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ハッカーインターナショナル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

株式会社ハッカー・インターナショナルはかつて存在したゲームソフト制作会社である。[1]

概要

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従来は正式なライセンスを取ってから制作を行っていたゲーム業界において、ファミリーコンピュータ(ファミコン)のライセンサーである任天堂へライセンス料を払わずに、解析結果などを基にアダルトゲームバックアップツールを開発、販売したアングラソフト流通の先駆け的存在である。例として当時のファミコンの人気ソフトにあやかって『ボディコンクエスト』や『ハイレグファンタジー』などのライセンサー非公認ソフトを作成、販売した[2]。台形の形をしたROMカートリッジが特徴的だった。

ファミコンで販売された一部の作品はSachenColor DreamsC&E等、海外メーカー製ゲームのローカライズ作品である。これらのメーカーもまた、任天堂非公認でNESソフトを販売していた。

また、ファミコンディスクシステムのバックアップツール(コピーツール)や連射改造されたファミコンも発売していた。[3]この改造本体「Hacker Junior」に関しては任天堂と裁判沙汰にもなったことでも知られる[4][5]

次にPCエンジンに活動の場を移し、多くの非公認ソフトを発売。

その後はマップジャパンにゲーム事業を移管し(同じ所在地、同じ経営者で実質同じ会社)、プレイステーションに正規に契約し参入した。

同時期にはエアプランツ、エクセルタというブランドでWindows用のアダルトゲームもリリースしていた。

最後のソフトは2001年1月18日発売(アダルトゲームは2001年1月19日)でこの後ゲーム業界から撤退し会社も解散したと思われる。

当時の経営者である萩原暁の話によると、「自分がゲームを遊ばなくなり、キチっとしているうちに終えて新しいことをやりたいと思い、ゲームは辞めてしまった」との事[6]

また、自社で編集・発行したマイコン誌である『月刊ハッカー』を出していた(発売は日本文芸社で厳密にいえば週刊漫画ゴラクの増刊扱い)。

作品リスト

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ファミリーコンピュータ

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ロムカセット

※当時任天堂の持っていたファミコンカートリッジのデザインに対する意匠権を回避するため、独自形状のカートリッジとなっている。
Sachen製の一部タイトルでは小型タイプのカートリッジでリリースされたものがあり、これらは構造上ファミコン本体のイジェクトレバーで取り出すことができない。
  • AV花札倶楽部 (Idea-Tek製)
  • 花札遊侠伝 流れ花 お竜 (C&E製)
  • AVスーパーリアルパチンコ (C&E製)
  • AVドラゴン麻雀 (Idea-Tek製)
  • AVポーカー (Idea-Tek製)
  • ピラミッド クレオパトラ危機一髪 (Sachen製)
  • 麻雀コンパニオン (Sachen製)
  • 麻雀サミット 歌舞伎町編 (Sachen製)
  • 四川麻雀 制服編 (Sachen製)
  • AVパチスロ ビッグチャンス (Idea-Tek製)
  • ソープパニック (C&E製)
  • アイドル四川麻雀 (C&E製)
  • AV麻雀倶楽部 (C&E製)
  • AVワールドサッカー (C&E製)
  • ミスピーチワールド (Color Dreams製) - NES用非公認ソフト『Menace Beach』の改良版
※キネマミュージック名義のタイトル
  • パピヨンギャルズ (Sachen製)
  • メタルファイターμ (Sachen製)

クイックディスク

※クイックディスクは、任天堂純正のディスクと似た形状をしているが、プロテクト回避構造を持つ。
  • 美少女エイリアンバトル
  • THE GOLF 美少女クラシック
  • デート de BLACK JACK
  • 小林ひとみ 衝撃的テニス
  • 小林ひとみのホールドアップ
  • 妖精たちのピンボール
  • SUPER PIGブランド
    • エミちゃんの燃えろ野球拳!
    • 亜紀とつかさの不思議の壁
    • ギャルズダンジョン
    • セクシー野球拳アドベンチャーII
    • 美少女セクシーパズル
    • 美少女セクシーダービー
    • 美少女セクシースロット
    • 美少女勝ち抜き連珠五目並べ
    • 美少女花札倶楽部 VOL.1
    • 美少女花札倶楽部 VOL.2
    • セクシーインベーダー
  • MIMI-Proブランド
    • 美少女麻雀倶楽部
    • 天使たちの放課後
    • フルーツ麻雀1
    • フルーツ麻雀2
    • フルーツ麻雀3
    • フルーツ麻雀4
    • LIP STICK #1 ロリータ編
    • LIP STICK #2 女子学生編
    • LIP STICK #3 OL編
    • LIP STICK #4 白衣の天使編
    • LIP STICK #5 スチュワーデス編
    • 名門女子高生 セーラー服美少女図鑑 #1 名門山の手お嬢様女子高編A
    • 名門女子高生 セーラー服美少女図鑑 #2 名門山の手お嬢様女子高編B
    • 名門女子高生 セーラー服美少女図鑑 #3 名門清純お嬢様公立女子高生編A
    • 名門女子高生 セーラー服美少女図鑑 #4 名門清純お嬢様公立女子高生編B
    • 名門女子高生 セーラー服美少女図鑑 #5 名門純愛お嬢様私立女子高生編A
    • 名門女子高生 セーラー服美少女図鑑 #6 名門純愛お嬢様私立女子高生編B
  • INDIES SOFTブランド
    • ボディコンクエスト 暴かれし娘たち
    • ゲームの達人 マネーウォーズ
    • 麻雀ゴラク 美少女名人戦
    • コミック作家シリーズ 闘魔戦記1 魔少女学園イーヴル
    • コミック作家シリーズ 闘魔戦記2 マーメイドの逆襲
    • コミック作家シリーズ 闘魔戦記3 龍神先生危機一髪
    • コミック作家シリーズ 闘魔戦記4 天空龍魔王復活
    • コミック作家シリーズ 闘魔戦記5 妖獣ルドの挑戦

ツール類

  • DISK HACKER ver 1.1
  • DISK HACKER II
  • HACKER PRO DIGITAL
  • ディスクシステム用生ディスク

PCエンジン

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HuCARD

  • AVポーカーワールドギャンブラー
  • クイズ投稿写真
  • ストリップ・ファイターII
  • ボディコンクエストII ~救性主~
  • レディソード ~略奪された10人の乙女~
  • PCパチスロアイドルギャンブラー

SUPER CD-ROM2

※SUPER CD-ROM2等の正規システムカードではなく、独自のシステムカードでのみ起動する仕組みとなる。なお、DUO以降の機種で動かす場合も必要。

ツール類

  • HACKER CD CARD
GAME EXPRESS製ゲーム専用システムカード。同社はNECホームエレクトロニクスとの正式ライセンスを結んでおらず、CD-ROM2を(法的に)利用できないため、その解消方法として開発された。旧CD-ROM2では動作せず、SUPER CD-ROM2/Duo専用。緑と青の色違いの二種類があり、性能は同等である。

DOS/V

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  • ストリップ・ファイター

プレイステーション

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※マップジャパン名義のタイトル
  • ユニバーサル バーチャパチスロ 〜必勝攻略法〜
  • ネオ・プラネット
  • ヒロインドリーム
  • オリンピア・山左 バーチャパチスロⅡ 〜実践!美少女攻略法〜
  • ドラゴンビート レジェンドオブピンボール
  • 東京23区制服WARS
  • オリンピア・高砂 バーチャパチスロⅢ
  • ヒロインドリーム2
  • バーチャパチスロ オリンピア・スペシャル
  • 北電子バーチャパチスロ
  • バーチャパチスロEX
  • バーチャパチスロⅣ 北電子・オリンピア
  • 北電子バーチャパチスロ2
  • バーチャパチスロ7
  • ヒストリーオブ 北電子

Windows

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※エアプランツ名義のタイトル
  • フローライト ほたる石
  • Dearst Vampire
  • とりあえず えあぷらんちゅ!
  • Snow Memoria ~忘れえぬ想い~
  • 幽世ノ門
  • ラグナポリス
  • はんど☆メイド
  • Five Years 
※エクセルタ名義のタイトル
  • めぞんなやつら ~やることはいっしょ

脚注

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  1. ^ 萩原本人は、元々音楽業界人であり、吉田拓郎Charと共に活動した。後に、PC雑誌Hackerを創刊し、さらにハッカーインターナショナルを設立。ハッカーインターナショナル解散後は、再び音楽業界や、メイド喫茶のプロデュースに関わるなど精力的に活動している。
  2. ^ なお、非公認のソフトハウスではあるが、法的問題に関しては基本的に合法的な手段で回避していたため、非合法なソフトハウスではない
  3. ^ この頃の社長は柿谷義郎(“「ディスクハッカー 6,800円でいよいよ発売」『MONTHLY The BASIC 1986年11月号』、技術評論社、168頁、1986年10月18日。 ” と “「パソコン界 なんでもミニ情報」『MONTHLY The BASIC 1987年2月号』、技術評論社、163頁、1987年1月18日。 ” より。)
  4. ^ 事件番号 昭和63(ワ)1607/東京地裁平成4年5月27日判決 Hacker Juniorに関しては、ユーザから預かった本体を改造して返送するか、ユーザから本体を下取りして改造済みの本体と交換する、というサービス形態であったこと、あくまで改造品であり任天堂の本体とは異なる点や、保証が受けられなくなる点が告知されていたことなどが主張されたが、商品に任天堂の商標表示等が残っていた等の理由により、商標権侵害及び不正競争行為が認められた
  5. ^ ファミコンディスクシステムのBIOSには、任天堂のライセンス品であることを示す「ライセンス許諾文字列」が刻まれている。ファミコンディスクシステム用ソフトを起動する際には、ソフトの特定箇所に「ライセンス許諾文字列」が刻まれていることをチェックし、ソフト内の文字列とBIOS内の文字列が一致している場合にのみ起動するようになっている。そして起動時には、ソフトから読み込まれた「ライセンス許諾文字列」をそのまま表示するようになっているため、結果、任天堂のライセンス品である旨が表示されることになる。ここまでの動作はBIOS由来のものであり、ソフト側からは制御できない範囲のものである。このような事情から、非ライセンス品を製作する場合であってもソフト内に「ライセンス許諾文字列」を記す必要があるが、ソフト内に「ライセンス許諾文字列」を記すことや、ソフト内に記された「ライセンス許諾文字列」を起動時に表示することは、ライセンスを詐称表記したことになり法的問題となる。ハッカー製ディスクソフトは、これをソフトウェア技術で回避することで、ライセンス問題を迂回した
  6. ^ ゲームラボ2005年10月号「ハッカーインターナショナル伝説」のインタビュー

外部リンク

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