バッハディール・フサイノフ
バッハディール・フサイノフ(英語: Bakhadyr M. Khoussainov、ロシア語: Бахадыр Хусаинов[1])は計算機科学者・数学者である。ソビエト連邦で出生し教育を受けた。数理論理学、計算可能性理論、計算可能モデル理論、及び理論計算機科学の仕事で知られる[2]。アニール・ネローデとともにオートマトン群の拡張であるオートマティック構造の理論を創設した[3]。
経歴
[編集]フサイノフは1984年にノヴォシビルスク大学の数学科で学士学位を授与された。1988年、ロシア科学アカデミー会員であるセルゲイ・ゴンチャロフの指導のもと、ノヴォシビルスク大学より代数学と論理学の分野で博士候補(PhDと同等)を授与された。
1991年、フサイノフはコーネル大学に加わり、1995年から1997年にかけて、数学科のH. C. Wang助教授を務めた。
1996年、フサイノフはオークランド大学に移り、2021年に電子科技大学に移るまでの間在籍した。
フサイノフはコーネル大学、シカゴ大学、シンガポール国立大学、京都大学、北陸先端科学技術大学院大学、ウィスコンシン大学マディソン校の客員職を務めた。
受賞と表彰
[編集]フサイノフはCristian Calude、Sanjay Jain、Wei Li、Frank Stephanとともに、パリティゲームを決定する擬多項式時間アルゴリズムに関してSTOC2017 best paper awardを共同受賞した[4]。この仕事に対し、フサイノフと論文の共著者はEATCS-IPEC Nerode Prizeを受賞した[5]。2023年、中国電子科技大学に勤務する傍ら、ヨーロッパ科学・人文・法学アカデミーの外国人会員に選出された。
ニュージーランド王立協会のフェローとして[6]、フサイノフは次の賞・名誉職・フェローシップを授与された︙
- 2020年度フンボルト賞[7]
- 2019年度エイトケン講師職[8]
- 複数回の日本学術振興会外国人招へい研究者(2001、2012、2014)[9]
- 複数回のマースデン助成金(2001、2004、2008、2012)[10]
- 2002年度ニュージーランド数学会Research Excellence Award[11]
脚注
[編集]- ^ “Бахадыр Хусаинов”. Новая Зеландия говорит по-русски 2013: p. 134
- ^ “People – Algorithms and Logic Group in UESTC” (英語). 2022年4月30日閲覧。
- ^ Khoussainov, Bakhadyr; Nerode, Anil (1995). “Automatic presentations of structures”. In Leivant, Daniel (英語). Logic and Computational Complexity. Lecture Notes in Computer Science. 960. Berlin, Heidelberg: Springer. pp. 367–392. doi:10.1007/3-540-60178-3_93. ISBN 978-3-540-44720-7
- ^ “ACM SIGACT - STOC Best Paper Award”. www.sigact.org. 2021年2月6日閲覧。
- ^ “IPEC Nerode Prize”. 2024年7月10日閲覧。
- ^ “View our current Fellows”. Royal Society Te Apārangi. 2021年2月6日閲覧。
- ^ “Bakh Khoussainov receives Humboldt Research Award | New Zealand Association of von Humboldt Fellows”. www.humboldt.org.nz. 2021年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月6日閲覧。
- ^ “LMS-NZMS Forder and Aitken Lectureships of London Mathematical Society”. www.lms.ac.uk. 2021年2月6日閲覧。
- ^ “Invitational Fellowships for Research in Japan | Japan Society for the Promotion of Science”. www.jsps.go.jp. 2022年4月30日閲覧。
- ^ “Search Marsden awards 2008–2017”. Royal Society Te Apārangi. 2021年2月6日閲覧。
- ^ “New Zealand Mathematical Society : Awards and Prizes”. nzmathsoc.org.nz. 2021年2月6日閲覧。