パリユーシャナ
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パリユーシャナ[注 1](サンスクリット: पर्यूषण paryūṣaṇa、プラークリット: pajjusana)は、ジャイナ教の宗教行事のひとつで、在家信徒にとって1年でもっとも重要な宗教儀礼である[4]。雨期の終わりにあたる[1]グレゴリオ暦の8-9月に行われる。
概要
[編集]パリユーシャナの期間は8日ないし10日である[5]。この期間に在家信徒は断食または節食を行う[1][5]。また期間の終わり近くに罪を告白し(pratikramaṇa)、許しを求める[5]。
最終日はサンヴァットサーリー(saṃvatsārī)と呼ばれ、1年でもっとも清らかな日とされる[1]。この日にはすべての生き物を許し、逆にすべての生き物が自分を許すように願う[5]。
シュヴェーターンバラ派(白衣派)とディガンバラ派(空衣派)の双方で行われるが、日付が異なり、シュヴェーターンバラ派の8日間のパリユーシャナが終わった次の日にディガンバラ派の10日間のパリユーシャナがはじまる[6]。
シュヴェーターンバラ派
[編集]シュヴェーターンバラ派のパリユーシャナは8日間であり、最終日はヒンドゥー暦のバードラパダ月の白分第4日にあたる。『カルパ・スートラ』と『カーラカ物語』を唱える[7]。
ディガンバラ派
[編集]ディガンバラ派のパリユーシャナは10日間であり、シュヴェーターンバラ派のパリユーシャナが終わった翌日にはじまる。在家の宗教生活における10の徳目についてムニが1日ごとに説法する[6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 神谷武夫「『カルパ・スートラ』の写本」『ジャイナ教の建築』 。
- 中島克久、岩井昌悟「ジャイナ教についての実地調査報告会」、立正佼成会 中央学術研究所、2006年。
- 中村元『中村元選集 決定版 第10巻 思想の自由とジャイナ教』春秋社、1991年。ISBN 4393312104。
- 山口英一「白衣派ジャイナ教尊像崇拝派に見るパリユーシャン儀礼」『ジャイナ教研究』第5号、1999年、29-52頁。
- Jaini, Padmanabh S (1979). The Jaina Path of Purification. University of California Press
- Winternitz, Moriz (1933). A History of Indian Literature. 2. translated by S. Ketkar and H. Kohn and revised by the author. University of Calcutta