ハーディー・ガーディー・マン
『ハーディー・ガーディー・マン』 | ||||
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ドノヴァン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | フォークロック、サイケデリック・フォーク、ラーガ・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
エピック・レコード EMI(リマスターCD) | |||
プロデュース | ミッキー・モスト | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ドノヴァン アルバム 年表 | ||||
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『ハーディー・ガーディー・マン』(原題:The Hurdy Gurdy Man)は、イギリスのシンガーソングライター、ドノヴァンが1968年に発表した6作目のスタジオ・アルバム。アメリカのエピック・レコードから発売され、当時は母国イギリスではリリースされなかった。
背景
[編集]タイトル曲ではジョン・ポール・ジョーンズがベースを弾き、アレンジも担当した[2]。また、ドノヴァン自身の説明によれば、この曲のレコーディングには後にジョーンズと共にレッド・ツェッペリンを結成するジミー・ペイジ、ジョン・ボーナムも参加しており[3]、当初はジミ・ヘンドリックスを起用する予定だったが、都合がつかなかったためペイジがギターを弾いたという[3][4]。ただし、ジョーンズはペイジとボーナムが参加したという説を否定しており、ギターは後にブルー・ミンクを結成するアラン・パーカー、ドラムはクレム・カッティーニが演奏したともいわれる[2]。
クレジットには明記されていないが、本作のレコーディングにはペンタングルのダニー・トンプソンとバート・ヤンシュも参加しており、「タンジール」はヤンシュのアコースティック・ギターがフィーチャーされた曲である[2]。
本作のリリースに先行して、「ジェニファー・ジュニパー」(全英5位[5]・全米26位[1])と「ハーディー・ガーディー・マン」(全英4位[5]・全米5位[1])がシングル・ヒットした。そして、1968年10月には本作がアメリカで発売された[2][6]
反響・評価
[編集]アメリカのBillboard 200では20位を記録[1]。ジョン・ブッシュはオールミュージックにおいて5点満点中2.5点を付け「彼のあまりにも野心的な性分と闇雲な音作りが、ドノヴァンの曲本来の強さを引き立てるどころか、むしろ時として損なっている」「曲は優れており演奏もおおむね堅実だが、『ハーディー・ガーディー・マン』はとても聴き辛い」と評している[7]。
リマスターCD
[編集]2005年にEMIからリリースされたリマスターCDには、7曲のボーナス・トラックが追加された[8]。そのうち「Colours」と「Catch the Wind」はキャリア初期のシングル・ヒット曲を『ドノバンのグレーテスト・ヒット』のために再録音したもので、ドノヴァンによればジョン・ポール・ジョーンズやビッグ・ジム・サリヴァン等が参加したという[2]。また、「What a Beautiful Creature You Are」は未発表曲で[8]、ドノヴァンと同様ミッキー・モストのバックアップを得ていた歌手ルルとのデュエットである[2]。
収録曲
[編集]全曲ともドノヴァン作。
- ハーディー・ガーディー・マン - "Hurdy Gurdy Man" – 3:18
- はやぶさ - "Peregrine" – 3:39
- 内気な娘と遊んだ話 - "The Entertaining of a Shy Girl" – 1:42
- ふり返ってみれば - "As I Recall It" – 2:10
- しっかりおしよ - "Get Thy Bearings" – 2:54
- 待たせてごめんね - "Hi It's Been a Long Time" – 2:38
- ウェスト・インディアン・レディ - "West Indian Lady" – 2:18
- ジェニファー・ジュニパー - "Jennifer Juniper" – 2:43
- リヴァー・ソング - "The River Song" – 2:17
- タンジール - "Tangier" – 4:14
- サニー・デイ - "A Sunny Day" – 1:58
- 太陽は魔術師 - "The Sun is a Very Magic Fellow" – 2:48
- 冬のカフェで - "Teas" – 2:40
2005年リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- "Teen Angel" - 2:18
- "Poor Cow" - 2:58
- "Laléna" - 2:55
- "Aye My Love" - 2:08
- "What a Beautiful Creature You Are" - 2:44
- "Colours" - 4:19
- "Catch the Wind" - 5:02
他メディアでの使用例
[編集]「ハーディー・ガーディー・マン」は『L.I.E.』(2001年公開)[9]、『SPUN スパン』(2002年公開)[10]、『F.R.A.T./戦慄の武装警察』(2005年公開)[11]、『ボビー』(2006年公開)[12]、『ロビン・ウィリアムズのもしも私が大統領だったら…』(2006年公開)[13]、『ゾディアック』(2007年公開)[14]といった映画のサウンドトラックで使用された。
「ジェニファー・ジュニパー」は『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』(1999年公開)のサウンドトラックで使用された[15]。「リヴァー・ソング」は、1976年にNHKのテレビドラマ『紅い花』のオープニング曲として使用された[16]。
カヴァー
[編集]- ハーディー・ガーディー・マン
- スティーヴ・ヒレッジ - 『L』(1976年)に収録[17]。
- バットホール・サーファーズ - アルバム『piouhgd』(1991年)に収録[18]。バットホール・サーファーズのヴァージョンは、映画『ジム・キャリーはMr.ダマー』(1994年公開)のサウンドトラックで使用された[19]。
- L.A.ガンズ - カヴァー・アルバム『Rips the Cover Off』(2004年)に収録[20]。
- ワイルド・コロニアルズ - EP「Life as We Know It EP 1/4」(2006年)に収録[21]。
- しっかりおしよ
- キング・クリムゾン - 1969年と1971年のライヴで演奏。ライヴ・アルバム『エピタフ -1969年の追憶-』(1997年リリース)と『レディース・オブ・ザ・ロード』(2002年リリース)に当時の演奏が収録された[22]。
- ジェニファー・ジュニパー
- ジョエル・グレイ - アルバム『Black Sheep Boy』(1969年)に収録[23]。
- カズミ・ウィズ・リッキーズ - アルバム『Who』(1996年)に収録[24]。
脚注・出典
[編集]- ^ a b c d “Donovan - Awards”. AllMusic. 2016年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年7月3日閲覧。
- ^ a b c d e f イギリス盤リマスターCD(EMI, 7243 8 73568 2 5)ライナーノーツ(Lorne Murdoch)
- ^ a b 『グレイテスト・ヒッツ』1999年再発CD (ESCA 7807)ライナーノーツ(ドノヴァン/訳:内田久美子)
- ^ “THE REAL JIMMY PAGE - PART 2”. Uncut. Time Inc. (2008年12月2日). 2017年7月3日閲覧。
- ^ a b Donovan | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ 日本では、「ジェニファー・ジュニパー」は日本コロムビア、「ハーディー・ガーディー・マン」はCBS・ソニーからシングルが発売された。
- ^ Bush, John. “The Hurdy Gurdy Man - Donovan”. AllMusic. 2017年7月3日閲覧。
- ^ a b Donovan - The Hurdy Gurdy Man (CD, Album) at Discogs - 2005年リマスターCDの情報。
- ^ L.I.E. (2001) - Soundtracks - IMDb
- ^ Spun (2002) - Soundtracks - IMDb
- ^ Edison (2005) - Soundtracks - IMDb
- ^ Bobby (2006) - Soundtracks - IMDb
- ^ Man of the Year (2006) - Soundtracks - IMDb
- ^ Zodiac (2007) - Soundtracks - IMDb
- ^ Election (1999) - Soundtracks - IMDb
- ^ “【Donovan】『NHKアーカイブス』で放送されたドラマ『紅い花』のオープニング曲は?”. CDJournal.com. 音楽出版社. 2017年7月3日閲覧。
- ^ L - Steve Hillage | AllMusic
- ^ Piouhgd - Butthole Surfers | AllMusic
- ^ Dumb & Dumber (1994) - Soundtracks - IMDb
- ^ Rips the Cover Off - L.A. Guns | AllMusic
- ^ Wild Colonials - Life as We Know It EP 1/4 (File) at Discogs
- ^ Planer, Lindsay. “Epitaph, Vols. 1-2 - King Crimson”. AllMusic. 2017年7月3日閲覧。
- ^ Joel Grey - Black Sheep Boy (Vinyl, LP, Album) at Discogs
- ^ Kazumi with Rickies - Who - japanimprov.com