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ノート:魔女カルト仮説

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改名提案[編集]

Witch-cult hypothesis に定まった日本語訳というのは存在しないようですが、この場合の cult をカルトと翻訳するのは適切でないと思います。この語はたんに崇拝とか宗派という意味ですが、現代日本のカタカナ語の「カルト」は、カルトの記事を見てもわかるように、反社会的カルトとか狂信的宗教という否定的な意味を伴って使われがちです。

Witch-cult hypothesis の主要提唱者であるマーガレット・マリーの主著 The Witch-Cult in Western Europe のタイトルがどのように翻訳されているか見てみますと、

  • ノーマン・コーン 『魔女狩りの社会史』 山本通訳、岩波書店、1983年、143頁 - 『西ヨーロッパの魔女教』
  • J. B. ラッセル 『魔術の歴史』 野村美紀子訳、筑摩書房、1987年、54頁 - 『西欧の魔女崇拝』
  • 上山安敏 『魔女とキリスト教 - ヨーロッパ学再考』 講談社学術文庫、1998年、326頁 - 『西ヨーロッパの魔女崇拝』
  • 度会好一 『魔女幻想 - 呪術から読み解くヨーロッパ』 中公新書、1999年、70頁 - 『西欧における魔女教団』
  • スーザン・グリーンウッド 『魔術の人類史』 東洋書林、2015年、299頁 - 『西欧における魔女信仰』

以上のように witch-cult がさまざまに翻訳されていますが、「魔女崇拝」だと「魔女に対する崇拝」と誤読されるおそれがありますし、「魔女信仰」だと「魔女(の実在)を信じること」の意味にも取れます。「魔女宗」「魔女宗教」「魔女教」あたりが妥当だと思いますが、このうち「魔女教」は上に示したようにノーマン・コーンの訳書で使用実績があります。

以上のことから、魔女教仮説への改名を提案します。--Doomreaper会話2018年4月14日 (土) 04:29 (UTC)[返信]

以下を追加です。
  • ミルチャ・エリアーデ 『オカルティズム 魔術 文化流行』 楠正弘・池上良正訳、未来社、1978年、119頁 - 『西欧の魔女崇拝』
  • フランシス・キング 『英国魔術結社の興亡』 江口之隆訳、国書刊行会、1994年、217頁 - 『西欧の魔女宗』(章題の The Contemporary Witch-Cult も「現代魔女宗」)
  • マーゴット・アドラー 『月神降臨』 江口之隆訳、国書刊行会、2003年、65頁 - 『西欧の魔女宗』
ここで「魔女宗」という訳語が出てきましたので、魔女宗仮説も改名候補にしたいと思います。魔女宗という用語は witchcraft や Wicca の訳語としても使われているので、それらと区別したほうがいいだろうとの判断から、魔女宗仮説は第2候補とします。
なお、英語版記事の Witch-cult hypothesis というタイトルじたい、一般的に受容されている用語なのか不明です。この分野の著名な歴史研究書であるロナルド・ハットンの The Triumph of the Moon には一度も出てきません。--Doomreaper会話2018年4月14日 (土) 09:04 (UTC)[返信]
  • 賛成 改名には賛成です。肩書を見てみますと野村美紀子氏は翻訳家、江口之隆氏は西洋魔術研究家。江口氏の「魔女宗」のほうが、より専門的なのかもしれません。一節設けて、「日本語訳に定まった訳語がないこと」「記事名以外の訳の例」を提示して、使わなかったほうもリダイレクトで良いのではないでしょうか。--KoZ会話2018年4月16日 (月) 04:47 (UTC)[返信]
コメント ご意見ありがとうございます。せっかく賛成票を投じて下さったところ申し訳ないのですが、改名提案は取り下げて、この記事をまるごと魔女に統合してしまうのが無難なように思えてきました。Witch-cult という用語の訳例をいろいろ挙げましたが、この記事名の原語はあくまで "Witch-cult hypothesis" でして、こちらのほうの和訳例はみつからないのです。でも、この記事を魔女にかんする学説史の一部として魔女の記事に組み込めば記事名の問題は回避できますから。--Doomreaper会話2018年4月16日 (月) 18:51 (UTC)[返信]
コメント "Witch-cult hypothesis" という用語の出所についてですが、Google検索すると Witch-cult hypothesis という表現が出てくる書籍が複数引っかかり、そのうち Josie P. Campbell, Popular Culture in the Middle Ages という本は英語版Wikipedia記事ができる2008年よりも前の1986年に出版されたもののようです。Google Books で中身を覗いてみますと、マーガレット・マリーの "witch cult" theory を witch-cult hypothesis と言い換えていることがわかりますので、同書での用法は英語版Wikipedia記事が扱っているカール・エルンスト・ヤールケからミシュレ、マーガレット・マリーに至る一連の議論を包括するものではないようです。
一方、ヤールケからマリーに至る学説を取り上げている信頼できる情報源としてノーマン・コーンEurope's Inner Demons (日本語版『魔女狩りの社会史』)とロナルド・ハットンの The Triumph of the Moon (本邦未訳)を見てみますと、それらをひとまとめにして Witch-cult hypothesis かそれに類する特定のラベルを貼っているのは確認できません。
なお、英語版記事の第1文はずっと witch-cult という用語の説明だったのが、2014年のこの編集で witch-cult hypothesis についての定義文に改変されています。この定義は、この話題についてノーマン・コーンが割いている1章(前掲書の「実在しない魔女の社会」)での議論に立脚する限りでは、ピントがずれているような印象があります。
結局、"Witch-cult hypothesis" という用語をマーガレット・マリーよりも前の学説に遡って適用するのは独自研究である蓋然性無きにしも非ず、といったところです。なので、この記事に特筆性がないわけではないけれど、信頼できる情報源に基づいた記事名を付けられないのではないかという懸念から、改名提案は 取り下げ魔女への統合を提案したいと思います。--Doomreaper会話2018年4月18日 (水) 03:50 (UTC)[返信]
報告 提案してから1週間経過しましたが賛否がありませんので統合に着手します。--Doomreaper会話2018年4月28日 (土) 13:47 (UTC)[返信]