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パーティ・ピープル (人物)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パーティーピーポーから転送)

パーティ・ピープルは、英語で「パーティー好きな人々」を意味する語句「Party People」の音写[1]。日本語では、長音符中黒の有無による表記の揺れがあるほか、「パーリーピーポー」としたり、さらに「パリピ」と略されることもある[2][3]

単にパーティーを好むだけでなく、より広く様々な機会に集まって楽しそうに騒ぐ若者たちという含意がある表現であり[1][3]、否定的に言及される場合には、騒いで周囲に迷惑をかけるという意味合いで用いられる[4]

類義語として、「リア充」などが挙げられるが、より開放的で活動的かつ、派手な人々に対して使われる。

本項では「パーティ・ピープル」のカタカナ転写を用い、報道や引用などで「パーティ・ピープル」以外の転写を用いている場合はそれに従う。

日本におけるパーティ・ピープル

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林真理子1999年の著書『美女入門PART3』で「パーティ・ピープル」について、「必ずパーティには顔を出して、そのファッションをチェックされる人たち」と説明し、パーティで注目されるセレブリティの意味でこの表現を用いている[5]

2003年には、マッドチェスター当時のマンチェスターの音楽シーンの状況を描いたイギリスの映画24アワー・パーティー・ピープル (24 Hour Party People)』が日本でも公開された[6]。その後、音楽関係では、2000年代半ばから「Party People」をアルバム名や曲名に盛り込む例が散見されるようになり、2005年には野宮真貴のアルバム『PARTY PEOPLE』が発表された。2006年には、DJ OZMAのアルバム『I ♡ PARTY PEOPLE』が発表され、以降シリーズ化された。2009年には、スガシカオがシングル「Party People」をリリースした。また、英語の母語話者を真似た発音の音写とされる「パーリーピーポー」という表記も[2]、同じく2000年代半ばから用いられるようになり、2006年にはVERBALが参加したRIP SLYMEの楽曲「パーリーピーポー」が、アルバム『EPOCH』に収録された。

2014年には「パーティーピーポー」を自称するエンターテイメント集団イルマニアが、日本テレビ系列のテレビ番組『月曜から夜ふかし』で注目され、以降、各地のイベントなどに出演が広がった[7]

2015年には「パリピ」がギャル語として注目され、ギャル流行語大賞の第1位に選ばれ[8]、この時点で20歳前後の若者たちを指す「パリピ世代」といった表現も用いられるようになった[9]2016年には、原田曜平の『パリピ経済:パーティーピープルが市場を動かす』など、「パリピ」を書名に含む書籍が相次いで出版された。

2018年には、AbemaTVの番組内にて「全日本女子パリピ選手権」が開催され、全国から女子パリピが集まり、あやまんJAPANが優勝した。さらに5月末から同じくAbemaTVにて、『全日本パリピ選手権』がレギュラーで放送開始されている。

脚注

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  1. ^ a b ルーク・タニクリフ『「カジュアル系」英語のトリセツ』アルク。「パーティ好きな人々 ... いつも楽しそうに、ワイワイ騒いでいる人たちというイメージです。」  - chapter1 unit004:ルークのKEYフレーズ解説 Google book
  2. ^ a b 岡本俊浩、齋藤麻紀子「21世紀の祭りはパリピに任せて 「魔法」を求めて集う日本の若者たち」『AERA』2015年11月30日、34頁。「こんなふうに集まって楽しむ若者、最近では「パリピ」などと言われる。音楽イベントなどで遊びなれた人のことを指す「パーティーピープル」の略なのだが、クラブのDJが「party people」とネイティブ風に発音するのが「パーリーピーポー」と聞こえることから、広まった。」  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  3. ^ a b 一色涼 (2017年1月4日). “(手ざわリアル:3)顔合わせ踊る、安心感 「パリピ」自分探しの途中”. 朝日新聞・朝刊: p. 31. "パーティーピープル=パーリーピーポー=パリピ。パーティーやクラブイベント、ハロウィーンなどにぎやかな集まりに参加して、騒ぐのが好きな若者たちのこと。SNSに楽しんでいる様子の写真を載せ、流行を拡散させる。"  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  4. ^ 近隣の海水浴場規制で鎌倉にパリピ殺到 地元住民との間に溝”. NEWSポストセブン. 小学館 (2015年9月2日). 2017年10月20日閲覧。 “大音量の音楽をかけ、派手な装いでナンパなどを繰り返すパーリーピーポー(Party People)、通称「パリピ」などと呼ばれる若者たちは、今年もこぞって由比ヶ浜に集っていた。”
  5. ^ 林真理子「ころぶな! ガンバレ!!」『美女入門PART3』マガジンハウス、1999年、40頁。  Google books
  6. ^ “映画「24アワー・パーティ・ピープル」 ロックのけん騒の時代描く”. 読売新聞・東京夕刊: p. 17. (2003年4月7日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  7. ^ 【Brilliant】土曜バンビ / Special Guest: イルマニア”. BAMBI. 2017年10月23日閲覧。 “今やパーティピーポーとして、日本全国のパーティーをロックしている「イルマニア」 2014年夏、日本テレビ系テレビ番組「月曜から夜ふかし」で由比ガ浜ビーチでたまたま取材を受け ... そのおバカさが受け各メディアや、全国各地のイベントに呼んでいただけるようになりました。”
  8. ^ 2015年「ギャル流行語大賞」発表 全部知ってる?”. modelpress (2015年12月4日). 2017年10月20日閲覧。
  9. ^ haruhana (2016年1月23日). “新成人に聞く!あなたは何世代?→「パリピ世代」”. J-CAST. 2017年10月20日閲覧。

関連項目

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