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ヒルダ・ハイネ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒルダ・ハイネ
Hilda Heine


任期 2024年1月3日

任期 2016年1月28日2020年1月13日

出生 (1951-04-06) 1951年4月6日(73歳)
太平洋諸島信託統治領(現マーシャル諸島の旗 マーシャル諸島)、マジュロ
政党 無所属
出身校 オレゴン大学
ハワイ大学
南カリフォルニア大学
配偶者 トミー・キジナー
子女 4人
宗教 ローマ・カトリック

ヒルダ・キャシー・ハイネ: Hilda Cathy Heine1951年4月6日 - )は、マーシャル諸島政治家。現在、同国大統領。2016年から1期4年間も大統領を務めた。大統領に就任するまでは、教育相を務めていた。博士号を取得した初のマーシャル諸島国民で、女性権利団体「ウィメン・ユナイテッド・トゥギャザー・マーシャル・アイランズ」 (WUTMI) の設立者でもある[1][2]

ハイネは史上初の女性のマーシャル諸島大統領である[3]ミクロネシア諸国の女性大統領としても初めてで、太平洋地域の女性国家元首としては史上4人目となる(ニュージーランドジェニー・シップリーヘレン・クラークオーストラリアジュリア・ギラードに次ぐ)[4][5][6]。2016年1月現在で3名いる、女性ニティジェラ(国会)議員のひとりである[5]

経歴

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2019年即位礼正殿の儀で訪日中のハイネ(左)と安倍晋三内閣総理大臣(当時)

アメリカ合衆国で大学教育を受け、1970年にオレゴン大学で学士号を取得した。その後、1975年にハワイ大学から修士号を、2004年には南カリフォルニア大学から博士号を、それぞれ取得している[7]

1975年から1982年まで、マジュロにあるマーシャル諸島高等学校に学級担任兼カウンセラーとして勤務した[7]。2000年には、女性権利団体のウィメン・ユナイテッド・トゥギャザー・マーシャル・アイランズ (WUTMI) を立ちあげた[8][9]。2005年に太平洋地域包括支援センターにある太平洋教育訓練資源 (PREL) の理事に就任し[7]、2009年には太平洋諸島気候変動教育パートナーシップに参加した。リーダーシップ太平洋諮問委員会やミクロネシア教育委員会、保健人的資源タスクフォースと共同で事業を実施している[7]

政治家としてはオール環礁からニティジェラ(国会)議員に選出され、教育相に就任した[10]

2016年1月27日、ハイネはマーシャル諸島の大統領に選任された[11]。ハイネを唯一の大統領候補として行われたニティジェラ(定数33)における投票の結果は、賛成24、棄権6、欠席3であった。ハイネの宣誓式は翌日に行われた[3]2018年11月12日に採決された不信任動議は賛成16、反対16で、賛成票が可決に必要な過半数に届かずかろうじて否決[12]

2019年10月22日即位礼正殿の儀に参列し、翌23日には迎賓館赤坂離宮安倍晋三内閣総理大臣と会談を行った[13]

2019年10月25日、ハイネは台湾輔仁大学から哲学の名誉博士号を取得した[14]

2020年1月6日にマーシャル諸島議会で行われた次期大統領選出選挙ではデービッド・カブアに20対12で敗れた[15]。2024年1月2日の次期大統領選出選挙では17対16でカブアを下し、翌3日に就任した[16]

2024年3月に日本を訪れ、同月13日に岸田文雄内閣総理大臣と首脳会談を行った[17]

脚注

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  1. ^ Johnson, Giff (29 Jan 2016). “Marshalls leadership battles end, for now”. Marianas Variety (Majuro). http://www.mvariety.com/regional-news/83419-marshalls-leadership-battles-end-for-now 31 January 2016閲覧。 
  2. ^ Sallinen, Maarit; Siamomua, Amelia Kinahoi (2005). Profiles of Pacific Women. UNIFEM Pacific Regional Office. p. 13. https://books.google.com/books?id=EV_aAAAAMAAJ 
  3. ^ a b Johnson, Giff (2016年1月28日). “Hilda emerges as RMI President”. Marshall Islands Journal. オリジナルの2016年1月31日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160201023226/http://marshallislandsjournal.com/Journal_WP/?p=2921 2016年1月31日閲覧。 
  4. ^ “Hilda Heine Becomes First Women President Of The RMI”. East-West Center (Radio New Zealand International). (2016年1月27日). http://pidp.eastwestcenter.org/pireport/2016/January/01-27-01.htm 2016年1月31日閲覧。 
  5. ^ a b “Hilda Heine elected Marshalls president”. Radio New Zealand International. (2016年1月28日). http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/295053/hilda-heine-elected-marshalls-president 2016年1月31日閲覧。 
  6. ^ “First female President Hilda Hine elected in the Marshall Islands”. PACNews (Pacific Islands News Association). (2016年1月27日). http://www.pina.com.fj/?p=pacnews&m=read&o=96226186656a836ae74ce00ffa8cd5 2016年1月31日閲覧。 
  7. ^ a b c d Marshall Islands”. Pacific Women in Politics. 5 June 2015閲覧。
  8. ^ “First Female President Hilda Hine Elected In The Marshall Islands”. RNZI (Papua New Guinea Today). (28 Jan 2016). http://news.pngfacts.com/2016/01/first-female-president-hilda-hine.html 31 January 2016閲覧。 
  9. ^ Australian Volunteers International — Women United Together Marshall Islands (WUTMI)”. Australian Volunteers for International Development — Australian Government. Australian Volunteers International. 31 January 2016閲覧。
  10. ^ Marshall Islands Land Ownership and Agricultural Laws Handbook - Strategic Information and Basic Laws. Lulu.com. (4 April 2013). p. 22. ISBN 978-1-4387-5952-4. https://books.google.com/books?id=Mfb_BgAAQBAJ&pg=PA22 
  11. ^ "Statement by the Spokesperson on the election of the President of the Republic of Marshall Islands" (Press release). European Union (EEAS). 28 January 2016. 2016年1月31日閲覧
  12. ^ “Marshall Islands president narrowly survives no confidence vote”. Radio New Zealand. (2018年11月12日). https://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/375726/marshall-islands-president-narrowly-survives-no-confidence-vote 2018年11月13日閲覧。 
  13. ^ 即位礼正殿の儀参列者との二国間会談等(6)”. 首相官邸ホームページ (2019年10月23日). 2024年4月11日閲覧。
  14. ^ 馬紹爾群島總統海妮獲頒輔大名譽哲學博士學位” (中国語). 輔仁大學 (2019年10月25日). 2024年4月11日閲覧。
  15. ^ “New president for Marshall Islands”. Radio New Zealand. (2020年1月6日). https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/406763/new-president-for-marshall-islands 2020年1月6日閲覧。 
  16. ^ “Hilda Heine sworn in as President of the Marshall Islands”. Radio New Zealand. (2024年1月3日). https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/505980/hilda-heine-sworn-in-as-president-of-the-marshall-islands 2024年1月3日閲覧。 
  17. ^ 日・マーシャル諸島首脳会談”. 外務省 (2024年3月13日). 2024年4月11日閲覧。
公職
先代
キャステン・ネムラ英語版
マーシャル諸島の旗 マーシャル諸島大統領
第8代:2016年 - 2020年
次代
デービッド・カブア
先代
デービッド・カブア
マーシャル諸島の旗 マーシャル諸島大統領
第10代:2024年 -
現職