パイオニア・イブニング・ステレオ
パイオニア・イブニング・ステレオ | |
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ジャンル | 音楽番組 |
放送期間 | 1959年11月9日[1][2] - 1964年6月19日[3] |
放送時間 | 18:15 - 18:30 (月-金)[1][2][3][4] |
放送局 | 立体放送(文化放送(左チャンネル)+ニッポン放送(右チャンネル)) |
制作 | 文化放送・ニッポン放送 |
『パイオニア・イブニング・ステレオ』(パイオニア・イブニング・ステレオ)は、1959年11月9日[1][2]から1964年6月19日[3]までの平日の夕方に放送されていた、文化放送(左チャンネル)とニッポン放送(右チャンネル)の共同による中波(モノラル)2波を使ったステレオ(立体)放送による、ラジオ番組である。パイオニアの一社提供。
概要
[編集]1961年、米FCC(連邦通信委員会)によって、1波によるFMステレオ音声放送の方式が現在のAM-FM方式に決定し(日本も1963年にそれと同じ方式で決定)、実用化される以前は、国内外に於いて、従来のモノラル音声のラジオ放送局やテレビ放送局が、一部の時間帯に於いて2~3局共同して、ステレオ放送(日本では当初(1960年頃まで)、「立体放送」と呼んでいた)を行っていた。
日本に於いては、先ずNHKが1952年12月に、ラジオ第1放送を左チャンネルで、ラジオ第2放送を右チャンネルで放送する形のステレオ放送を開始[注 1][5]。以後、この形式による放送を特別番組として随時行い、1954年11月13日には、これを定時番組化させた「立体音楽堂」が放送開始[6]。
更に民放では、1954年11月27日に、ラジオ東京・文化放送・ニッポン放送の3局が共同で、3元立体放送(=モノラル3波を使った、3チャンネルステレオ放送)による特別番組を先ず実施[7][8]。1958年9月15日には、文化放送・ニッポン放送共同での初の2チャンネルステレオによる放送番組「ステレオアワー」が放送開始[9]。これを初の帯番組としたのが、当番組である[1]。
放送日時及び時間
[編集]放送内容
[編集]以下の文は、朝日新聞 1959年11月3日 朝刊 P.5 ラジオ・テレビ欄内の番組紹介「立体放送の帯番組 文化とニッポン 月一回、ナマ演奏も」と、同新聞 1962年7月24日 朝刊 P.12 ラジオ・テレビ欄の「ききものみもの」番組紹介欄「ステレオで描く町の自然音「イブニング・ステレオ」」内の記事を要約したものである。
普段は毎回、米で発売されたアナログ・ステレオ盤を紹介していた[1]。
番組開始当初は、毎週月・木はセミ・クラシック又はクラシック、火曜がデキシー中心のジャズ、水曜がポピュラー、金曜がモダン・ジャズの各ジャンルの音楽を取り上げて紹介。月に1回は、一流ジャズバンドによる生演奏も放送していた[1]。
これが1962年7月24日の番組紹介欄では、月・木は一般的に知られているクラシック音楽を、火・水・金はジャズやヒット曲をそれぞれ紹介している状況になっている[10]。
だが時には、番組独自の録音企画もあり、1962年7月24日に番組が700回を迎えた時は、その記念の特別企画として、この日から翌月(8月)25日までの毎週火・水は「ステレオ街を行く」と題し、「東京駅」(7月24日放送)、「銀座のデパート」(7月25日放送)、「後楽園遊園地」(7月31日放送)等、各地の風景の模様を、ステレオ・デンスケやポータブル型のステレオ録音機で収録したのを、ステレオ音楽と組み合わせ編集して放送した[10]。
番組内のオリジナルCMについて
[編集]番組内では、スポンサーのパイオニアの番組オリジナルCMも制作された。
神奈川県横浜市にある放送番組センター内の放送ライブラリーでは、1961年に文化放送が制作し、第1回ACC CMフェスティバルのラジオ部門で第3位になった「スピーカー・ステレオ装置「パイオニアイブニングステレオ」」(166秒)がライブラリーに収められている[11]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g 朝日新聞 1959年11月3日 朝刊 P.5 ラジオ・テレビ欄 番組紹介「立体放送の帯番組 文化とニッポン 月一回、ナマ演奏も」(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ a b c d 朝日新聞 1959年11月9日 朝刊 P.5 ラジオ・テレビ欄(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ a b c d 朝日新聞 1964年6月19日 朝刊 P.7 ラジオ・テレビ欄(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ a b 朝日新聞 1962年7月24日 朝刊 P.12 ラジオ・プログラム 番組表(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'54』日本放送出版協会、1954年、191頁。
- ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修部『NHK年鑑'56』日本放送出版協会、1956年、131,132頁。
- ^ 東京放送 社史編集室『東京放送のあゆみ』東京放送、1965年5月10日、583頁。
- ^ 朝日新聞 1954年11月27日 朝刊P.5 ラジオ・プログラム 番組表、「聴きもの見もの」番組紹介欄 及び 文化放送(JOQR)番組広告「三元立体放送」(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ 朝日新聞 1958年9月15日 朝刊 P.6 番組表 及び「ききものみもの」番組紹介欄(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ a b 朝日新聞 1962年7月24日 朝刊 P.12 ラジオ・テレビ欄「ききものみもの」番組紹介欄「ステレオで描く町の自然音「イブニング・ステレオ」」(朝日新聞クロスサーチにて閲覧)
- ^ ラジオCM 「スピーカー・ステレオ装置「パイオニアイブニングステレオ」」(番組ID:F22815)(放送番組センター 放送ライブラリーのサイト)(2024年2月10日閲覧)