ノート:アルシャー盟/過去ログ1
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表記について
[編集]アラシャンとアラグシャーの違いは何ぞ?Sionnach 2006年3月18日 (土) 12:35 (UTC)
アラグシャー?
[編集]阿拉善盟がアラグシャー盟である根拠は何処であるか?現在公式のモンゴル名でもアラシャンである様だが、一体どうすればAlašanをアラシャンと読めよう?どこかの研究者が誤植ではなかろうか?Sionnach 2006年3月18日 (土) 12:44 (UTC) (以上、利用者‐会話:Dalaibaaturへの投稿【2006年3月18日 (土) 12:44 (UTC)の版】より転載。
- 内モンゴル出身の言語学者フフバートル氏の表記に準拠(『モンゴル語基礎文法』インターブックス、SBN4-924914-01-0、定価:5,400円(本体4,860円+税))。--Dalaibaatur 2006年5月15日 (月) 16:29 (UTC)
- どこをどうすればalašanをアラグシャーと読めるのかお聞きしたいものだ。そのアラグシャー盟とやらがアラシャン盟と同じものかも疑わしい。少なくとも現在の内モンゴルの方言ではこの地区はアラシャンと読む。モンゴル国のモンゴル語と内モンゴルのモンゴル語ではかなり違いがある。だから中国政府のピンイン転写でも採用されている内モンゴル方言に合わせて何が悪い?Sionnach 2006年5月15日 (月) 23:35 (UTC)
- その本が内モンゴルのモンゴル語だとしてもその綴りでアラグシャーと読むのは不可能ですね。それ以外に資料が示せなかったりすればそれは誤植ですよ。誤植を正しいとするのはウィキペディアの信頼性を蝕みます。
- 内モンゴル出身の言語学者フフバートル氏の表記に準拠(『モンゴル語基礎文法』インターブックス、SBN4-924914-01-0、定価:5,400円(本体4,860円+税))。--Dalaibaatur 2006年5月15日 (月) 16:29 (UTC)
誤植ではなく、内モンゴル出身の言語学者フフバートル氏の表記に準拠。--Dalaibaatur 2006年5月16日 (火) 21:50 (UTC)
- だからといって、検索にヒットしないものを項目名にするわけにはいかない。政府も現地人もアラシャンもしくはアラシャーと呼んでいる地名だ。Sionnach 2006年5月16日 (火) 22:50 (UTC)
- 内モンゴル出身の言語学者が、「アラシャー」という表記も並記しつつも、内モンゴルの行政区画を扱った第十一課では「アラグシャー」という表記を主たる日本語の表記として提示している以上、現地の「政府も現地人も」モンゴル語ではこの地名を主として「アラグシャー」と発音していると推察されます。--Dalaibaatur 2006年6月13日 (火) 15:19 (UTC)
Dalaibaaturさんは『モンゴル語基礎文法』をちゃんとお読みになったことはありますか?もしちゃんと読んだことがあるとすれば、「アラグシャー盟」などという記事名には決してならないと思うのですが。--shikai shaw 2006年6月13日 (火) 04:00 (UTC)
- 以下、利用者‐会話:Dalaibaaturへの投稿より。
- 証拠を出していただこう。
- アラグシャーだという根拠を『モンゴル語基礎文法』内モンゴル出身の言語学者フフバートル氏の表記の該当する部分を引用して説明してもらおうか?あの綴りの何処にもアラ「グ」シャーなどと発音できる文字がないのは何故だ?儂とてモンゴル語に完全に無知ではないのだ。舐めてもらうのは困る。Sionnach 2006年5月16日 (火) 22:57 (UTC)
- 私が所有している1993年出版の初版本では、第十一課が「obur mongGul un JasaG JakirGan u orun 内モンゴルの行政区」(ローマ字転写は不正確)となっており(pp.132-133)、そこには「アラグシャー盟」というカタカナ表記がガンガン使用されています。引用します。
- まず、p.130の単語リストより。
- 32 alašan アラグシャー(地域名)
- 次に第十一課の「本文訳」より。
- 内モンゴルは九つのアイマグ(盟)、三つの直轄市をもっている。自治旗は三つある。
- 九つのアイマグ:
- 一、ホロンボイル アイマグ
- (中略)
- 九、アラグシャー アイマグ
- 巻末の「ハルハ方言」と対比した「単語集」では、次のようになっている。
- alašan [ al∫a: ] Альшаа アラ(グ)シャー(地域名)38, 130
- さて、「アラグシャー」の「グ」音がいったいどこから出現したのか、という点ですが、これについては「文字編」(pp.28-58)の「š行」(p.38)に次のような記述があります。
(モンゴル文字) a + la + ša → alašan:
(上記のローマ字転写) a + la + ša → [al(ag)∫a: ]
(和訳部分)アラ(グ)シャー (地域名)
- すなわち、「a + la + ša」の三要素が組み合わさると、「alag∫a:」と「g」音が出現し、後続の「š」が「∫」に変化すると。この解説と、巻末の単語集ではカタカナ「グ」字が( )内に入れられていますが、第十一課「本文」とその表記をみるかぎり、フフバートル氏にとっては、「アラグシャー」という音こそ、この地域名称にとっての主たる音だと考えていることがうかがえます。
- 中華人民共和国の現行の自治体の記事に関するウィキプロジェクトの規定では、自治体の単位を中国名によって表記すると定められ、「アイマグ」は「盟」と表示されることになっております。以上より、1993年刊行の初版本に忠実に依拠した場合には、「決してならない」どころか、「必ず」アラグシャー盟という表記になるのです。
- さてshikai shaw 様。あなたのお手元の『モンゴル語基礎文法』は、それを「ちゃんとお読みにな」れば、「「アラグシャー盟」などという記事名には決してならない」そうですが、
- shikai shaw さんがご覧になっている本の刊行年と版
- についてお示しいただいたうえで、その版における「アラグシャー盟」に関する記述がどのようになっているのか、ご提示いただきたいと思います。--Dalaibaatur 2006年6月13日 (火) 15:12 (UTC)
修正--Dalaibaatur 2006年6月17日 (土) 17:43 (UTC)下記コメントは修正以前の版に対するもの
- すみません。病気療養中で体調が思わしくないので簡単に。
- 私が今回の質問をしたのは、ご存知の通り『モンゴル語基礎文法』にはおよそ三箇所にアラ(グ)シャー/アラグシャーに関する記述がありますが、いずれにも細かい表記のゆれがあり、短絡的にその中の一つに絞ることはできないと思います。その中でDalaibaaturさんが「アラグシャー」を選択したのかを不思議に感じましたので、ご質問を差し上げただけです。悪意などはありません。
- 私が所有している『モンゴル語基礎文法』は1993年発行の初版ですが、1997年発行の第二版も読んだことがあります。第二版でも改定などは行われていないので内容は同じです。
- ひとまずご確認していただきたいのですが、『モンゴル語基礎文法』38ページのモンゴル文字の記述ですが、どう見てもa + la + ša → alašaであり、alag∫a:などとは書いていないと思うのですが、いかがでしょうか。(そもそもモンゴル文字のラテン転写に「∫」や「:」は使用しないのですが、これはalagšaの誤りですよね?)。確かに、音声記号の部分には[al(ag)ʃa:]とかかれていますが、130ページの音声記号では[alʃa:]となっています。38ページでわざわざ括弧書きとなっているのは何らかの意味が伺えるものの、理由に関する記述はないため不明です。
- いずれにせよ、近年、内モンゴルからの留学生が多数訪れるようになりましたが、彼らと交流を持つ各大学教授が使用している表記は「アラシャン」 (alašan) であり、フフバートル氏が2000年に発行したエッセイ集『私が牧童だったころ』に収録されている地図においても「アラシャン・アイマグ」であることから、本記事の名称は「アラシャン盟」とするのが適切といえるでしょう。--shikai shaw 2006年6月15日 (木) 04:20 (UTC)
- フフバートル氏によれば「alašan」と表記して、「アラグシャー」または「アラシャー」と発音するので、「各大学教授が使用」したという「alašan」という表記の用例は「「アラシャン盟」とするのが適切といえる」根拠にはなりません。『私が牧童だったころ』に出現する唯一の「アラグシャー」の事例は、「vii」の付図記載のものだけで、本文には1例も登場しません。本によっては、著者が校正で目をとおすのは本文だけで、地図の地名や写真のキャプションは編集部が勝手につけてしまう場合もあるので、この本の地図における「アラシャン」表記は、「フフバートル氏自身による用例」の根拠としては、薄弱です。
- フフバートル氏には著書、論文が多数あるので、氏自身による「alašan」の発音、カタカナ表記については、統計的に確認が可能です。--Dalaibaatur 2006年6月17日 (土) 17:43 (UTC)
で、【『モンゴル語基礎文法』を(中略)もしちゃんと読んだことがあるとすれば、「アラグシャー盟」などという記事名には決してならない】といまもなお「思って」いるのですか?--Dalaibaatur 2006年6月16日 (金) 08:02 (UTC)
- もちろんその通りですが、それがどうかしましたか?Dalaibaaturさんはここやノート:包頭市での発言で『モンゴル語基礎文法』をちゃんとお読みになっていないことを自ら証明してしまっているのですが、自分でお気づきになっていないのでしょうか。--shikai shaw 2006年6月17日 (土) 04:04 (UTC)
- 『モンゴル語基礎文法』を「ちゃんと読む」と、著者フフバートル氏による「アラグシャー」表記が上引のように出現しています。またノート:包頭市で紹介した「ボゴト」という表記も、フフバートル氏自身の表記として「ちゃんと」出現しています。--Dalaibaatur 2006年6月17日 (土) 17:43 (UTC)
- ここに限らずチベット関係の記事のノートを見る限りでも、Dalaibaaturさんはどうも語学に関する知識がかなり不足しているようです。ある程度語学の勉強をした上で、『モンゴル語基礎文法』をはじめからお読み直し下さい。--shikai shaw 2006年6月17日 (土) 19:27 (UTC)
- 『モンゴル語基礎文法』を「ちゃんと読む」と、著者フフバートル氏による「アラグシャー」表記が上引のように出現しています。またノート:包頭市で紹介した「ボゴト」という表記も、フフバートル氏自身の表記として「ちゃんと」出現しています。--Dalaibaatur 2006年6月17日 (土) 17:43 (UTC)
- 「アラグシャー」という表記の「典拠」の有無についての議論だったはずですが。やりとりの相手に「根拠のない誹謗中傷のレッテル」を貼るのがお好きなようですが、合意の形成には毛ほどの役にもたたないことをご忠告申し上げます。
- 私が「あるていど語学の勉強」するかどうかによって『モンゴル語基礎文法』に記載されている文面は変化いたしません。くりかえしますが、
- 『モンゴル語基礎文法』を「ちゃんと読む」と、著者フフバートル氏による「アラグシャー」表記が上引のように出現しています。
- ノート:包頭市で紹介した「ボゴト」という表記も、フフバートル氏自身の表記として「ちゃんと」出現しています。--Dalaibaatur 2006年6月18日 (日) 18:42 (UTC)
- フフバートルの表記として出たからアラグシャーにすると仰るか。だがそれは方言音であり中華人民共和国・モンゴル国いずれも標準の発音として採用してはいない。仙台市を地元ではしぇんだいすと発音するからといって項目名をしぇんだいすにはできないと仰ったのは何処の何方かな?Sionnach 2006年6月18日 (日) 05:19 (UTC)
- フフバートル氏は、「内モンゴルの標準音」に準拠して『モンゴル語基礎文法』を執筆しています。--Dalaibaatur 2006年6月18日 (日) 18:42 (UTC)
- フフバートル氏は「内モンゴルの標準音」ではなく、「中国国内における標準音」に準拠して『モンゴル語基礎文法』を執筆しています。また、口語発音についてはIPA(国際音声記号、『モンゴル語基礎文法』では「国際音標文字」と表記)で表記するとしており、カタカナ表記が標準音の転写だとは一言も書いておりません。いったいどこをお読みになっていらっしゃるのでしょうか。
- そもそも、『モンゴル語基礎文法』はフフバートル氏一人の手によって書かれたものではなく、日本におけるモンゴル語学の重鎮である小沢重男氏の監修が入っているため、カタカナ表記がフフバートル氏の発音を正確に記述したものとは言い切れません。実際には、国際音声記号による表記と129~131ページのカタカナ表記はかけ離れている部分が多く、むしろ慣用的な表記に近いと考えられ、典拠として適切ではないことが明らかです。
- しかし、あなたは勝手にこの部分を「第十一課「本文」とその表記をみるかぎり、フフバートル氏にとっては、「アラグシャー」という音こそ、この地域名称にとっての主たる音だと考えていることがうかがえます」とか、「フフバートル氏が現に「ボゴト」と表記」などと曲解し、国際音声記号による表記よりもカタカナ表記のほうが正確であると「根拠のないレッテル」を張っています。あなたの発言は『モンゴル語基礎文法』の概説部分を全く理解しておらず、それであるにもかかわらず「ちゃんと読んだ」といいながら意味不明な発言を繰り返されてます。正直なところフフバートル氏を馬鹿にしているようにしか思えず、大変不快です。
- 体調が回復すればもう少しちゃんとした説明ができるのですが、今日はここまでにさせてください。私はDalaibaaturさんを「誹謗中傷」しているのではなく、あなたの発言から読み取れる事実を述べているだけです。あなたの発言は「誰々はこう表記している」「この本ではこう書いてある」といったものばかりであり、具体的な説明が全くありません。あなたにもし多少なりとも語学的な知識があれば、もっと論理的な説明ができるはずです。最低でも『モンゴル語基礎文法』の概説部分をしっかり読んでいたならば、あなたのような発言はできないでしょう。--shikai shaw 2006年6月19日 (月) 04:14 (UTC)
- 『モンゴル語基礎文法』において「フフバートル氏が現に「ボゴト」と表記」していることは「曲解」などではなく、このテキストの文面におけるまぎれもない現実です。上の引用ではページ数も明記してあり、テキストの実物を実際に見れば、「フフバートル氏が現に「ボゴト」と表記」している現物が確認できます。
- 【カタカナ表記がフフバートル氏の発音を正確に記述したものとは言い切れません。】→モンゴル語の発音をカタカナで「正確に記述」などできません。あくまでも近似値です。
- 【実際には、国際音声記号による表記と129~131ページのカタカナ表記はかけ離れている部分が多く、むしろ慣用的な表記に近いと考えられ、】→お「考え」は承りました。
- ノート:ボゴト市でも注意しましたが、私自身もフフバートル氏の【カタカナ表記が標準音の転写だとは一言も書いておりません】し、「国際音声記号による表記よりもカタカナ表記のほうが正確である」などと発言したこともありません。お加減の良くない体調をおして長文のコメントをいただきもうしわけありませんが、議論をするときは、やりとりの相手が実際に述べ、書いたことを扱うべきであって、やりとりの相手に、珍説を勝手に相手の説としておしつけるshikai shaw 氏のディベート作法が、合意の形成にとって何か有意義な作用を果たすとは、まったく思えません【あなたの発言から読み取れる事実を述べ】ようという方向で努力されるのは大変結構ですが、他人の発言を勝手に創作しないよう、くれぐれもお願いしておきます。私が発言しているという「正直なところフフバートル氏を馬鹿にしているようにしか思え」ない、「ちゃんと読んだ」といいながら」「繰り返す」「意味不明な発言」の中には、shikai shaw 氏ご自身の創作物が多数含まれていると思われます。私自身は他人の主張を勝手に製造してしまうことがないよう、相手の実際文面を【 】でくくって引用するという方式をとっています。意図的にやっておられるのかどうかは知りませんが、ご忠告申し上げます。
- 【あなたの発言は「誰々はこう表記している」「この本ではこう書いてある」といったものばかりであり、】とのことですが、「アラグシャー」というカタカナ表記の典拠や、「アラシャン」と「アラグシャー」が同一のものを指しているのかどうかの確認をもとめるSionnach氏の問いに対する回答としては、当然の書式であり、まったく問題はありません。
- フフバートル氏によるモンゴル地名のカタカナ表記について不満があるのであれば、その表記がなぜ問題であるかを、言語学的な根拠を示して論理的に提示すれば、私をふくめた読者にとって大変説得力があります。フフバートル氏自身が自著で明確に提示している表記を否定したい場合には、単に【典拠として適切でない】とか【『モンゴル語基礎文法』を(中略)もしちゃんと読んだことがあるとすれば、「アラグシャー盟」などという記事名には決してならない】という類の思い込みや、やり取りの相手の発言を勝手に製造したり、勝手に製造した発言をもとにトンチンカンなレッテルを貼るという操作をつみかさねるのではなく、ノート:ボゴト市におけるGuixiang氏のご投稿にみえるような、言語学的典拠を提示しての所論の展開にお取り組みになられると、やりとりの相手を説得しやすく、かつ他の読者が読んでも有益な情報発信となります。つよくおすすめいたします。--Dalaibaatur 2006年6月19日 (月) 05:02 (UTC)
- よくわかりました。私がなぜこの件について最初から理論的に説明をしなかったのかというと、もちろん体調が悪かったこともありましたが、Dalaibaaturさんが自主的に説明してくださることを期待していたためです。しかし、それは無駄だったことがわかりました。あなたは私がこれ以上何を言っても言う事をころころ変えてはぐらかし、意味不明な記述を繰り返すだけでしょう。
- そうそう、この修正においてご自分の発言を修正なさっていますが、38ページのモンゴル文字はどうみても「alašan」とは書いてありませんよ。129ページのモンゴル文字は「alašan」ですけどね。--shikai shaw 2006年6月19日 (月) 09:10 (UTC)
- 「阿拉善盟がアラグシャー盟である根拠は何処であるか?」(Sionnach氏 )という問いや、「(前略)それは誤植ですよ。誤植を正しいとするのは(後略)」(IP氏 )という類の問いに対する答えとしては、「内モンゴル出身の言語学者の著作にこのカタカナ表記の典拠あり」と示すことで回答としては十分であり、私はここでもノート:ボゴト市でも、それ以上の発言は行ったつもりはありません。なにやら「自主的に説明」を期待なさるのは、別にかまいませんけれども、それならば疑問におもうことをストレートに描写なさるほうが、相手と有益な対話を行えると思います。ある表記について、その著作を「ちゃんと読む」と、その著作自体にクッキリと用いられている表記に「決してならない」という奇天烈(キテレツ)なロジックをいきなりぶつけられても、普通の感性の持ち主にとっては、ただ驚愕するばかりです。
- 私が【言う事をころころ変えてはぐらかし、意味不明な記述を繰り返す】とのことですが、私は「アラグシャーというカナ表記はフフバートル氏の著作に典拠あり」という主張を、一貫して、決してゆらぐことなく提示しつづけてきました。なにやらころころ変えているような気がするのはshikai shaw氏の勘違いでしょう。私の投稿の中に、
- 【フフバートル氏のカタカナ表記が標準音の転写だと述べている文面】
- 【国際音声記号による表記よりもカタカナ表記のほうが正確である】
- という文面が実在するような気がするなら、そんな文面がどこにあるのか、ぜひ挙げてもらいたいものです。
- フフバートル氏のカタカナ表記に問題があると思うなら、shikai shaw氏の「あふれんばかりの教養」を出し惜しみせず提示してこのノートの他の利用者を啓蒙すればいいだけの話であって、やりとりしている相手の発言を勝手に捏造したうえで、それを批判しても、議論の進展にはなんの訳にもたちません。なにかウップンを晴らすためにやっておられるというなら別ですが、記事のノートへのご投稿を、合意の形成を目的として行おうとお考えなら、現在の議論スタイルは、ぜひご変更なさいますよう、ご忠告申し上げます。--Dalaibaatur 2006年6月24日 (土) 16:35 (UTC)
ですから、何度も申し上げておりますように、【「アラグシャーというカナ表記はフフバートル氏の著作に典拠あり」という主張】の根拠はなんなのでしょうか。Dalaibaaturさんはその点をはっきりとさせておられないため、私の主張がころころ変わっているように感じるのでしょうし、私にとってはあなたの主張がころころ変わっているようにしか感じられないのです。
『モンゴル語基礎文法』における発音の表記は、15ページにおいてIPA(国際音標文字)、すなわち国際音声記号にもとづいて表記すると明記されています。しかし、カタカナ表記に関する記述は一切ありません。にもかかわらずDalaibaaturさんは本書におけるカタカナ表記を元にして【「アラグシャーというカナ表記はフフバートル氏の著作に典拠あり」という主張】しています。この理由について明確に説明して下さい。
なお、私は現在、仕事の都合により月に一度ぐらいしかWikipediaに来ることができませんので、なかなかお返事をすることができません。申し訳ございませんが、ご了承下さい。--shikai shaw 2006年8月6日 (日) 07:08 (UTC)
- 【「アラグシャーというカナ表記はフフバートル氏の著作に典拠あり」という主張】の根拠はなんなのでしょうか。】とのおたずねですが、すでに上にも引用したとおり、【アラグシャーというカナ表記】の典拠は、【フフバートル氏の『モンゴル語基礎文法』という著作にみられる表記】です。「Dalaibaaturさんはその点をはっきりとさせておられない」とのことですが、「典拠」すなわち、【フフバートル氏が『モンゴル語基礎文法』においてもちいた「アラグシャーというカナ表記」の実例】は、掲載ページとともにすべて上記に引用ずみです。私が
- 典拠とした文献の名称
- 典拠とした文献における実際の用例
- 典拠とした文献における実例の掲載ページ
は、すべてクッキリ「はっきり」「明確」に提示してありますので、ご確認ください。--Dalaibaatur 2006年8月7日 (月) 18:39 (UTC) 繰り返しになりますが、フフバートル氏のカタカナ表記に問題があると思うなら、shikai shaw氏の「あふれんばかりの教養」を出し惜しみせず提示してこのノートの他の利用者を啓蒙すればいいだけの話であって、やりとりしている相手の発言を勝手に捏造したうえで、それを批判なさるという方向は、あまり建設的ではないとおもいます。--Dalaibaatur 2006年8月7日 (月) 18:39 (UTC)
- こちらも繰り返しになりますが、「【アラグシャーというカナ表記】の典拠は、【フフバートル氏の『モンゴル語基礎文法』という著作にみられる表記】」とのことですが、なぜその表記が中国の現行の自治体にかんするウィキプロジェクトのフォーマットとして採用すべき民族語名であるのかを全く説明されておりません。フフバートル氏が内モンゴル出身の言語学者だからなどという理由では全く説明になっていませんので、モンゴル語の日本語表記としてどう正しいのか、明確で論理的な説明をお願いします。しかも、本書内には「アラ(グ)シャー」という表記があるにもかかわらず、「アラグシャー」を正しいものとして選択した理由についても、「フフバートル氏にとっては、「アラグシャー」という音こそ、この地域名称にとっての主たる音だと考えていることがうかがえます」という単なるあなたの憶測による説明しかうかがっておりません。--shikai shaw 2006年9月2日 (土) 18:35 (UTC)
- 「アラグシャー盟」は「盟」が付いているということは地方政体の名称ですよね?とすれば、学者の辞典の表記は(参考にはしても)確定的なよりどころにならないと思います。現在の当該盟(あるいはその上級政体)がどのように自称しているか、ウェブサイトや、もっと思い切って当該盟にメールや手紙で公開質問したほうがいいのではないでしょうか。で、その結果に従うと。だって政体自身の回答ですから。
- 一方で、現在リダイレクトとなっている「アラグシャー」については、自治政体というよりは地域名であるので、歴史的な経過や学者の辞典の表記も十分検討対象だと思います。政体の回答に拘束されることなく、みなさんによるノートでの議論の結果「アラグシャー」「アラシャン」「アラシャー」などのどれになるのかについては、どれもアリでしょう。
- 福岡市と博多市のどちらを市名として採用するかで揉めたときに、市名は「福岡市」、国鉄駅名は「博多」になりましたよね。一部市民には今でも「博多市とすべきだ」との思いを持っている人もいると思いますが、だからと言って百科事典での項目名を「博多市」にするのは妥当でない。福岡市と別に幻の市名としての記事なら博多市もありだけど、現存の福岡市の記事を博多市に移動したら、賛同する人はほとんどいないでしょう。
- 一方で歴史ある地域名として、「市」のつかない「博多」の項目ならもちろん作成することは容認されるし、その意義も十分ある。
- 「盟」付きの項目では当該政体の公式発音を、「盟」の付かない地域名の記事には学者の辞典も含めた多様な候補から論議を、という風にはいきませんか?
- 当方としては、政体の項目名なのに一学者の辞典にこだわるのはとても奇異に映ります。こだわるなら「盟」なし項目をリダイレクトから独立記事に成長させ、そこで存分にそのこだわりの主張を頑張るべきでは?
- 当方はDalaibaatur氏の様々な主張(辞典の表記だとか)が間違いだと言っているのではありません。喧嘩を売るつもりもありません。そもそも政体(それも消滅したわけでない現存の、問い合わせ可能な政体)の記事に、当該政体への問い合わせなどをすることもなく、頑なに学者の表記を採用させようとする意図が理解できないだけです。「博多」の記事を作ればいいんです存分に。でも「福岡市」を「博多市」に移動さすのはよくないです。もちろん、政体からの返事が「アラグシャー」ならそれはそれでいいんですけど。誰か中国語やモンゴル語に長け、問い合わせメールをしてくれる勇者はいないのですか?
以上です。--無言雀師 2006年9月1日 (金) 17:45 (UTC)
- 追加します。「盟」のない地域名としての「アグラシャー」については、歴史的な変遷、様々な言語・方言における表現、学者の意見など様々な観点から議論すべきと思いますが、「盟」付きの場合は、当該政体が自認するところの、それもできるだけ最新の、つまりは現行表記・発音によるべきではないでしょうか。ある一時点(それも10年以上前)のある一つの辞典の表記を、あたかも神聖不可侵・議論の余地のない候補のように扱うのは妥当でないと思います。なんか皆さん些末な(失礼!)議論に引き込まれすぎのような気がします。当該学者の辞典がどうこうじゃないでしょう。そもそも政体の名称を議論するのに学者の本を持ち出すこと自体がディベートの技法の一つであるミスリードとしか思えないのですが。--無言雀師 2006年9月1日 (金) 21:23 (UTC)
- 全くおっしゃる通りで、私は現在の些末で無意味な議論から脱却して、せめて「アラグシャー」「アラシャン」「アラシャー」などのうちどれを選択すべきかなどの議論に移りたいのですが、なかなか時間がとれないためにかないません。ちなみに、ちょっと検索するだけでも分かりますが、アラシャン盟の方々と現在でもつきあいのある日本の自治体やNGOは、そのほとんどが「アラシャン盟」という表記を使っています。--shikai shaw 2006年9月2日 (土) 18:35 (UTC)
「さよなら」名義のユーザによる移動をめぐって
[編集]問題の移動はこちらを参照。
- 合意なき移動とおっしゃいまして戻しましたね。最初にその合意なき移動を行ったのはDalaibaaturさんですよ。138.243.201.1 2006年6月29日 (木) 22:57 (UTC)
- 「アラグシャー盟」への記事の移動は、中国の現行の自治体にかんするウィキプロジェクトのフォーマットにおいて
- その自治体の中国語名が、民族語名を漢字転写した場合
- その自治体民族区域自治行政体である場合
- の2条件を満たしている場合に、民族語にもとづくカタカナ表記により記事名を定めること
- にもとづいて行われました。このフォーマットは、数ヶ月にわたる議論と準備期間を経て、このように、ウィキペディアが定める所定の手順を踏んで成立した現行の規定です。
- 上やノート:ボゴト市でものべていますよに、「より妥当な表記」についてのしっかりとした論拠の提示は大歓迎ですので、よろしくお取り組みください。--Dalaibaatur 2006年6月30日 (金) 05:12 (UTC)
- 儂は一言もアラシャン盟からアラグシャー盟に移動する事に同意していないし、貴殿の仰った事は全く今回の件と関係がない。Sionnach 2006年6月30日 (金) 14:39 (UTC)
- Sionnach 氏は、ご自身の編集に他人の同意をもとめず、また氏の同意のない他人の編集も気にしない方だとばかり思っていましたが。もし、これからは【編集方針に対立ある事項については議論と合意のもとで編集を行い、一方的な編集や記事の移動を強行しない】立場をおとりになる、ということならむろんのこと、大歓迎です。以前の編集合戦のために保護がかかったままになっているシガツェ地区、ナクチュ地区、ニャンティ地区などでその旨ご表明いただき、保護解除申請していただけると幸甚です。--Dalaibaatur 2006年7月25日 (火) 05:22 (UTC)
『モンゴル語基礎文法』においては、「アラグシャー盟」という表記が【民族語にもとづくカタカナ表記】だという説明は一切ありません。ゆえに、Dalaibaaturさんの行動は、
- その自治体の中国語名が、民族語名を漢字転写した場合
- その自治体民族区域自治行政体である場合
- の2条件を満たしている場合に、民族語にもとづくカタカナ表記により記事名を定めること
という、中国の現行の自治体にかんするウィキプロジェクトのフォーマットに反しております。よって、Dalaibaaturさんが最初に合意なき行動を取ったとするのは紛れもない事実です。--shikai shaw 2006年8月6日 (日) 07:08 (UTC)
- 【フォーマット違反???】に関するコメントは下節にて。
- かつて、シガツェ地区、ナクチュ地区、ニャンティ地区、ウィキプロジェクト_中華人民共和国の行政区分&action=historyなどで、編集合戦による保護がかけられるのをも辞さず、ノートもしくは要約欄で一方的に自己の正義を通告し、合意の有無も議論中であるかどうかのへったくれもなく、一方的な編集を強行してきた諸アカウントが、このノート:アラグシャー盟やノート:ボゴト市で、他人の編集に対する批難という文脈においてとはいえ、はじめて議論や合意を経ない編集の強行を問題視する、という観点を持つ様になってきました。これらの諸アカウントが、いま少し視野をひろげ、「すべてのあらゆる議論や合意を経ない編集の強行が問題である」という認識にたちいたってくれたなら、中国の現行自治体の記事全般における編集保護の解除にむけて、おおきな展望がひらけることになります。たいへん楽しみなことです。--Dalaibaatur 2006年8月7日 (月) 18:18 (UTC)
フォーマットに違反???
[編集]shikai shaw氏は下記のような認識にもとづき【フォーマット違反】を云々していますが、
- 『モンゴル語基礎文法』においては、「アラグシャー盟」という表記が【民族語にもとづくカタカナ表記】だという説明は一切ありません。ゆえに、Dalaibaaturさんの行動は、
- その自治体の中国語名が、民族語名を漢字転写した場合
- その自治体民族区域自治行政体である場合
- の2条件を満たしている場合に、民族語にもとづくカタカナ表記により記事名を定めること
- という、中国の現行の自治体にかんするウィキプロジェクトのフォーマットに反しております。よって、Dalaibaaturさんが最初に合意なき行動を取ったとするのは紛れもない事実です。--shikai shaw 2006年8月6日 (日) 07:08 (UTC)
トンチンカンな指摘ですね。残念ながら、「アラグシャー」というカタカナ表記がフフバートル氏の『モンゴル語基礎文法』を典拠とするカタカナ表記であることは、すでに掲載ページと、フフバートル氏が用いた実例とともに提示ずみです。shikai shaw氏のお手元には『モンゴル語基礎文法』の現物があるそうですから、実物の文面が、私が引用したとおりの文面であることをご確認ください。--Dalaibaatur 2006年8月7日 (月) 18:44 (UTC)
- じゃーかーらー。結局モンゴル語内での差異に関してなのだからフォーマットの関知する範囲ではない。よってフォーマットを理由に記事名を決める事は出来ないのだ。Sionnach 2006年8月8日 (火) 11:04 (UTC)
フォーマットでは、
- 2 固有名詞部分
- 2-1 漢字表記が民族語を音写したものである場合
- 民族語に基づき片仮名にて音写する。
- 2-1 漢字表記が民族語を音写したものである場合
とあります。「アラグシャー」は、「民族語に基づき片仮名にて音写」された表記です。--Dalaibaatur 2006年8月9日 (水) 15:37 (UTC)
- それはまるで「アラグシャー」以外の表記をモンゴル語として認めないと言っているのと同じではないのか?Sionnach 2006年8月12日 (土) 16:41 (UTC)
ぜんぜん同じではありません。--Dalaibaatur 2006年8月14日 (月) 02:58 (UTC)
- それならアルシャーを認めなされ。検索結果 にある通りモンゴル語キリル文字表記はアルシャー以外の読み方がない。高々一人の学者が紹介した方言音をこの記事名にするのは相応しくない。Sionnach 2006年8月14日 (月) 13:07 (UTC)
時間がないので、感想のみ申し上げます。
- モンゴル語にはどういう方言があるか、程度の概論的な知識くらいしかなく不案内ですが、内蒙古と外蒙古では当然方言が違うので、ハルハ方言のキリル文字を絶対の根拠とするのは難しいのではないでしょうか。
- さりとて、現地ご出身のモンゴル族の方が「アラシャー」表記をお使いになっている例すらもあるわけで、ひとつの語学の教科書におけるカタカナをもってアラグシャーが完璧な音写だとはとても思えませんが。
いずれにせよ、外国語に完璧なカタカナ表記などありえません。それなのに、たったひとつしかない典拠に固執していては、誰も説得できないでしょう。少なくとも私は「アラグシャーという表記があり、モンゴル人もしくは日本人の言語学者がそれを教科書で使ったことがあるということは了解できました。だけど、それが本当に正しい保障はよくわからないし、百科事典で用いる表記として普遍化できるのかもよくわからないなあ」というのがいまのところの感想です。Safkan 2006年8月24日 (木) 15:21 (UTC)
アラシャンとする理由について補足をば―。どの地図や書籍をみても阿拉善高原はアラシャン高原(Alashan Plateau)かアルシャ高原(Alsha Plateau)と読まれていて、アラグシャー高原ではない。そもそも漢字に転写する時点でアラシャンと読む漢字が充てられている。モンゴル語として誤りでなければ漢字による当て字の元となった読み方で書いて何か可笑しい事でも?Sionnach 2006年8月24日 (木) 15:30 (UTC)
- Sionnachさんにひとつお願いがあります。確認された地図や書籍を具体的に列挙して頂くと多くの人が確認可能となり、議論も円滑となるように思います。漢字の当て嵌めについても、第3者が検証可能な形で論じて頂ければと思います。Xmas Steps 2006年8月25日 (金) 04:14 (UTC)
とりあえずウェブ上で確認できる資料(検索結果:日本語、英語)をば。
ならびにAlagsha PlateauまたはAlagshaa Plateauでの検索は一つもヒットなし。Sionnach 2006年8月25日 (金) 10:38 (UTC)
Dalaibaaturさんに質問
[編集]端的に伺います。
- アラシャーやアラシャンという片仮名表記は、民族語に基づき片仮名にて音写されたものとみなすことはできませんか?
- もしアラシャーやアラシャンを民族語に基づく音写とみなすことができないとすれば、その根拠はいかなるものですか?
Xmas Steps 2006年8月25日 (金) 04:14 (UTC)
フフバートル氏による表記の正確性について
[編集]「アラグシャー盟」という表記の典拠はフフバートル著・小沢重男監修の書籍『モンゴル語基礎文法』(1993年、インターブックス)とされていますので、この本の中における表記について考えてみます。
フフバートル氏は1958年生まれで内モンゴル出身、日本在住の社会言語学者です。母語であるモンゴル語のほか、中国語、日本語を解します。中華人民共和国、内モンゴル自治区、シリーンゴル・アイマグ(シリーンゴル盟)、ショローン・フフ・ホショー(正藍旗)、ジェガスタイ・サェーンホタグ出身のモンゴル族で、故に母語はモンゴル語中部方言のチャハル方言となります。奥さんも内モンゴル出身の方ですが、二人のお子さんは基本的に日本で生まれ育ったため、モンゴル語を解しません。
医者であった父親が日本語を多少話せたことからその影響を受け、日本語を専門に学ばれたそうで、内モンゴルでは戦後始めて日本語を学んだ世代といえます。内モンゴル大学を経て吉林大学の日本語学科を卒業した後、文部省の招待で日本の大阪外国語大学の社会学修士課程に留学し、さらに一橋大学の社会学博士課程を卒業しました。現在でも日本で専門の社会学、社会言語学としての講師のほか、モンゴル映画などの翻訳家としても活躍されています。ここで注意すべきことは、中国在住時は日本語学を、日本留学後は社会学を専門として学ばれている方であり、モンゴル語の知識は深いものの、「モンゴル語学」を専門として学んできたわけではないということです。
『モンゴル語基礎文法』は、フフバートル氏が日本に留学して2年目の1986年から約2年間をかけて執筆された本で、日本では戦後初めてとなるモンゴル文字で書かれた文法書です。本来ならば1988年に出版が可能であったのですが、当時の政治的な問題により先延ばしになり、1993年、当時フフバートル氏が講師をしていた早稲田大学の生徒の協力により出版することができました。フフバートル氏がこの本を執筆した理由は、京都府立大学(当時)の木田助教授の勧めがあったためです。留学当初は国費留学生であったからよかったものの、途中からは私費留学生となり、さらにお子さんが生まれることになったため、アルバイトをしながら大変苦労して執筆したそうです。また、当時の日本にはモンゴル文字の活版がなかったため、中国国内で用意しなければなりませんでしたが、中国では印刷物も国が管理していたため、フフホトの印刷所に極秘で頼んで用意してもらったとのことです。しかしその内容は間違いだらけであり、フフバートル氏は日本に帰ってからそれを一つ一つ手で直したとのことで、こちらの修正作業のほうが執筆よりも大変であったそうです。
『モンゴル語基礎文法』がどのような本かと申しますと、基本的には「中国国内におけるモンゴル語標準音」を元に、現代モンゴル語の文法を解説するための本です。中国国内には複数のモンゴル語方言がありますが、標準語とされているのはチャハル方言です。しかしながら、発音に関してはチャハル方言の本来の発音とは異なる「標準音」というものが指定されています。この「標準音」は、「標準音地域(チャハル)の音韻体系を基礎にすると同時に、モンゴル文語の音韻体系を規範とし、現代モンゴル語の普遍的な特徴を考慮する」とされ、実際にはモンゴル国における標準語であるハルハ方言の発音とほとんど差異はありません。
この本におけるモンゴル語の表記は、モンゴル文語に基づくモンゴル文字及びそのラテン転写と、ハルハ方言に基づくキリル文字表現があります。また、発音については内モンゴルのモンゴル語書籍『蒙古語標準音詞典』(内蒙古教育出版社、1984年発行)のキリル正書法を典拠とする「標準音」を元にIPA(国際音声記号、ただし本書中では国際音標文字と表記)で記述されており、カタカナやひらがなによる音声の表記は一切行われていません。また、9ページから25ページまでの概要部分には、チャハル方言本来の発音についても記述されています。
なお、カタカナ表記は固有名詞などの日本語訳の部分に記述されていますが、普通名詞の日本語訳部分には日本語の普通名詞が使われていることからわかるように、当時の日本で一般的に使われていた表現による単なる日本語訳でしかありません。
さて、この本にはおよそ3箇所に「アラシャン盟」に関する表記が出てきますので、それを簡単な表にまとめてみますと、以下のようになります。なお、[a] は [ɑ] のことですが、活字の都合でこのようになっております。
ページ | モンゴル文字 (モンゴル文語) |
ラテン転写 (モンゴル文語) |
国際音声記号 (標準音) |
キリル文字 (ハルハ方言) |
日本語訳 |
文字編 38 | alaša | alaša | [al (ag) ʃaː] | - | アラ(グ)シャー |
文法編 129~130 | alašan | alašan | - | - | アラグシャー |
単語集 227 | - | alašan | [alʃaː] | Альшаа | アラ(グ)シャー |
上記を見るとわかりますように、いずれも細かい表記のゆれがあり、一貫しておりません。中でもモンゴル文字についてすら2通りの表記があることに注目する必要があります。また、音声記号の表記に、本来の文字にない発音が括弧つきで登場する言葉は本書内でも他に例がありません。
これらの表記ゆれについて本書では一切説明されておらず、どれがもっとも正確な表記であるかは判断できません。アラ(グ)シャーの(グ)がなぜ括弧書きなのか、モンゴル文字が alaša という表記なのになぜ [ (ag) ] という発音が発生するのか、なぜ alaša と alašan という二通りの表記があるのか、なぜ an が [aː] という発音になるのかなどといったことは一切不明です。文語表記が長音化する原則や例に関する記述は多数ありますが、いずれの原則にも収まりません。故に、本書のみを典拠として、このうちの一つを抜き出して正しい表記だということは不可能であることが常識的にわかります。
ちなみに、この本における発音の典拠は『蒙古語標準音詞典』によりますが、『蒙古語標準音詞典』の書式方法はフフバートル氏の著書『続モンゴル語基礎文法』によればキリル正書法とのことであるため、 alaša の典拠はおそらくモンゴル文字ではなくキリル文字によると思われます。これはキリル文字表記がАльшаа(アルシャー)となっていることからも明らかです。対して、文法編は内モンゴルにおける中学校の教科書を典拠としているため、 alašan の典拠はおそらくその教科書のモンゴル文字によるものと思われます。
この本のみで発音の典拠とすることが不可能であることは明らかですので、次はフフバートル氏の他の著書による表記と比べてみたいと考えます。まず、1998年の大阪外語大学大学院博士課程後期に在籍中の論文がこちらで閲覧できますが、ここではアラシャン右旗、左旗の両旗を「アラシャー両旗」として表記しています。また、2000年に発行されたエッセイ集『私が牧童だったころ』に収録されている地図では「アラシャン・アイマグ」(アラシャン盟)と表記しています。
『私が牧童だったころ』には他の地名の表記も散見されるため、『モンゴル語基礎文法』における表記と比較して検証してみたいと思います。ただし、当時と現在の地名は異なる部分が多いことも注意してください。なお、『モンゴル語基礎文法』では "γ" を "G" と表記してますが、『続モンゴル語基礎文法』では "γ" に置き換え直してありますので、その部分は "γ" に統一してあります。国際音声記号については現在のものとは異なる部分がありますので、詳しくは国際音声記号の文字一覧をごらんください。また前述の通り、[a] は [ɑ] のことですが、活字の都合でこのようになっております。また、「アイマグ」や「盟」などの表記は基本的に外しました。
ウィキペディア | 『モンゴル語基礎文法』 | 『私が牧童だったころ』 | ||||
ラテン転写 (モンゴル文語) |
国際音声記号 (標準音) |
キリル文字 (ハルハ方言) |
日本語訳 | 本文 (日本語表記) |
口絵地図 (日本語表記) | |
内モンゴル自治区 | öbür mongγul | [oβor mɔŋgɔl] | евер монгол | 内モンゴル | 内モンゴル | 内モンゴル |
アラシャン盟 | alaša (p38) alašan (p129~130、227) |
[al (ag) ʃaː] (p38) [alʃaː] (p227) |
Альшаа | アラ(グ)シャー (p38、227) アラグシャー (p129~130) |
- | アラシャン |
シリンゴル盟 | silin γoul | [ʃiliːŋgɔl] | Шилийнгол | シリンゴル | シリーンゴル (p12他) | シリーンゴル |
ヒンガン盟 | kingγan | [xjaŋgaɴ] | Хянган | ヒンガン(興安) | - | ヒャンガン(興安) |
ホロンバイル市 (旧ホロンバイル盟) |
kölün boyir | [xoloɴ bɔir] | Хелен Бойр | ホロンボイール (p129) ホロンボイル (p130, 249) |
フルンボイル (p123) | フルンボイル |
バヤンノール市 (旧バヤンノール盟) |
bayannaγur | [bajannɷːr] | Баяннуур | バヤンノール | - | バヤンノール |
ウランチャブ市 (旧ウランチャブ盟) |
ulaγančab | [ɷlaːnʧaβ] | Улаанцав | オランチャブ | - | オラーンチャブ |
赤峰市 (旧ジョーオダ盟) |
ǰuu uda | [ʤɷː ɷd] | Зуу уд | ジョーオダ (p129, 130) ジョーオド (p266) |
オラーンハダ(赤峰) (p121) オラーンハダ (p122) |
オラーンハダ(赤峰) |
通遼市 (旧ジリム盟) |
ǰirim | [ʤirem] | Жирэм | ジリム | ジリム (p122) | 通遼 |
オルドス市 (旧イヘジョー盟) |
yeke ǰuu | [ixʤɷː] | Ихзуу | イヘジョー | - | イヘジョー |
烏海市 | üqai | [uːxai] | Уухай | 烏海(ウーハイ) (p130上) 烏海 (p130下) ウーハイ(烏海) (p237) |
- | 烏海(ウーハイ) |
フフホト市 | kökëqota (p130) kökeqota (p248) |
[xoxxɔt] | Хеххот | フフホト | フフホト(呼和浩特) (p120) フフホト (p127他) |
フフホト |
包頭市 | buγutu | [bɷgat] | Бугат | ボゴト(包頭) | - | 包頭(ボゴト) |
オロチョン自治旗 | orčun | [ɔrʧɔɴ] | орцон | オロチョン族 | - | - |
エヴェンキ族自治旗 | ewengki | [eweŋk] | эвэнк | エヴェンキ族 | - | - |
モリンダワ・ダフール族自治旗 | morin dabaγa daγur | [mɔriɴ daβaː dagɷːr] | Морин даваа дагуур | モリンダワー・ダグール族 | - | - |
シリンホト市 | - | - | - | - | シリーンホト (p37他) シリーンホト(錫林浩特) (p120) |
シリーンホト |
正藍旗 | - | - | - | - | ショローン・フフ(正藍旗) (p130) | ショローン・フフ・ホショー(正藍旗) |
上記を見ると、『モンゴル語基礎文法』におけるカタカナ表記は国際音声記号による表記とは乖離している部分が多いため「標準音」を正確に表現しておらず、むしろ日本語における一般的な表記を採用していることがわかります。一方で、『私が牧童だったころ』では『モンゴル語基礎文法』における国際音声記号による表記に近くなっているように見受けられます。故に、カタカナ表記に関しては『モンゴル語基礎文法』よりも『私が牧童だったころ』の方が正確性が高いため、記事名としてはアラシャン盟を採用するのが信憑性が高いでしょう。しかしながら、これらのことからわかるように、フフバートル氏自身による表記は揺れが激しく一貫していないため、フフバートル氏による表記を典拠とすること自体が無理であるように思われます。
とりあえず、時間がないのでここまでとしますが、Dalaibaaturさんがフフバートル氏による表記を典拠とするのであれば、なぜ一つの書籍の、しかも一カ所にしか登場しない表記のみを選択し、他を排除しようとするのか、論理的な説明をお願いします。--shikai shaw 2006年9月2日 (土) 18:09 (UTC)
- 9ヶ月も立ってしまいましたが、中間報告。知り合いの、大学卒以上の学歴を持つ、教養あるさまざまな出身地の内蒙古人インフォーマント10数人に確認したところ、全員から「アラ[グ]シャー」と「グ」音が明瞭に発音されていることによります。いまだ文献資料による典拠は確認できていないので、中間報告まで。--Dalaibaatur 2007年6月8日 (金) 18:54 (UTC)
- 明らかな独自研究につき認めない。--Sionnach 2007年6月9日 (土) 14:49 (UTC)
- モンゴル人インフォーマントが「アラ[グ]シャー」と発音するのは「Dalaibaaturの独自研究」ではありませんよ--Dalaibaatur 2007年7月15日 (日) 21:45 (UTC)
- 標準モンゴル語(蒙古文語)に基づいた表記にせいと云っている。つまり地方による独特の音韻変化や語尾の「隠れたн」などは考慮せず、文字通りに発音する方式を使うべきなのだ。少数民族地名のローマ字化基準は『少数民族语地名汉语拼音字母音译转写法』に記されているため、それに基づくとアラグシャーにはならない。--Sionnach 2007年7月16日 (月) 02:22 (UTC)
- 明らかな独自研究につき認めない。--Sionnach 2007年6月9日 (土) 14:49 (UTC)
- 9ヶ月も立ってしまいましたが、中間報告。知り合いの、大学卒以上の学歴を持つ、教養あるさまざまな出身地の内蒙古人インフォーマント10数人に確認したところ、全員から「アラ[グ]シャー」と「グ」音が明瞭に発音されていることによります。いまだ文献資料による典拠は確認できていないので、中間報告まで。--Dalaibaatur 2007年6月8日 (金) 18:54 (UTC)
二次資料を持たない知り合いがどうこうというのはWikipedia:独自研究は載せないで定義される独自研究となる。 中華人民共和国政府の制定した《少数民族语地名汉语拼音字母音译转写法》に基づくピンイン転写Alxaに基づく「アルシャー」が最も相応しい。公式から外れているのに態々独自研究を行ってまで一部の地域でしか通用しない方言音を押し通そうとするべきではない。--Sionnach 2007年7月16日 (月) 11:47 (UTC)
- 早急に「アラ[グ]シャー」音をしるした「文献的根拠」を用意できる見込みはないので、「アルシャー盟」への記事名変更には反対しない。--Dalaibaatur 2007年7月18日 (水) 15:18 (UTC)
- なにそれは本当か。今儂は目を疑っている。だが折角の事だ。貴殿の気が変わらぬ前に移動保護解除を出そう。--Sionnach 2007年7月18日 (水) 15:21 (UTC)