ハインリヒ・フィンク
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ハインリヒ・フィンク(ドイツ語: Heinrich Finck, 1444年あるいは1445年 - 1527年6月9日)は、ドイツ・ルネサンス音楽の作曲家。
概要
[編集]おそらくバンベルク出身だが、生年については確かなことは分かっていない。1492年から1506年までワルシャワでポーランド王国宮廷楽団員を務め、後には楽長まで昇進した。1510年から1519年までシュトゥットガルトの宮廷楽長を務めた。それ以降はあまりよく分かっていなかったため、おそらく1519年に他界したのだろうと考えられていたが、現在では1527年にウィーンで死去したと判明している。
作品
[編集]作品のほとんどは重唱などの声楽曲だが、該博な専門知識を披露している。ドイツ音楽初期の巨匠の中で高い地位を保っている。フィンクの作品は古今のさまざまな曲集に載せられてきた。ツヴィッカウ図書館は、16世紀半ばに出版された、フィンクの55の歌曲を含んだ大規模な曲集を所蔵している。
教会音楽
[編集]- 『祝福されし聖母のミサ』(Missa de Beata Virgine)
- 『われらに生まれたまいし御子』(Puer natus est nobis)
- 讃歌『聖なる命』(Imnus Vita sanctor)
- 讃歌『来たれ異教徒の救い主よ』(Imnus Veni Redemptor gentium)
- 『キリストは起ち上がりたもう』(Christ ist erstanden)
- 『神の御名によりわれら行く』(In Gottes Namen faren wir)
- 『かくも聖なる日』(Als heilig ist der Tag)
リート
[編集]- 『ああ愛らしき心』(Ach herzigs Herz)
- 『おお美しい女』(O schönes Weib)
- 『鐘は鳴る、ギンゴン』(Kling klang-Les cloches de Spire)
- 『ある朝私は起きて』(Ich stund an einem morgen)
- 『私は美しい茶色の髪の娘を知っている』(Ich weiss mir ein feins brauns meydelin)
- 『膨れ面のグライナーよ、気に入りましたか』(Greiner, zanner, wie gefelt dir das)
- 『ルーデルとヘンゼル』(Der Ludel und der Hensel)
参考文献
[編集]- 井上和男『クラシック音楽作品名辞典』三省堂、1981年11月20日。ISBN 4-385-13545-2。
- この記事にはアメリカ合衆国内で著作権が消滅した次の百科事典本文を含む: Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Finck, Heinrich". Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 10 (11th ed.). Cambridge University Press. p. 353-354.