ノート:マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷
日本語表記
[編集]以下に示すように、Madriu-Perafita-Claror Valley の日本語での表記についてはまだ定訳がありません。
- マデリウ-ペラフィタ-クラーロル渓谷(日本ユネスコ協会連盟 2007年5月3日現在)※『年報』でもこの表記。
- マドリウ・ペラフィタ・クラロール渓谷(外務省「文化遺産の保存:世界遺産」2004年7月)
- マドリウ・ペラフィータ・クラロー渓谷(TBS「世界遺産」2006年3月12日放送)
カタルーニャ語では語末の r の多くは無音になります。(田沢耕『カタルーニャ語辞典』(大学書林、2002年)、「発音と表記」1015ページを参照)。例外もありますが、『カタルーニャ語辞典』掲載のclaror(「明るい」の意)という語は、発音記号を見ると語末の r が無音となっており、発音は「クラロ」で o にアクセント(強勢)がおかれています。これは「母音+ s, -en, -in 以外の形で子音で終わる語」であることから最後の音節にアクセントがおかれるためです(田沢、前掲、巻末「音節と強勢」1017ページ、カタルーニャ語の日本語表記も参照)。
以上のことから、少なくとも「クラーロル」と「クラロール」は正確な表記ではないと考えました。長音はしばしばアクセント位置を示すのに使われます。「クラロー」はその前の語が「ペラフィータ」ともなっていることから、アクセントを長音で表している例ですが、「クラーロル」では最初の a にアクセントがあることになります。また「クラーロル」も「クラロール」も語末の r が無音になっていません。
よって前掲の3つの例のうち、最も原音に近い表記は「クラロー」ということになります。しかし、原音主義は重要ですが、その一方ですべてのアクセントを長音で表わすことにした場合、日本語の文章として読みづらいこともあります。例えば、カタルーニャ語地名の「バルセロナ」はアクセントを長音で表わすならば「バルセローナ」と記述することになります。他の記事のカタルーニャ語表記との整合性も考えて、初版ではとりあえずの処置として、長音を使わない表記を採用、「クラロ」としておきました。
Wikipedia:ウィキプロジェクト 世界遺産/より正確な記事名も参照してください。--HannaLi 2007年5月2日 (水) 18:30 (UTC)