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ビアク諸島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビアク諸島
所在地 インドネシア
所在海域 チェンデラワシ湾
ビアク諸島の位置(インドネシア内)
ビアク諸島
     
プロジェクト 地形
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チェンデラワシ湾のビアク諸島

ビアク諸島インドネシア東部、ニューギニア島北西岸、パプア州チェンデラワシ湾にある島々。スハウテン諸島とも呼ばれる。ビアク島スピオリ島英語版ヌンホル島ほか多数の小島からなる。多くの島は熱帯雨林に覆われている。

歴史

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西洋人による最初の発見は1526年のポルトガル人の航海士ジョルジェ・デ・メネゼス英語版によるものである。マラッカからマルク諸島までの航海中ボルネオ北部で嵐と強い風によって東へと流され、メネゼスはビアク島で上陸し冬をすごした。マレー語、マルク語や現地パプア名に因んで、彼はこの諸島とパプア島西部を「パプア諸島」と名づけた。 以来、ビアク諸島はポルトガルの地図で"Ilha de Dom Jorge"や"Ilha onde invernou Dom Jorge"や"Ilha de S. Jorge"と呼ばれた[1][2]

諸島はスペイン人航海士のアルバロ・デ・サアベドラ・セロン英語版によって再び発見された。セロンは1528年6月24日にヤーペン島に上陸した後、ティドレ島からヌエバ・エスパーニャに戻ろうとしていた。 島は黄金の島を意味する"Islas de Oro"と名づけられ、1545年ガレオン船"San Juan"号に乗ったイニゴ・オルティス・デ・レテス英語版が再訪している[3]

諸島は1537年にポルトガルのGaspar Viegasの海図で最初に地図化され、以後1540年の作者不明の地図、ジョアン・デ・リシュボア英語版や1560年のバルトロメウ・ヴェーリョ英語版の地図、その他ポルトガル、スペイン、オランダの地図などに見られる[4]

1615年、オランダ人探検家のウィリアム・スハウテン英語版がビアク諸島を探索し、スハウテンに因んでスハウテン諸島と呼ばれることもある。

住民

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ビアク諸島はパプア州で最も人口の多い場所のひとつとなっている[5]

環境

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ビアク諸島は、ニューギニア地方の他の地域と比べても最も高い鳥類固有種を持つ森林として"ビアク-ヌンホル熱帯雨林"に指定されている。森はパプアニューギニア本島と類似した森林となっている。

100をこえる鳥類種が存在し、このうち11から16種はこの諸島に特有の固有種と見られている。 これらにはクラカケヒインコ(Eos cyanogenia)、キバラケラインコ英語版(Micropsitta geelvinkiana)、ビアクツカツクリ英語版(Megapodius geelvinkianus)、クロコブバト英語版(Ducula myristicivora)、ミカヅキヒメアオバト英語版(Ptilinopus solomonensis)、ビアクバンケン英語版(Centropus chalybeus)、2種のカワセミ、ビアクラケットカワセミ英語版(Tanysiptera riedelii)とアオムネラケットカワセミ英語版(Tanysiptera carolinae)、ビアクセンニョムシクイ英語版(Gerygone hypoxantha)[注釈 1]ビアクカササギビタキ英語版(Monarcha brehmii)、ミソルクロヒラハシ英語版(Myiagra atra)、オナガカラスモドキ英語版(Aplonis magna)、ビアクメジロ英語版(Zosterops mysorensis)[6][7]などが含まれる。鳥類同様にさまざまな固有哺乳類が存在し、29種が島固有の哺乳類と見られている。ケナシフルーツコウモリ属英語版の一種のミズベケナシフルーツコウモリ英語版(Dobsonia emersaa)[注釈 2]ビアクフクロモモンガ英語版(Petaurus biacensis)、ジョビエンクマネズミ英語版(Rattus jobiensis)、オオハダカオネズミ属英語版Uromys boeadiiUromys emmaeの2種などである。また、数種類の固有の蝶や、ディオレニウス・アングスティケプススウェーデン語版と呼ばれる1種の固有のクモが確認されている[8]

特に人口の多いビアク島などで、多くの森林が木材切り出しや農場の開墾のために伐採されており、現在は勢いが減速しているものの伐採が続いている。諸島には2箇所の保護地区があり、スピオリ島のスピオリ島自然保護区とスピオリ島から橋で繋がったビアク島の北ビアク自然保護区で、互いに近い位置にある。しかし、木材産業が復活してきており、また、鳥類は諸島内にのみ限定して生息しているため収集家に対して脆弱である。より強い保護と研究が必要な地域となっている[9]

ビアク諸島周辺でのダイビングは観光客に人気の行楽となっている。 座標: 南緯1度00分 東経136度00分 / 南緯1.000度 東経136.000度 / -1.000; 136.000

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注釈

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  1. ^ ハシブトセンニョムシクイ英語版亜種
  2. ^ 羽が側面でなく背中から生えており、多くのコウモリと見た目が異なる

参照

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  1. ^ Kratoska, Paul H. (2001). South East Asia, Colonial History: Imperialism before 1800, Volume 1 de South East Asia, Colonial History. Taylor & Francis. p. 56 [1]
  2. ^ [2] J.H.F. SOLLEWUN GELPKE, On the Origin of the Name Papua
  3. ^ Coello, Francisco "Conflicto hispano-alemán" Boletín de Sociedad Geográfica de Madrid, t.XIX. 2º semestre 1885, Madrid, p.234,239,309,310,315,319
  4. ^ [3] Luis Filipe F. R. Thomaz, The image of the Archipelago in Portuguese cartography of the 16th and early 17th centuries, Persee, 1995, Volume 49 pages: 79-124
  5. ^ Brittanica article on the Schouten Islands
  6. ^ Geelvink Islands (Endemic Bird Areas of the world)
  7. ^ Biak-Numfor Birding, Geelvink Islands Bird-watching, Geelvink Endemic Birds
  8. ^ Platnick, Norman I. (2009): The world spider catalog, version 9.5. American Museum of Natural History.
  9. ^ "Biak-Numfoor rain forests". Terrestrial Ecoregions. World Wildlife Fund. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)