (UTC)
慢性疼痛症におけるアストロサイト
通常は痛みの伝達はなにか有害なシグナルが痛みを伝える求心性ニューロンの活動電位によって出ることから始まるが、このニューロンは脊髄の後角でexcitatory postsynaptic potentials (EPSP:興奮性シナプス電位)を誘発する。この伝達は大脳皮質という、我々がこのEPSPを "痛み"に変換する部位まで到達する。アストロサイトの影響が発見されて以来、痛みの伝達についての我々の理解は劇的に複雑化した。痛みのプロセスは、体から脳へとシグナルが反復的にリレーされるだけでなく、いくつかに異なる因子によって促進・抑制の調節が起きているかもしれないという複雑なシステムとみなされている。ある最先端の研究でみつかったある因子は、脊髄の後角にある痛み増強シナプスにあり、これらのシナプスを包み込むアストロサイトの役割(?)。Garrison とその同僚たちは (Garrison, 1991)[要full出典] 脊髄後角のアストロサイトの肥厚と、周囲の神経の損傷により起こった痛覚過敏との間に、相関があると示した最初の人物である。これは一般的に損傷が起きた後にグリアが活性化された指標よ考えられている。アストロサイトは神経の活性を検知して化学的に伝達物質を放出することができ、これが今度はシナプスの活性を調節する (Volters and Meldolesi, 2005; Haydon, 2001; Fellin, et al., 2006)。過去には、痛覚過敏症は物質Pと、たとえばグルタミン酸のような興奮性アミノ酸(EAA)の放出によって調節されていると考えられてきた。続いて、 AMPA (α-amino-3-hydroxy-5-methyl-4-isoxazole proprionic acid)、 NMDA (N-methyl-D-aspartate) そしてカイニン酸の類を認識するグルタミン酸受容体の活性化が起こる。脊髄の痛みシグナル増強は、これらの受容体が活性化されることによるものなのである。この考えは、真実であるとはいえ、痛みの伝達を単純化しすぎている。他の神経伝達物質や、calcitonin gene-related peptide (CGRP)、adenosine triphosphate (ATP)、brain-derived neurotrophic factor (BDNF)、somatostatin、vasoactive intestinal peptide (VIP)、galanin、そして vasopressin のような神経調節物質(?)は全て、侵害刺激に対する応答として合成され放出される。これら調節因子に加えて、痛み伝達ニューロンや他のニューロン間にあるいくつか別の相互作用が痛みの伝達経路に影響する。
Two states of persistent painの訳は疲れたので止めます
--133.82.251.204 2013年5月2日 (木) 12:03 (UTC)
外部リンク修正
[編集]編集者の皆さんこんにちは、
「アストロサイト」上の1個の外部リンクを修正しました。今回の編集の確認にご協力お願いします。もし何か疑問点がある場合、もしくはリンクや記事をボットの処理対象から外す必要がある場合は、こちらのFAQをご覧ください。以下の通り編集しました。
- http://www.jhc.org/cgi/content/full/52/11/1519 にアーカイブ( https://web.archive.org/web/20080820042828/http://www.jhc.org/cgi/content/full/52/11/1519 )を追加
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ありがとうございました。—InternetArchiveBot (バグを報告する) 2018年3月17日 (土) 08:18 (UTC)