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ノート:日本人智学協会

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この記事の解説する対象が有している「特筆性」として挙げられるのは、主に以下の二つである:

  1. この組織が日本で最初のアントロポゾフィー協会組織であるということ
  2. この組織がゲーテアヌムを本部とする普遍アントロポゾフィー協会に属してはいないということ

第一に、全ての事柄に関してパイオニアが評価されるべきなのは当然のことだろう。しかし第二に関しては、この組織が有する特別な事情について若干の解説が必要である。それは、この組織はアントロポゾフィー協会(この概念は、単にルドルフ・シュタイナーの思想であるアントロポゾフィー(或いは人智学)を学びたいという私的な組織の一般名ではない)でありながら、諸経緯によりゲーテアヌムを本部とする「普遍アントロポゾフィー協会」の一組織ではないということである(詰まり、仮にそうであるならば、この記事はアントロポゾフィー協会の中に組み込まれるべきなのである)。
19世紀の終盤に始まった西欧のオカルティズム運動において目につくことは、短期間に無数の「分派」が派生したということである(詰まり、この日本人智学協会も、こういった意味での「分派」のひとつと考えられるということである)。例えばドイツを見ても、19世紀末の時点で殆ど同じ名前を持つ神智学協会が三つ存在し、更にルドルフ・シュタイナーはそのうちのひとつを母体として「四つ目の」神智学協会を設立し、更にアントロポゾフィー協会の設立に至った。確かに個々の組織のために別々の記事を立てる必要はないかも知れないが、創始と派生と解消を含む一連の歴史を記述した記事はあっても良いのではないか。
そこで問題になるのが、この組織の「位置づけ」である。上に示した①と②は、日本人智学協会が概念的にはアントロポゾフィー協会に属していながら、組織的にはアントロポゾフィー協会の属していないという複雑な事実を示している(それそのものがすでに、この対象の「特筆性」と呼ぶことも出来るが、それ自体は本質的な問題ではない。但しこの事実は、無数の私的な組織の全てを列挙してなくても良いことを意味する)。詰まり、この組織は当然アントロポゾフィー協会の記事内に収めることも出来なければ、これまでのように高橋巌 (学者)の一項目にする訳にもいかない(何故ならこの組織は、高橋個人のものではないからである)。
こういった諸事情から―仮にこの記事を独立したものと認めないならばアントロポゾフィーの中に「日本における発展と普及」という項目を作り、その中に収録することを提案したい。何れにせよ、この記事を「削除依頼の対象」にするのは余りにも早急ではないかと思う。本質的な問題は削除するか否かではなく、アントロポゾフィーに関するカテゴリーの中で、この記事をどこに「位置づけるか」ということである。

以上の事柄に関して「それを立証する出典」を示すことは差し当たり難しいと言える。確かに普遍アントロポゾフィー協会の週刊誌『ダス・ゲーテアヌム』のバックナンバーか、日本で発行された私的な出版物に、以上の内容を立証するような記事があることは間違えないだろうが、それを早急に用意することは難しい。とはいえ僅か五年前の日本語版Wikipediaの貧弱な内容を鑑みても、この問題が時間の経過とともに徐々に解決されるであろうと考えるのは、楽観的であるとは言い切れない。--118.3.102.40 2010年6月10日 (木) 20:46 (UTC)[返信]