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ビス(ジメチルグリオキシマト)ニッケル(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビス(ジメチルグリオキシマト)ニッケル(II)
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識別情報
CAS登録番号 13478-93-8 チェック
PubChem 5475696
ChemSpider 4584372
UNII 7CZ5340YUM チェック
EC番号 236-782-7
特性
化学式 C8H14N4NiO4
モル質量 288.91 g mol−1
外観 赤色固体
密度 1.698g/cm3
危険性
GHSピクトグラム 急性毒性(低毒性)経口・吸飲による有害性
GHSシグナルワード 警告(WARNING)
Hフレーズ H315, H317, H319, H335, H351
Pフレーズ P201, P202, P261, P264, P271, P272, P280, P281, P302+352, P304+340, P305+351+338, P308+313, P312, P321
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ビス(ジメチルグリオキシマト)ニッケル(II) (英語: Nickel bis(dimethylglyoximate))は、Ni[ONC(CH3)C(CH3)NOH]2の式を持つ配位錯体である。この化合物は鮮やかな赤色の固体である。ニッケルの定性分析において使用されることで知られている[1]

構造

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ニッケル(II)イオンの幾何配置は正方形平面である[2]ジメチルグリオキシム(dmgH2)の共役塩基(dmgH)の2当量に囲まれている。この有機配位子の対は、水素結合を介して結合し、大環状配位子を形成する。この錯体は特有の色を呈し、不溶性であるため、ニッケルの重量分析におけるキレート剤として使用される。

ジメチルグリオキシムをニッケル検出試薬として使用することは、1905年にレフ・シュガエフによって報告された[3]

参考文献

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  1. ^ Greenwood, N. N.; Earnshaw, A. (1997-12-09) (英語). Chemistry of the Elements 2nd Edition. Butterworth-Heinemann. https://books.google.co.jp/books/about/Chemistry_of_the_Elements_2nd_Edition.html?id=vFu9BQAAQBAJ&redir_esc=y 
  2. ^ Donald E. Williams; Gabriele Wohlauer; R. E. Rundle (1959). “Crystal Structures of Nickel and Palladium Dimethylglyoximes”. J. Am. Chem. Soc. 81 (3): 755–756. doi:10.1021/ja01512a066. 
  3. ^ Tschugaeff, Lev (1905). “Über ein neues, empfindliches Reagens auf Nickel [ニッケルに関する新しい高感度試薬]” (ドイツ語). Berichte der Deutschen Chemischen Gesellschaft 38 (3): 2520–2522. doi:10.1002/cber.19050380317. https://zenodo.org/record/1426158 2024年10月1日閲覧。.