ハスノハカシパン
ハスノハカシパン | |||||||||||||||||||||
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ハスノハカシパンと1円硬貨
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Scaphechinus mirabilis A. Agassiz, 1864[2] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ハスノハカシパン | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
sand dollar |
ハスノハカシパン(蓮葉菓子麺麭、学名: Scaphechinus mirabilis)は、タコノマクラ目ヨウミャクカシパン科に属するウニの一種。いわゆるカシパン類で、古い図鑑に見られるナミベリハスノハカシパンはこれと同種である。学名の種小名の mirabilis は「驚異的な」の意。この種小名は、異常巻アンモナイトとして有名なニッポニテス・ミラビリス(Nipponites mirabilis)など、不思議な形態を持つ多くの生物にあてられている。DNA解析が進み、近年はタコノマクラ目から分離してカシパン目に分類している資料もある[3]。
形態
[編集]形態としてはやや五角形に近い円形を持ち[4]、直径5cmから7cmほどになる[5][6]。全体は非常に短い棘に覆われ、濃紫色をしている[6]。
生殖孔は4つあり、生殖孔側の面にある花紋(歩帯と呼ばれここで呼吸を行う)は先端が開く。口器は他のウニと同じく底面中央に開き、肛門は体の後方につく。口器側の面に蓮の葉のような放射状の溝を持ち[4][7]、「ハスノハガイ(蓮葉介)」とも呼ばれた[7]。ただし、この名称は、江戸時代においては、カシパン類の総称として用いられた[7]。
薄紫色の表皮に覆われていることから、北海道ではムラサキダラと呼ばれる[4]。北海道の漁業関係者はアカゼッパとも呼ぶ[8]。また体色が灰色になる近縁種のハイイロハスノハカシパンは北海道ではハイダラと呼ばれる[4]。
生態
[編集]北海道南部から九州、朝鮮半島や中国東北部に生息し[5]、浅い海の砂地に潜り、砂中のデトリタスを食べる。ホッキガイなどの貝類と生息場所が重なり、場所によっては高密度で生息するため、漁業関係者からは敬遠される[8]。ただし、ハスノハカシパンが貝類に直接的な害を与えるわけではない[8]。殻は厚く、可食部である生殖巣も非常に少ないため、食用には向かない。
ギャラリー
[編集]-
神戸市立須磨海浜水族園にて。
脚注
[編集]- ^ サミュエル・フレデリック・グレイ (1766 – 1828) or ジョン・エドワード・グレイ (1800-1875)
- ^ ウニハンドブック 2019, p. 89.
- ^ ウニハンドブック 2019, p. 82,89.
- ^ a b c d “「カシパン」という生きもの…のお話 | 株式会社エコニクス | エコニュース”. www.econixe.co.jp. 2021年10月27日閲覧。
- ^ a b 富川光; 鳥越兼治『ハスノハカシパン(棘皮動物門: ウニ綱: タコノマクラ目)初期発生の教材化に関する研究』広島大学大学院教育学研究科、2008年12月26日。doi:10.15027/26062 。2021年10月27日閲覧。
- ^ a b 緒方章,菰田太郎「ハスノハカシパン (Echinarachinius mirabilis) の成分に就いて」『藥學雜誌』第63巻第12号、公益社団法人 日本薬学会、1943年、653-658頁、doi:10.1248/yakushi1881.63.12_653。
- ^ a b c 磯野直秀「タコノマクラ考 ウニやヒトデの古名」『慶應義塾大学日吉紀要 自然科学』第39巻、慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会、2006年、53-79頁。
- ^ a b c “第1号(平成元年8月24日)~第50号(平成2年11月16日)| 試験研究は今 No.47「 ホッキ、バカガイ漁場のカシパンの生態と貝類に与える影響について」(1990年10月19日)”. www.hro.or.jp. 2021年10月27日閲覧。
参考文献
[編集]- 田中颯; 大作晃一; 幸塚久典『ウニ ハンドブック』文一総合出版、2019年10月29日。ISBN 978-4-8299-8165-8。