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ノート:インチキ外国語/修正案

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インチキ外国語 本項目では外国語に似せた言葉について解説する。冗談としてのニュアンスを含有するものが多い。和製外来語が外国語の単語を組み合わせて作るのに対し、こちらは実在しない言葉を作る点で区別され、中には外国語の単語を一切用いないものも多く存在する。

(一般的ないし学術的に定着した呼称が不明のため、現在の記事名は便宜的に採用されてます。明確に定義された言葉をご存知の方はノートページにて出典と共にお知らせ下さい。)

言葉遊び

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言葉遊びとして外国語に聞こえる言葉を作ったり、外国語をもじったりするのがよく見られる。現代日本でよく聞かれるものでは「ハナモゲラ語」などが有名であるが、そのようなものは古くから存在した。

単語レベルでは蚊取り線香のことを「マーストカートル(回すと蚊取る)」というのは、一説によれば平賀源内の作とも言う。同様な例で、饅頭のことを「オストアンデル(押すと餡出る)」(これは宮武外骨の作とも)、水道を「ヒネルトジャー」とか、おばさんを「スワルトバートル(座ると場取る)」などもかなり古いと思われる。夏目漱石の『我輩は猫である』には美学者の迷亭が西洋料理店で「トチメンボー」を注文したりインチキ外国人名を使って他人をからかうシーンが出る。

これに近い例で、日本語で意味を持つ語を外国語風に訛らせて商品名とする例は現在でも見られる。園芸関係、薬品関係はこの手のインチキ外国語の宝庫である。平成年代で確認できる例では、発芽発根促進剤の「メネデール(芽根出る)」、蟻殺しの「アリナックス(蟻無くす)」、ナメクジ駆除剤の「ナメトール(ナメ(クジ)取る)」、喉の薬の「ノドヌール(喉塗る)」など。

特撮ものの怪獣や怪人などのネーミングも外国語風が使われる。ヤメタランス(やる気を無くさせる能力を持つ)、オコリンボール(ボール状生物の群体で気が荒い)、モットクレロン(食いしん坊怪獣)など。

外国語的造語

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新しい言葉を作る際に、外国語めかして作る例もある。特に日本では英語接尾語をつける例がよく見られる。以下のようなものが代表格である。

  • -ism: 元来は「~主義」を意味する接尾語だが、その物の何かに対する思想や方向性を表す。プロ野球の監督名に付けてその監督の意図する野球のタイプを表わし、「野村イズムが浸透してきた」などと言う例がある。他にゴーマニズムジャイアニズムなど。
  • -tic: ~的、あるいは~っぽい。発音的にはティックではなく、あえてチックを使うことでチープさを演出する。乙女チックオカマチックなど。
  • -y: これも上に近いが、むしろそのような人を指して使われる。オタク的人間をオタッキー引きこもりヒッキーなど。など。
  • -ist: 元来は「~主義者」を意味する接尾語だが、何かに対する嗜好を持つ人達を指す。これはもう、コマキスト栗原小巻のファン)とサユリスト吉永小百合のファン)が双璧。
  • -er: 上とほぼ同じであるが、新しい使い方。アムラー安室奈美恵ファン)あたりが発祥か。元の語の末尾にラ行音、l, もしくは r がない場合でも関係なくラーが接続されることが多くなった。変わった使い方としてはキティラーハローキティのファン)、マヨラーマヨネーズ大好き人間)、2ちゃんねらー2ちゃんねる利用者、さらに略してねらーとも)などの例がある。

なお、SFファンタジーにおいても現実に存在しない事象に対する言葉として多くの造語が見られ、往々にしてそれは外国語めいた趣をもつが、それらはまず異世界としての現実感をもたらすための小道具であって、冗談としては意識されない。ただ、中には明らかに現実の用語をもじってインチキ外国語めいた効果をねらった場合もある。

名前の変形

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日本人の名前をちょっと変形して外国風にする遊びもある。音楽家の諸井誠は自分の名を「マコトニオ・モンロイ」と呼んだことがある。写真家の荒木経惟は往々にして天才アラーキーと呼ばれる。他には正木啓史をK.C.マサーキィ(『ドグラ・マグラ』)や千葉卓三郎(明治憲法に先立って起草された私案「五日市憲法草案の作者」)がタクロン・チーバと名乗った例もある。大体はいくつかの音をちょっと引き伸ばされる。

文学

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文学の中に外国語が入る場合に、いいかげんな言葉をあえて入れることで笑いをねらう例もある。例えば、古くはギリシャ古喜劇のアリストパネスの作品『アルカナイの人々』では、冒頭の議会の場面にペルシア人の使者が登場するが、彼の話す言葉が実はギリシャ人を罵倒する言葉である。

外国語の物真似

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外国語っぽく聞こえるデタラメをやって見せるという芸がある。タモリなどもやっているが、清水ミチコイタリア語関西弁で表現するという芸をもっていた。嘉門達夫は『シャンソン』という曲で、まごうことない日本語の単語だけで、フランス語っぽく聞かせている。チャップリンは『独裁者』でヒットラーの演説のパロディをやはりデタラメな言葉でやっている。なお、チャップリンの場合、無声映画が音声を持たなかったことが、逆に言葉の壁を越えられたとの認識から、トーキーが言葉の壁を作ると考え、それを打破すべくインチキ外国語を使ったとも言われる。

トニー谷は英語と日本語をごちゃまぜにして「レディース エン ジェントルメン アンド オトッツァン アンドおっかさんの皆さん」とやって大いに受けた(トニングリッシュ)。

関連事項

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参考音源

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