ビロードノボタン
ビロードノボタン | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ビロードノボタンの花
(2024年6月 沖縄県名護市大北) | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類(APG IV) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Pleroma heteromallum (D.Don) D.Don | ||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Silverleafed princess flower |
ビロードノボタン[1](学名:Pleroma heteromallum)はノボタン科の常緑低木。別名アツバノボタン[2]、オオバシコンノボタン[3]、オオバノボタン(この和名は別属の種(Miconia calvescens)を指すことが多いので注意)など。
旧学名Tibouchina grandifoliaはシノニムとされる[4][5]。
本項では池原[6]及びYList[1]に従い、和名をビロードノボタンと記す。
特徴
[編集]高さ1–3 m。茎の断面は四角形で下部は木質化し硬い。枝は葉腋から叉状に出る。葉は長さ10–25 cm、幅6–15 cmの卵形で厚く、全縁、対生し、ノボタン’コート・ダジュール’として流通する種と比べて葉幅が広い。葉の両面に白色の伏毛が密生し、葉面が銀白色のビロード状に見える。葉柄は1–2 cmほど。花はシコンノボタンやノボタン’コート・ダジュール’より小さく、径3–5 cmほどの紫色の5弁の花が集まり、枝先に穂状の円錐花序を形成する。花の中央部は初め白色で後、橙赤色に変わる。雄蕊10本は花弁と同じく紫色。花期は夏[6][7][3][2]。
分布
[編集]南米のブラジル等が原産[6][7][3][2]。沖縄へは昭和54年頃に導入された[8]。
利用
[編集]植物園[9]や温室で鑑賞されるほか、沖縄では庭や公園によく植栽され、多く見かける[3][2]。根元から多数の枝が出て、花数も多いことから庭園樹に向く。繁殖は挿木や実生による。日当たりが良く風の弱い場所が望ましい。樹形を維持するためには開花後に枝を切り戻す。新梢が出た頃に摘芯を行うと分枝が促進され花が多くつく。病虫害はほとんどみられないが、冬期に葉が黄変することがある[8][7]。
脚注
[編集]- ^ a b “ビロードノボタン(標準)”. YList. 2024年9月13日閲覧。
- ^ a b c d (林 & 名嘉 2022, p. 257)
- ^ a b c d (大川 & 林 2016, p. 242)
- ^ “ビロードノボタン(シノニム)”. YList. 2024年9月13日閲覧。
- ^ “Pleroma heteromallum”. POWO. 2024年9月12日閲覧。
- ^ a b c (池原 1989, p. 102)
- ^ a b c (屋比久 2006, p. 146)
- ^ a b (海洋博記念公園管理財団 1997, p. 23)
- ^ “オオバシコンノボタン(大葉紫紺野牡丹)”. フラワーパークかごしま. 2024年9月12日閲覧。
参考文献
[編集]- 池原直樹「ビロードノボタン(新称)」『沖縄植物野外活用図鑑』 8巻《ばら科~きつねのまご科》、新星図書出版、1989年。
- 海洋博記念公園管理財団『沖縄の都市緑化植物図鑑』新星出版、那覇市、1997年。ISBN 9784902193732。 ※ アツバノボタン(別名オオバシコンノボタン)学名Tibouchina grandifoliaと記している
- 屋比久壮実『花ごよみ 亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画、2006年。ISBN 4990191730。 ※ アツバシコンノボタン (別名アツバノボタン)Tibouchina grandifoliaと記している
- 大川智史; 林将之『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄~八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024。 ※ オオバシコンノボタン(別名アツバノボタン)Tibouchina grandifoliaと記している
- 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350。 ※ アツバノボタン(別名オオバシコンノボタン)と記している
外部リンク
[編集]- アツバノボタン (厚葉野牡丹) うちなー通信
- アツバノボタン おきなわ 緑と花のひろば 沖縄県環境部環境再生課
- オオバシコンノボタン(大葉紫紺野牡丹) フラワーパークかごしま
- アツバノボタン(オオバシコンノボタン) ここは屋久島(ブログ)2024-06-18
- オオバノボタン GKZ植物事典
- ノボタン(後編) シコンノボタン属など 2024/07/09 小杉波留夫 東アジア植物記 (株)サカタのタネ 園芸通信