ノート:装甲艦
装甲艦は木製骨組みか
[編集]冒頭定義文や20世紀の装甲艦の項に書いてあるのですが、装甲艦というのは木製骨組み船体に鉄装甲を施したものという定義は、一般的なものなのでしょうか?
この時代のことは詳しくは知らないので、とりあえず、この定義を前提に編集していたのですが、英国の装甲艦1号とされているウォーリア(1860年)はすでに鉄製船殻です。そうすると、定義づけが非常に怪しい気がします。なんらかの権威ある定義なのでしょうか?--219.186.162.27 2009年4月2日 (木) 15:08 (UTC)
装甲艦の初陣
[編集]ヘルゴラント海戦が最初の装甲艦の戦いとして著名とあるのですが、ちょっと検索した限りでは、逆に最後の木造艦隊同士の海戦として著名とあります。英語版にも装甲艦参加とはありませんし、参加艦艇を検索した限りでは非装甲フリゲートの類のようです。当時、デンマーク海軍が装甲艦を保有していたのは確認できましたが、参加してないようです。
ヤスムント海戦と比較するくだりは、「三脚檣」というサイトにもあります[1]。が、機走艦隊の海戦の最初の例として検討されており、これの勘違いによる編集ではないかと思います。
なお、ヤスムント海戦が最初の装甲艦参加かという話も「三脚檣」に出てますが、不確実情報扱いです。
以上のところ、何か根拠資料はあるのでしょうか?--219.186.162.27 2009年4月2日 (木) 15:08 (UTC)
明治末の定義
[編集]三省堂書店刊『日本百科大辞典 第四巻』(1910年12月)掲載肝付兼行執筆「装甲艦」の項目。
- さうかふかん(装甲艦)[Armoured ship] 甲鐵鈑を以て水線部・司令塔・砲塔等を防護したる軍艦。又鐵骨木皮艦の水線部にのみ鐵帯を装着したるものを装甲鐵骨木皮艦といふ。〔「かふてつばん」(甲鐵鈑)・「じゅんようかん」(巡洋艦)参照〕
同第二巻(1909年)掲載八代六郎執筆「甲鐵艦」「甲鐵鈑」の項。
- かふてつかん(甲鐵艦)甲鐵鈑を以て防禦せられたる軍艦の総称。「かふてつばん」(甲鐵鈑)の條を見よ。
- かふてつばん(甲鐵鈑)[Armour plate] 軍艦の水線・砲塔・司令塔及陸上砲台の防禦に用ふる特種の硬き鐵鈑の総称。
---<長文の歴史的経緯の説明を省き、引用せず>---
年代(西暦) | 艦名 | 甲鐵の厚さ | 甲鐵の種類 | 比較強度 | 船の全長に対する水線防禦の長さの割合 |
---|---|---|---|---|---|
1859年 | ウォリオル(Warior) | 4吋半 | 鍛鐵 | 1 | 7割5分 |
1863年 | ヘクトル(Hector) | 4吋半 | 鍛鐵 | 1 | 10割(全部装甲) |
1874年 | インフレクシブル(Inflexible) | 24吋 | 鍛鐵 | 1 | 3割4分 |
1880年 | アドミラル(Admiral) | 18吋乃至20吋 | 合成甲鐵 | 1.25乃至1.7 | 4割3分 |
1889年 | ロヤルソヴェレン(Royal Sovereign) | 18吋 | 合成甲鐵 | 1.2乃至1.7 | 6割6分 |
1895年 | マジェスチク(Majestic) | 9吋 | ハーヴィ鋼 | 2乃至2.25 | 5割6分 |
1902年 | キングエドワード(King Edward) | 7吋乃至9吋 | クルップ鋼 | 2.5乃至3 | 6割 |
1905年 | ロードネルソン(Lord Nelson) | 9吋乃至12吋 | クルップ鋼 | 2.5乃至3 | 10割(全部装甲) |
この時代だと、装甲艦=甲鉄艦で、後の時代から見ると戦艦や巡洋艦に分類される艦もその内に含めていた。船体が木製・鉄骨木皮・鉄製・鋼製の区別を問わず、装甲を有する艦を「装甲艦」「甲鉄艦」としていた。読売新聞と朝日新聞のデータベースを検索すると、「装甲艦」よりも「甲鉄艦」の方が用例が多く、初出も古いようである。
なお、同辞典の「巡洋艦」の項目を見ると、(1)装甲巡洋艦、(2)防護巡洋艦、(3)補助巡洋艦、に区分されており、(1)装甲巡洋艦は「装甲艦」に含まれると解することができる。
このような用例を出発点とし、戦艦・巡洋艦の時代以前の初期の装甲=甲鉄を有する艦のみを「装甲艦」とする用語法がいつから一般化したのかを確認する必要があろう。--rshiba(会話) 2013年7月24日 (水) 11:54 (UTC)