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ヒメクイナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒメクイナ
ヒメクイナ
ヒメクイナ Porzana pusilla
保全状況評価[a 1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: ツル目 Gruiformes
: クイナ科 Rallidae
: ヒメクイナ属 Zapornia
: ヒメクイナ Z. pusilla
学名
Zapornia pusilla (Pallas, 1776)
和名
ヒメクイナ
英名
Baillon's crake
Tiny crake
Porzana pusilla

ヒメクイナ(姫水鶏、Zapornia pusilla)は、ツル目クイナ科ヒメクイナ属に分類される鳥類

分布

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  • Z. p. affinis

ニュージーランド[1][2][3][a 1]

  • Z. p. intermedia (syn. Z. p. obscura)

ヨーロッパアンゴラウガンダケニアザンビアジンバブエソマリアナミビアボツワナマダガスカルマラウイ南アフリカ共和国モザンビーク[1][2][3][4][a 1]

  • Z. p. mayri

パプアニューギニア[3][a 1]

  • Z. p. mira

インドネシアボルネオ島東部)[3]

  • Z. p. palustris

オーストラリア[1][2][a 1]

  • Z. p. pusilla

黒海沿岸部からロシア南東部にかけての地域で繁殖し、冬季になるとインド南部、中華人民共和国フィリピンマレーシアへ南下し越冬する[1][2][4]

日本では基亜種が夏季に北海道本州中部以北で繁殖する(夏鳥)が、一部の個体は本州以南で周年生息する(留鳥)[1][2][4]

形態

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全長16-20センチメートル[2][3]。翼開張33-37センチメートル[1]。種小名pusillaは「とても小さい」の意。上面や体側面の羽衣は褐色や赤褐色で、体上面の羽毛は外縁(羽縁)が白く羽軸に沿って黒い斑紋(軸斑)が入る[2][3]。顔や胸部の羽衣は青灰色で[2]、嘴から眼を通り側頭部にかけて褐色の筋模様(過眼線)が入る[1]。体側面や腹部には白と黒の横縞が入る[1][2][3][4]

虹彩は赤や橙色[3][4]。嘴の色彩は黄緑色[1][4]。後肢の色彩は緑褐色[1][3][4]

幼鳥は顔や胸部の羽衣が淡褐色[1][4]

分類

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  • Zapornia pusilla affinis
  • Zapornia pusilla intermedia (syn. Zapornia pusilla obscura)
  • Zapornia pusilla mayri
  • Zapornia pusilla mira
  • Zapornia pusilla palustris
  • Zapornia pusilla pusilla (Pallas, 1776) ヒメクイナ

生態

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湖沼湿原水田などに生息する[2]。群れは形成せず、単独もしくはペアで生活する[2]

食性は雑食で、主に昆虫を食べるがクモ、軟体動物、爬虫類、植物なども食べる[2][3]。水面を泳いだり水生植物の上を徘徊し、獲物を捕食する[2]

繁殖形態は卵生。繁殖期には縄張りを形成する。水辺の茂みに枯草を組み合わせた巣を作り、日本では5-8月に4-9個の卵を産む[3]。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は14-20日[2][3]。雛は孵化後すぐに巣から離れ、孵化してから約35日で飛翔できるようになる[2]。生後1年で性成熟する[2]

画像

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関連項目

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参考文献

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  1. ^ a b c d e f g h i j k 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版2000年、169頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥I』、平凡社1986年、184-185頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II (ツル目)』、東京動物園協会、1989年、74、165頁。
  4. ^ a b c d e f g h 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、202頁。

外部リンク

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  1. ^ a b c d e The IUCN Red List of Threatened Species