ノート:歴史上の推定都市人口

データについて

昨日の改変部位を戻しました。

理由としては改変により表がModelski, Chandlerらの推定値でなくなってしまうからです。

現状では1800年頃より前の世界の都市について、ある程度統一した定義に従って人口を推定しているのは、ChandlerとModelskiの研究だけです。江戸の人口に関しては今回脚注として情報を入れてみました。ついでに江戸の項目で、記録として残っている町人人口をまとめてみます。

1800年以降であれば、ShorterやMitchellらが行政上の都市人口のセンサス、あるいは推定値をまとめておりますが、それを第三の表として掲げるのであれば意味のあることです。

なお一都三県の人口を東京都市圏の人口としておりますが、Chandlerはあくまでも都市を人口建造物が連続した地域として定義しており、行政領域を無視しております。どちらかといえばDIDを参考に算出しており、通勤圏でもありません。国勢調査で用いられる都市圏は市町村を単位とした通勤圏人口や、あるいは中心から50 km以内のDID人口の総計などで、都道府県の人口の合計で都市圏人口を算出する方法は、国勢調査でも取られておりません。

江戸に関して言えば、江戸末期ですら江戸と重なる三郡には農地が点在しており、 江戸都市圏と呼べるものは存在しません。 実際に東京と横浜の間が住宅地で繋がるのは、第一次世界大戦後ですし、 今の埼玉市近辺までですら、DIDが繋がったのは、1960年のことです。

ちなみに1960年の時点で東京都外でDIDが東京と繋がっていたのは、

神奈川県では横浜市のDIDの大部と川崎市I・II

千葉県では市川市I・II、船橋市、習志野市II、朝霞町、大和町、浦安町

埼玉県では川口市I・II、蕨市、戸田町、朝霞町、大和町

だけです。都内でも八王子市のDIDまでは繋がっておらず、単純に繋がったDIDだけで計算すると、

1960年の京浜地区は733 km2に1073万人、阪神地区は289 km2に411万人、

名古屋は135 km2に150万人、京都は78 km2に114万人、北九州一帯は67 km2に70万人

となります。(『日本の人口集中地区』に掲載されている地図を元に算出)

さいたま市（浦和市、大宮市）や千葉市のDIDが繋がるのは1965年からです。Orichalcum 2007年11月23日 (金) 13:33 (UTC)

なお、Modelskiの推定表における日本の項目は上に移動しました。 Orichalcum 2007年11月23日 (金) 10:07 (UTC)

構成について

現在この項目は、ModelskiとChandlerという二名の研究家の推定値を紹介するだけですが、確かに他の研究者による別の定義・推定値も載せるべきかも知れません。誤解を招きやすいChandlerの推定による「人口順」の項目を廃して各都市ごとの推定値を何段かに分けて表記してみようかと思います。18世紀以前に関してはModelski, Chandler、Bairoch(欧州のみ)の推定値をまとめ、18世紀以降に関してはShorterとMitchellの推定「市域人口」を、1950年以降についてはUNの都市域人口を追加してみようかと思います。Orichalcum 2007年12月2日 (日) 14:01 (UTC)

ローマの人口に関しては、多く見積もる人では200万人以上です。ただギボンの時代に比べ最近の説をチェックすると、小麦の輸入量やアウレリアヌス時代の居住区の記述からの計算式の改訂により、より少なめに見積もる傾向があります。 700年のコンスタンティノープルの人口に関しては、Andreadesという人がパンの消費を元に80万人と算出しているそうですが、Chandlerによると多すぎると判断されています。また700年ごろは政情が混乱していましたが、ModelskiはDucellier(1997)によるユスティニアヌス時代の推定値(40万～50万人)を採用しているそうです。

数週間以内に表を他のソースと共存できる形式に変えます。Orichalcum 2008年4月4日 (金) 17:00 (UTC)

紀元前3000年以前についてChandlerのデータを統合しました。他の期間についても暫時統合します。Orichalcum 2008年4月4日 (金) 18:22 (UTC)

紀元前1000年以前のデータに関してはChandlerの推定値がかなり質が低いことがよく判ったので、一旦元の版に戻し、紀元前1000年よりも後のデータについて併記を試みることにします。Orichalcum 2008年4月10日 (木) 15:50 (UTC)