ヒメスズメバチ
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ヒメスズメバチ[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Vespa ducalis[1] Smith, 1852[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
ヒメスズメバチ[1] |
ヒメスズメバチ(学名:Vespa ducalis)は、ハチ目・スズメバチ科の昆虫である[2]。
形態
[編集]成虫
[編集]体長は働きバチで25~33mm、女王バチで32~35mm[1]。
亜種ツシマヒメスズメバチ以外は腹部末端の2節は黒く[1][3]、他のスズメバチとの区別は容易とされる[3]。
生態
[編集]巣の規模は、日本産スズメバチ属の中では最小で[2]、総育房数は100から450程度[1]。巣は木の枝のような開けた場所ではなく、土中や樹洞のような閉鎖空間に造る[1]。働きバチの数は他種に比べ非常に少ない10から40ほどで、営巣期間は短い[1]。
主にアシナガバチ属やホソアシナガバチ属の巣を襲い[2]、ヒメスズメバチの巣1つに対し、150から200のアシナガバチの巣が必要とする推定もある[4]
分布
[編集]日本(本州・四国・九州・佐渡島・伊豆諸島・大隅諸島・対馬・琉球諸島)・台湾・中国・朝鮮・ロシアの沿海州[1]。ただし、沖縄本島では見つかっていない[5]。
人間との関わり
[編集]攻撃性は低く、スズメバチの中で最もおとなしい[3]。被害報告も最も少ない[3]。
学名
[編集]種小名のducalisには、「公爵の」や「指導者」という意味がある[3]。
以前、本種はVespa tropica(ネッタイヒメスズメバチ)の亜種とされてきたが、後にVespa tropicaは本種とは別種とされている[1][3][2]。
亜種
[編集]- 対馬にのみ分布[7]
- 亜種名のesakiiは、昆虫学者の江崎悌三にちなむ[7]。
- 他の亜種では黒色の腹部末端節が他のスズメバチのように黄色であり、かつ腹部全体として黒色よりも黄色となっている[7]。性質は本土亜種同様におとなしい[7]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l 『日本産有剣ハチ類図鑑』東海大学出版、328頁。ISBN 9784486020752。
- ^ a b c d “森林生物 ヒメスズメバチ”. 国立研究開発法人 森林研究・整備機構. 2018年11月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l 上野高敏. “ヒメスズメバチ”. 九州大学大学院 農学研究院 生物的防除研究施設. 2018年11月12日閲覧。
- ^ “アシナガバチ一家、襲撃される”. 多摩動物公園昆虫園. 東京ズーネット (2011年9月23日). 2018年11月12日閲覧。
- ^ a b c d 上野高敏. “リュウキュウヒメスズメバチ”. 九州大学大学院 農学研究院 生物的防除研究施設. 2018年11月12日閲覧。
- ^ a b 平嶋義宏、森本桂『新訂原色昆虫大圖鑑III』(新訂版初版)株式会社北隆館、2008年1月25日。ISBN 978-4-8326-0827-6。
- ^ a b c d e 上野高敏. “ツシマヒメスズメバチ”. 九州大学大学院 農学研究院 生物的防除研究施設. 2018年11月12日閲覧。
外部リンク
[編集]- ヒメスズメバチ理科教材データベース 昆虫図鑑 岐阜大学