ピアノ四重奏曲 (吉松隆)

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ピアノ四重奏曲アルリシャ』は、吉松隆1987年に今までに作曲してきた、星、天使、鳥の作品群の集大成として作曲したピアノ四重奏曲である。初演はその年の8月26日に第8回草津音楽祭にて初演された。

解説[編集]

7楽章からなり、4楽章と5楽章は続けて演奏される。全曲で約17分。フルートヴァイオリンチェロピアノという編成は作曲者の個展においてデジタルバード組曲と併せて演奏するために選ばれた。しかしこうした形式の室内楽作品はシリーズ化することはなかったが、多楽章形式で楽章ごとに様式が異なる構成は、後に発表されたカムイチカプ交響曲で生かされている。第4楽章は独立して演奏されもしており、サクソフォーンとピアノによる版がある。

  • 第1楽章 「北の魚と西の魚」
  • 第2楽章 「傾いた星座」
  • 第3楽章 「ダイヤモンドの狂気」
  • 第4楽章 「融けてゆく夢」
  • 第5楽章 「鳥たちの乾いた舞曲」
  • 第6楽章 「虹の対位法」
  • 第7楽章 「天使たちのコーダ」

参考文献[編集]