ハヤチネコウモリ
| ハヤチネコウモリ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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 岩手県早池峰山 2014年8月中旬
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| 分類（APG IV） | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Parasenecio hayachinensis (Kitam.) Kadota[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ハヤチネコウモリ（早池峰蝙蝠） |
ハヤチネコウモリ（早池峰蝙蝠、学名：Parasenecio hayachinensis）は、キク科コウモリソウ属の多年草[5]。
特徴
[編集]根茎は短く、直立または斜上する。茎は直立し、高さは40-150cmになる。茎の中部につく葉は草質で、葉身は扁三角形状から三角形状ほこ形で円みをおびりことがなく、5浅裂し、長さ12-22cm、幅17-35cmになり、各裂片の先端は尾状に長くまたは短くとがり、基部は心形になる。葉柄は長さ6-12cmになり、全体にわたって翼があってその基部は半ば茎を抱き、「耳」とよばれる小型の葉鞘をつくるが、葉鞘は円筒形にはならない。葉柄の下半分のみに翼があるときもある[5][2]。
花期は8-9月。頭状花序は円錐状または総状に多数が下向きにつき、すべて両性の筒状花からなり、頭花の花柄は長さ3-12mmになる。総苞は狭筒型で長さ8-9mm、総苞片は1列で5-7個ある。1頭花は8-9個の筒状花で構成されており、花冠の長さは6mmになる。果実は円柱形で長さ5.5-6.5mmになる痩果で、長軸方向の稜が目立ち、毛は無い。冠毛は白色で、長さ6-7mmになる[5]。
分布と生育環境
[編集]日本固有種[6]。本州の東北地方の岩手県と青森県南部の太平洋側に偏って分布し、落葉広葉樹林の林内や林縁に生育する[5][6]。
名前の由来
[編集]種小名（種形容語）hayachinensis は、「早池峰山の」の意味[7]。和名ハヤチネコウモリは北村四郎による命名である[8]。命名者の北村四郎が1952年8月に早池峰山麓で採集したものがタイプ標本となっている[1]。
ギャラリー
[編集]-
頭花は下向きに多数つく。 -
葉身は三角形状ほこ形で葉柄に翼があり、その基部は半ば茎を抱く。 -
花序。 -
頭花。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 加藤雅啓・海老原淳編著『日本の固有植物』、2011年、東海大学出版会
- 牧野富太郎, 邑田仁, 米倉浩司『新分類 牧野日本植物図鑑』北隆館、2017年。ISBN 978-4-8326-1051-4。国立国会図書館書誌ID:028284672。
- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 5』、2017年、平凡社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名－学名インデックス」（YList）
- 北村四郎「早池峰蛇紋岩地帶の植物相」『植物分類，地理』第14巻第6号、日本植物分類学会、1952年、177-180頁、CRID 1390282679418942720、doi:10.18942/bunruichiri.kj00002992126、ISSN 0001-6799。
- 門田裕一「秋田県産コウモリソウ属（キク科）の一新種，オガコウモリ」『植物研究雑誌』第80巻第4号、津村研究所、2005年8月、214-220頁、CRID 1390012335398537856、doi:10.51033/jjapbot.80_4_9830、ISSN 0022-2062。
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