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ノート:タタールスタン共和国

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改名提案

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タタルスタン共和国への改名を提案します。理由は、少なくともロシア語(この共和国の公用語のひとつ)では絶対に「タタールスタン」とは言わないからです(タタルスターンと言いますが、これは日本語でそう書かれることがないためページ名としては却下)。もうひとつの公用語であるタタール語での発音が残念ながら私にはわからないのですが、もしタタール語での発音が「タタールスタン」であるということが確認できれば、この改名提案は取り下げることを考えます。

日本語出典においては、手元にある古い帝国書院の地図帳(2009年度版未確認)と5年前の成美堂出版の地図帳では「タタールスタン」でした。しかし、日本政府関係の文書では「タタルスタン」となっています([1] PDFです。「.go.jp」のアドレスを持つので、政府関係かと)。ネット検索で見る限り、「タタルスタン」がページ名に採用してはならないほど出典が不足するというような状況ではないと判断しました。--PRUSAKiN 2009年5月17日 (日) 09:18 (UTC)[返信]

厚生労働省のサイトでは、「タタールスタン共和国」と表記されてる。[2]現地に戦没者の慰霊碑を立ててきたという記録だから、これは現地の発音なんじゃないか?ロシア旅行社のサイトでも、タタールスタンの表記。[3]。確かに、タタルスタンの表記も探せばあるが、だからそちらに変えなきゃならないという必要もないのでは?Mishika 2009年5月17日 (日) 15:06 (UTC)[返信]

なるほど、厚生労働省ですか……。外務省くらいしかないだろうと思い込んでいたので、ほかの省庁は把握していませんでした。

ただ、「これは現地の発音なんじゃないか」という問いには、ロシア語については明確に「違う」とお答えできます。出典は市販の辞書か教科書を見てくださいとしか言いようがないのですが(辞書だったら市民図書館にもあると思います)、この単語のアクセント位置は第二音節の「タ」ではなく第三音節の「タ」にあるので(おや、第一も第二も第三も全部「タ」ですね……。「スタン」の部分の「タ」のことです)、ロシア語では絶対に「タタールスタン」とは発音しないのです(ロシア語ではアクセントのない音を伸ばさない)。

問題はタタール語で、こちらの発音でどうなるのかちょっと私にはわからないのですが、もしクリミア・タタール語と発音原則が同じならば、どこも伸ばさない「タタルスタン」だと思われます。

いずれにせよ、1.ロシア語で考えれば「タタールスタン」は明確な誤り、2.タタール語で考えても「タタールスタン」で正しいという確証(正しいと書いている出典なり、辞書での確認なり)がない、という二点から、少なくともロシア語名ならば正しいという確証の得られる「タタルスタン」に変更することにメリットがある考えました。いちおう、「タタルスタン」でも使用例が極めて少ないというわけではないので……。

一般閲覧者にとっては、「タタルスタン」でも「タタールスタン」でも著しい混乱を来たすほど表記が違うわけではないし、リダイレクトもあるので、実用上どちらにしてもさほど問題はないと思います。であれば、何も間違っている可能性の高い表記の方を採用しなくてもよいのではないかな、と思う次第です。--PRUSAKiN 2009年5月17日 (日) 15:42 (UTC)[返信]

以下の3点を考慮して検討する必要があると思っています。
  1. 現地語(地方政府の公用語であるタタール語、ロシア語)の発音に準拠するべき
  2. Wikipedia内の関連する記事(民族名、言語名、地域名称、地方政府名称)の間で記事名表記は極力合わせるべき
  3. 日本語、特に当該分野の専門家の間で一般的に使用されている用法に準拠するべき
タタール語での発音については、長母音/短母音の対立が原則としてないタタール語では、「タタルスタン」のように発音されているようです。(IPA表記のついた正確な資料に当たっていないので、正確でないかもしれませんが、RFEのタタール語サイト[4]でニュース音源を確認できます。)ロシア語については、ПРУСАКИНさんのご指摘の通りと思います。
一方で、日本語での主要表記については、民族名、地域名ともに、「タタル人/タタルスタン」でなく、「タタール人/タタールスタン」を採用する場合が一般的です。手元の資料では以下の通りとなっています。
  • 工具書、概説書
出典 民族名 地方政府名
西山克典「タタール人」『中央ユーラシアを知る事典』平凡社 2005年 (ISBN 978-4582126365) 「タタール人」 「タタールスタン共和国」
山内昌之「タタール」大塚和夫ほか編『岩波イスラーム辞典』岩波書店、2002年(ISBN 978-4000802017 「タタール人」 「タタールスタン共和国」
森川哲雄「タタール」『新版 ロシアを知る事典』平凡社 2004年 (ISBN 978-4582126358) 「タタール人」
小杉末吉「タタールスタン共和国」『新版 ロシアを知る事典』平凡社 2004年 (ISBN 978-4582126358) 「タタールスタン共和国」
小松久男編『中央ユーラシア史』山川出版社 2000年(ISBN 978-4634413405 「タタール人」 「タタールスタン共和国」
牧英夫 「タタールスク」(都市名) 『世界地名ルーツ辞典』 創拓社 1989年(ISBN 4-87138-076-9※Penn Stationによる追加 「タタール人」
牧英夫 「タタール」『世界地名情報辞典』 東京書籍 2003年(ISBN 4-48779-851-5※Penn Stationによる追加 「タタール人」 「タタールスタン共和国」
  • 専論等
出典 民族名 地方政府名
関啓子「タタルスタンとバシコルトスタンにおける教育政策とエリート形成」『タタルスタン、ウドムルチャにおける国家建設とエリート』(スラブ研究センター研究報告シリーズ No.66)1999年 [5] 「タタール人」 タタルスタン共和国
松里公孝「エスノ・ボナパルティズムから集権的カシキスモへ―タタルスタン政治体制の特質とその形成過程 1990-1998―」『スラヴ研究』47号 2000年 [6] 「タタール人」 タタルスタン共和国
松里公孝「空間の科学―政治研究のツールとしての中域圏概念―」『講座 スラブ・ユーラシア学 第1巻 開かれた地域研究へ―中域圏と地球化』講談社 2008年 「タタール人」 タタルスタン共和国
濱本真実「17世紀ロシアにおける非ロシア正教徒エリート政策」『スラヴ研究』 52号 2005年[7] 「タタール人」 「タタールスタン共和国」
長縄宣博「ヴォルガ・ウラル地域の新しいタタール知識人―第一次ロシア革命後の民族(милләт)に関する言説を中心に―」『スラヴ研究』 50号 2003年 [8] 「タタール人」 「タタールスタン共和国」
私個人は、①の現地語準拠の観点からの改名は理由があると考えます。(そもそも「タタールスタン」という表記は、ロシア語の「タタール人(Тата́р/Тата́ры)」のカナ転写に「-スタン」を接続させただけの慣用表記です。)しかし、②および③の観点を考慮すると、記事名には一般的に使用されている名称である「タタールスタン」を使用するのが妥当ではないかと思っていますがいかがでしょうか。Хосодаэвлери 2009年5月17日 (日) 17:50 (UTC)[返信]
横から失礼します。Хосодаэвлериさんの調査結果・ご主張にほぼ納得なのですが、1点だけ確認させてください。「タタール人/タタルスタン」という組み合わせはあり得ないでしょうか?上記調査結果でもそのような組み合わせとしている論文があるようですが、発音の観点から「タタルスタン」とした場合、タタール語での「タタール人」や「タタール語」の発音はどうなるのでしょう?この場合も「タタル人」「タタル語」であるならば、「タタール人/タタルスタン」の組み合わせはやはり変ということになり、その場合は「タタル人/タタルスタン」または「タタール人/タタールスタン」(発音をとるか慣用をとるか)の2者択一ということになります。--Penn Station 2009年5月17日 (日) 18:35 (UTC)[返信]
上記の補足です。
  • タタール語での表記(キリル文字・ラテン文字)・発音
    • タタール人:Татар халкы/Tatar xalqı(タタル・ハルク), Татарлар/Tatarlar(タタルラル)
    • タタール語:Татарча/Tatarça(タタルシャ), Татар теле/Tatar tele(タタル・テリ)
  • ロシア語での表記・発音
    • タタール人:Тата́р(タタール), Тата́ры(タタールイ)
    • タタール語:Тата́рский язы́к(タタールスキー・イズイーク)
日本語表記で「タタール」と長音表記が入るのは、上記のロシア語からのカナ転写の内容が慣用として定着した結果です。(タタールもご参照ください。)--Хосодаэвлери 2009年5月17日 (日) 22:19 (UTC)[返信]
ありがとうございます。発音を重視するといずれも「タタル」となるのですね。文献調査ですが、私の手元の本も確認しましたので、上記Хосодаэвлериさんの表に2件追加させていただきました。現地発音を重視したい気持ちもあるものの、現状では私も「タタールスタン」の方が一般的であり現状のままの方が良いのかな、という印象を持ちました。仮に「タタルスタン」に改名するとすると、タタールタタール人タタール語などとの整合性が気になってしまいます。--Penn Station 2009年5月18日 (月) 01:34 (UTC)[返信]
コメントありがとうございます。詳細な資料のご提示、感謝致します。
お考えの観点から見た場合のそれぞれについてコメントします。
  1. 現地語(地方政府の公用語であるタタール語、ロシア語)では「タタルスタン」のほうがよいようですね。
  2. 私はウィキペディアにそういうガイドラインがあると言うことを把握していなかったため、その点は考慮していませんでした。確かに、一理あると思います。ただ、ロシア語のように「タタール」+「スタン」で「タタルスターン」となる例があることを考えると、単語が変化した時点で発音にも変化が生じるのは不思議なことではなく、日本語表記に変化が生じたとしても奇異ではないと思います。タタールタタール人タタール語などとの整合性は、私は全然気にしていませんでした……(気にする、という意見を否定するつもりはありません)。「タタルスタン共和国の公用語はタタール語」でも何も違和感を感じない鈍感な私……?
  3. この点については、私も「タタールスタン」の方がより一般的であることに異論はありません。その上で、「タタルスタン」という表記もさほど珍しいわけではない(違和感があるわけではない)と思ったので、改名提案をした次第です。
従いまして、どうも私の気にしなかった部分が割と問題のようなので、仰るようにタタールタタール人タタール語などとの整合性を重視するのであれば、今回の改名提案は取りやめようと思います。逆に、タタールタタール人タタール語などを「タタル」に改名提案しようという気も起こりませんし……。
あえて個人的なことを申せば、この分野に精通しているХосодаэвлериさんが「タタールスタン」寄りのご意見ということであれば、その時点でこの表記にかなり説得力を感じます。強いて「タタルスタン」を推す必要はなくなった気がします。--PRUSAKiN 2009年5月18日 (月) 13:52 (UTC)[返信]
もはや結論が出たようですが、自分の発言で1点補足させてください。記事名間の整合性について触れましたが、それなりの理由があるのであれば、あえて不整合でも是とすることに異論ありません。コンスタンティノープルコンスタンディヌーポリ総主教庁ペンシルベニア州ペンシルバニア鉄道などの例もありますし。「タタルスタン共和国の公用語はタタール語」も根拠があれば納得できます。専門でもないのにお邪魔して申し訳ありませんでした。お二方の利用者名は読み方が難しいですけどカッコいいですね。スラブ世界にやって来たかのようです(^^;。それでは失礼します。--Penn Station 2009年5月18日 (月) 14:16 (UTC)[返信]
滅相もありません。貴重なご意見と出典の追加、本当にありがとうございました。
「タタルスタン」と「タタール」については、該当するとすればペンシルベニア州ペンシルバニア鉄道の例に当たるかなと思います(コンスタンティノープルコンスタンディヌーポリ総主教庁は、典拠とする言語が異なるという例なので)。
Хосодаэвлериさんが調べてくださった出典を見る限りでは、一部の論文で「タタルスタン」と「タタール人」という混交(?)が見られるようです。例えば、ロシア語ではここは「タタルスターン」と「タタール」になるところなので、日本語でも「タタルスタン」と「タタール」と書かれていたとしてもそんなに変なことではないんじゃないかな、というのはたんに私見です。
利用者名については、どちらかというと私は失敗だったと思っているのですが(読んでもらえないから)、なんとなく字面で覚えてもらえるかもしれませんね……。Спасибо за комплимент! 今後ともよろしくお願いします。--PRUSAKiN 2009年5月18日 (月) 14:31 (UTC)[返信]
ご検討いただき、ありがとうございました。
私個人はどちらかというと③の「当該分野の専門家のコンセンサス」を重視する立場ですが、議論参加者の合意が得られれば、①や②に準拠した呼称も③に優先するものと考えます。
今回の「タタールスタン」については、邦文での言及や、当該地域の専門家も多いため、③の観点が妥当ではないかと判断した次第ですが、日本語での翻訳事例が少ない人名、地名については、一概に判断が難しい場合も多いと思います。
そういった意味で、ウクライナや東欧諸国等の地名、人名記事を積極的に執筆しておられるПРУСАКИНさんには敬服する限りです。
ところで、本記事に貼られた「改名提案」タグはどうしましょうか。一定期間、様子を見てからクローズさせますか。--Хосодаэвлери 2009年5月18日 (月) 15:58 (UTC)[返信]
こちらこそ、ありがとうございました。
基本的に1週間待って取り下げようと思ったのでが、明日(で1週間)自分が活動するか未定なので、今取り下げておくことにしました。
改名提案とは別の話題として、「タタルスタン」、「タタール人(語)」だと日本語として変かなあということについて似た例がないか考えてみたのですが、「レーニン」と「レニングラード」なんかは似た例かもしれないなあと思いました。で、「スターリン」と「スターリングラード」だと「タタール」と「タタールスタン」の例かな、と。--PRUSAKiN 2009年5月24日 (日) 13:00 (UTC)[返信]