ノート:メンズブラ
記事に「メンブラをする男性が増えている」とあり、ソースとして週刊プレイボーイの青山まりへのインタビューが紹介されています。曰く「数年前に一度脚光を浴びたため、それ以降どんどん増えている」「普通のノンケ(異性愛者)のお話です。女性とご結婚されている方も多いです。ストレスや不安の解消が着用の主な理由です」と訳知り顔で語っています。青山にはまず根本的な誤解があります。女装にはアウター女装、下着女装、上半身女装、首から上女装などがあり、メンブラも広義の女装の一つです。女装者は同性愛者や性同一性障害とは限らず(むしろ同性愛者の中で異性装するのは極少数派で、性同一性障害者の日本での推定人口は4.6万人、同性愛者《人口の5%》の中の1%未満に過ぎません)、異性愛者や両性愛者もいます。彼らのことをトランスジェンダーといい、異性装自体はクロスドレッサー、若しくはトランスベスタイト(異性装)といいます。彼らは米国の精神医学会の診断マニュアル「DSM」にも記載されている性的マイノリティの人々です。最近では「LGBTプラス」などといいます。彼らの存在する割合は今も昔もほぼ一定であり、増減は余りありません。
記事の「メンブラをする男性が増えている」というのは、いつと比べ、何人・何%増えているのか客観的な数値が示されておらず、皮膚感覚で語ってしまっている印象を受けます。記事には通販サイトの店員の話として「4年前に最初に売り出してから今も変わらず売れている」とはあるものの「増えている」とはいっていないし、4年より前のデータはありません。今メンブラを買っている層はそれまでも女性用ブラを買っていた可能性は十分あり、増えているかは疑わしさがあります。
異性装をしない異性愛男性がストレスや安らぎを得るために男性の服を着るのではない様に、クロスドレッサーの異性愛者や同性愛者もストレスや不安の解消のためにメンブラ着用などの異性装をするのではありません。もっと本源的な欲求であり、それも持って生まれたセクシュアリティなのです。青山や「メンブラが流行」などと面白半分に伝える一部メディアはそこを理解せず、さも異性装をしない一般の異性愛・同性愛男性の中にメンブラをする人が増えていると言わんばかりのニュアンスで伝えています。これは世論を大きくミスリードするもので、それをそのままwikiに記載するのも問題を孕むものです。
青山は「商談など大切な予定がある日は、勝負ブラをつけられたりもしているようです」と、推量で発言しています。自著でも取材はしているように見えても、たった数人に話を聞いているだけです。数人のサンプル数で一事が万事のごとくメンブラをする理由を決めつけてしまうのは堪ったものではありません。出典元の「自分の中に母性のようなものが出現し、お母さんと一体になったかのような癒やし・安心感を得られるんです」も、Wikipedia流にいうなら、(週刊プレイボーイ内において)青山まりの「独自研究」となります。この母性説も青山が誰に取材したのか、何人に取材したのかは明かされていません。数百、数千人に聞いて統計学的根拠を提示しているならともかく、1人か2人に話を聞いて(それさえも聞いていないかもしれません。推測・想像で語っている可能性もあります)断じてしまうのは極めて乱暴です。現在の記事の内容、および青山まりの言説、出典元はオカルト、疑似科学的な物言いになっており、このまま記載し続けるのは問題が大きいと思います。--121.103.6.203 2013年11月10日 (日) 22:11 (UTC)
付記
人のセクシュアリティを決める要素には4つあります。恋愛対象、心の性、服装、身体の性です。
同性愛男性には以下の4タイプがおり、
- 男性の心・服装・身体なのがゲイ、
- 女性寄りの心、男性の服装・身体なのがオネエ(内面が女性的なゲイ)、
- 男性寄りの心、女性の服装(女装)、男性の身体なのが、トランスベスタイトのゲイ(心は男性的な女装家)、
- 女性寄りの心、女性の服装(女装)、男性の身体なのが、トランスベスタイトのゲイ(心は女性的な女装家)、
- そして男性に生まれたけれど、完全に女性になりたいのが性同一性障害です(恋愛対象は異性・同性・両性がいます)。
異性愛男性も同じように、
- 男性の心・服装・身体のヘテロ男性がいれば、
- 女性寄りの心、男性の服装・身体のヘテロ男性、
- 男性の心、女性の服装、男性の身体というトランスベスタイトのヘテロ男性、
- 女性寄りの心、女性の服装、男性の身体という心が女性的なトランスベスタイトのヘテロ男性
がいます。上段が同性愛、下段が異性愛です。--121.103.6.203 2013年11月10日 (日) 22:11 (UTC)修正--121.103.6.203 2013年11月10日 (日) 23:28 (UTC)
出典について
[編集]上節とも関連しますが、青山まりのコメントが載っているのは週刊プレイボーイ。こういっては語弊がありますが、ポルノ系のイエロージャーナリズムの代表であり、社会的信用が高いとはいえません。この記事ではメンブラについて、読者(世間)の耳目をわざと引くような面白おかしい書かれ方がされています。中日新聞の記事[1]を元にした「購入客の多くは機能性を重視し、女装や性的興奮を得るために着けるわけではない」という記述も、ジェンダーやセクシュアリティの専門家というわけではなく、下着通販会社の社長が根拠を挙げずに発言しているにすぎません。wikiのルール上はソースにはなるのでしょう。しかし青山さんも通販会社社長もその発言は、主観や思いつきの域を出ないものだといわざるをえません。そのソース自体が独自研究や主観に基いて発言されているなら、百科事典に使うものとして相応しいといえるのか疑問があります。--121.103.6.203 2013年11月10日 (日) 23:25 (UTC)
補足①:「購入客の多くは機能性を重視し、女装や性的興奮を得るために着けるわけではない」という通販会社社長の発言について。
この発言に根拠が挙げられていないとは既に言いましたが、もう一点問題を感じます。社会的に女装やフェチへの偏見は根強く、仮に性的フェティシズムや女装のために購入していたとしても、それを恥ずかしくて言えないという人も多いでしょう。もし私にそういうフェチがあったとしたら間違いなく隠します。即ち女装やフェチが動機でもそれを隠して購入している人が多い可能性もあり、社会的な偏見がつきまとう特殊なことは、(もし購入者の多くが機能性から購入していると答えたとしても)それを額面通り受け取れないし、実際のことは何とも推し量れないと思います。
補足②:「楽天のランキングで1位となった。2012年現在、1日6枚程度のペースで売れている」について。
当然のことながら太めの女性が自分のために購入している可能性もあります。通販では購入者の性別は分からない事も多く、男性が買っているという前提で書くのは問題があります。--121.103.6.203 2013年11月10日 (日) 23:52 (UTC)