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ノート:国民投票法・賛否記事案

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変更点

間接民主政への絶望の背景としてのアーミテージ報告書と小泉政権の年金問題は削除しました その他、各界の声はメイン記事を一般法案国民投票に入れ、西側標準論・民権論・間接民主政懐疑論・制度欠陥選挙利用批判の4項目あったのを1項目に纏めました 約5000字カットしたんでここらで手打ちにしてください


国民投票法案に対する議論

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当国民投票法については、自民・公明両党は憲法限定での国民投票法制定を主張し、民主党は一般重要法案国民投票を包括した国民投票法制定を主張し、社民・共産両党は「憲法改悪につながる」として国民投票法の制定自体に反対した。採決に際して野党は少数だったので「以下の諸点について国民投票実施までに充分検討し適切な改善処置を取る」という付帯条項付きにする事を条件に自公案での採決を了承した。参院選の結果次第でこれらの諸点は調整される可能性がある。

  • 付帯条項。画像クリックで拡大 [1]

国民投票法を不要とする意見

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肯 定 論

  • 国民投票法案を制定しないことは国民の憲法改正権限を実質的に制限するものであり、制定しないことこそ立法不作為であって早期に制定する必要がある

批 判 論

  • そもそも今回の法案自体これまで日本の平和を守ってきた憲法9条を改訂し、日本を戦争できる国にするための手続法案であり制定することそのものが認められない
  • 安倍内閣による党利党略による審議過程そのものが問題であって、現時点で制定することは認められない


憲法改正以外にも国民投票の対象を拡大すべきとの意見

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否 定 論

  • 憲法41条に「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」と書いてあるので、国民投票に立法権を与えるのは憲法違反。
  • 一般重要法案国民投票を認めたら、衆愚政治・国民の利己主義により消費税廃止法案が決まって財政崩壊するなど国益を損ないかねない。
  • 日本国憲法は議会民主政/間接民主政を採用しているし、少数の賢明なエリートの集団決定のほうが国民投票より国家を善導する。(特に毛利教授熟議の民主政説)

必 要 論

  • 『合憲・違憲論争』:政府見解として第84回衆議院予算委員会で真田内閣法制局長が「諮問的一般法案国民投票は合憲」と答弁している、法曹界・学説の多数はプレビシット(政策正当化)に使われる事を恐れ法的拘束力のある一般法案国民投票を合憲とするのには慎重な意見が多いが(少数は直接立法も合憲という論者もいる)、法的拘束力のない諮問的国民投票は合憲と言う立場である。
  • 『各界の声』西側標準論・民権論・間接民主政懐疑論・制度欠陥選挙利用批判:「欧州の国々にはそれぞれの重大問題を国民投票で決める仕組みが定着している(中略・我々から見ると)まぶしく映る。」「未曾有の政治不信の今、ここに国民投票制度が有れば日本の政治がぐっと国民に近づくことは確かなことなのです。」「経済政策はA党を支持し、外交政策はB党を支持するという場合、一括一任間接政治では対応ができないことが明らかになっている。」「それは、今回の総選挙があたかも「国民投票」であるかのように流布した与党とメディアの罪です。」
  • (詳細は一般国民投票 参照)
  • 『選良善導・国民の利己主義への批判』:「長年少数の党内実力者で特権をほしいままにしてきた密室政治の国対族が、国民投票を極度に嫌っていた事情が壁となりました。今まで日本にだけ国民投票制度がなかった理由はここにあります」

最低投票率を必要とする意見

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不 要 論

  • 最低投票率を設けると、投票に行った人が賛成、投票に行かなかった人が反対ということが、外形上明らかになって、秘密投票の原則を実質的に阻害する結果になるのではないか。
  • こうした、賛成・反対両陣営の激しい運動の中で、結果的に賛成・反対が明らかになるような形で国民投票を行うことは、国民が自由な意思に基づいて投票する機会を失わせる結果につながる危険性があるのではないか。

必 要 論

  • 10%-20%の低投票率で憲法改訂がなされる可能性があるのは問題である。投票率が少ない場合、特定団体の組織票が結果に重大な影響を及ぼす。
  • 投票率が少ない場合、創価学会の組織票が結果に重大な影響を及ぼす。一方、自民党案は官公労の組織票動員を違法とする内容であり、バランスが取れない。
  • ボイコットが行われるというが、ボイコット運動自体を法規で規制すべきで、低投票率可決を正当化する理屈にはならない。

広告宣伝の制限の強化を求める意見

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不 要 論

  • 広告規制を強化することは、表現の自由の侵害につながる危険性があるのではないか。

必 要 論

  • 衆議院通過案は官公労の組織票動員を違法とする内容であり、バランスが取れない。意見広告を許せば資金力の豊富な右派のプロパガンダが勝ってしまう。
  • また経済界の広告は広告料自体がマスコミの買収操作を招く。ロシアや米国を見てもメディアの影響力は大きい。ウェブサイトと掲示板での宣伝以外は規制すべき。
  • また、主権者の関心が薄い事項なら説明・広報して関心を持ってもらうのが筋で、「説明せず関心を持たなくていいからサインだけしろ」と言うのは筋違い。


承認要件の強化を求める意見

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不 要 論

必 要 論

  • 有権者の過半数を改正承認要件とすべきとの意見
  • 投票者数の過半数を改正承認要件とすべきとの意見

一括投票/恣意的分割による抱合わせ放棄が本文明文化されてない

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肯定論

  • 内容のまとまりごとに分割する。と言っているから問題ない。

批判論

  • 自民党は口頭ではまとまりごとに分割すると言っているが、衆議院通過自民党案では、恣意的な分割により、実質上、条項抱き合わせが可能な条文になっている。国民に歓迎されない条項を無理やり国民に同意させる事も不可能ではない条文になっており、これでは困るので本文に逐条投票を明記すべき。
    • 第一六四回衆第三〇号 日本国憲法の改正手続に関する法律案
      • 第五十七条
      • 3 投票用紙は、別記様式(第六十二条第一項及び第二項並びに第六十三条の規定による投票の場合にあっては、政令で定める様式)に準じて調製しなければならない。
      • 別記様式(第五十七条関係)
      • 二 二以上の憲法改正案について国民投票を行う場合においては、いずれの憲法改正案に係る投票用紙であるかを表示しなければならない。
      • (中略)
      • 理 由 日本国憲法第九十六条に定める憲法改正について、国民の承認に係る投票に関する手続を定めるとともに、あわせて憲法改正の発議に係る手続の整備を行う必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。
      • 日本国憲法の改正手続に関する法律案
  • これだと96条以外は一括投票にして、96条だけ別立てにして、国民に2枚だけ投票用紙を渡しても「内容ごとに分割」した事になるし裁判しても改憲有効と認められてしまう条文である。
  • 少なくも自公合意案の時は本文で「三 投票用紙、投票用紙は、国会の発議に係る憲法改正の議案ごとに調製するものとすること」と謳っていたのに比べ(公明に言い訳できる余地は残しているが)明らかに後退している。