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ハマベンケイソウ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハマベンケイソウ属
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : シソ類 Lamiids
: ムラサキ目 Boraginales
: ムラサキ科 Boraginaceae
: ハマベンケイソウ属 Mertensia
学名
Mertensia Roth[1]
和名
ハマベンケイソウ属
  • 本文参照

ハマベンケイソウ属(ハマベンケイソウぞく、学名Mertensia)は、ムラサキ科の1つ[2]

特徴

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多年草。植物体は青白色をおびることが多く、ときにやや多肉質となる。は互生し、無毛または圧毛があり、ときに明点がある。花序は茎先につき、総状または円錐状になる。がある種とない種とがある。は合弁花冠で筒状鐘形になり、下垂して開き、先端は浅く5裂する。花冠喉部に横の襞があるかまたは鱗片状の付属体がある。雄蕊は5個あり、花筒内部につく。子房は4裂し、基部から花柱が1個でる。果実は4個の分果となり、分果は4面体状で毛はなく、ときに分果の稜上に翼がある[2]

分布

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15-20種が、北半球の亜寒帯に分布し、日本には2種ある[2]

学名の由来

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属名 Mertensiaは、ドイツの植物学者フランツ・カール・メルテンス (1764 – 1831) への献名[3]

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日本に分布する種

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  • ハマベンケイソウ Mertensia maritima (L.) Gray subsp. asiatica Takeda[4] - 北アメリカに分布するメルテンシア・マリティマ Mertensia maritimaを基本種とする亜種。多肉質でほとんど無毛。花序に苞があり、分果は肉質となり、表面は平滑となる。本州・北海道、サハリン、千島列島、アリューシャン列島、オホーツク海沿岸、朝鮮半島に分布し、海岸の砂地や礫地に生育する[2]
  • エゾルリソウ Mertensia pterocarpan (Turcz.) Tatew. et Ohwi var. yezoensis Tatew. et Ohwi[5] - 肉質でなく、葉や花序にかたい圧毛がある。萼裂片は両面有毛。花序に苞がなく、分果は扁平となり、稜上に広い翼がある[2]日本固有種[6]。北海道に分布し、高山帯の草地に生育する[2][6]。絶滅危惧IA類(CR)(2017年、環境省)。
    • チシマルリソウ Mertensia pterocarpan (Turcz.) Tatew. et Ohwi var. pterocarpan[7] - エゾルリソウの分類上の基本種。萼片が細く背面が無毛。北海道内の変種 var. yezoensis にも萼片背面の毛の密度に変異があり、変種を区別しない意見もある。南千島および中部千島に分布する[2]

国外に分布する主な種

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Mertensia, The Plant Listから

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ Mertensia Roth, Tropicos
  2. ^ a b c d e f g 『改訂新版 日本の野生植物 4』p.55
  3. ^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1467
  4. ^ ハマベンケイソウ、米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  5. ^ エゾルリソウ、米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)
  6. ^ a b 『日本の固有植物』p.120
  7. ^ チシマルリソウ、米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)

参考文献

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