ピーター・ルーガー・ステーキハウス
座標: 北緯40度42分36秒 西経73度57分45秒 / 北緯40.7099度 西経73.9626度
ピーター・ルーガー・ ステーキハウス Peter Luger Steak House | |
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ブルックリン本店の外観 | |
レストラン情報 | |
開店 | 1887年 |
現オーナー |
エイミー・ルーベンスタイン マリリン・スピエラ |
以前のオーナー |
ピーター・ルーガー フレデリック・ルーガー ソル・フォーマン |
種類 | ステーキハウス |
国 | アメリカ合衆国 |
住所 | ブロードウェイ178番地 |
他の場所 | グレートネック、恵比寿、パラダイス |
ウェブサイト |
www |
ピーター・ルーガー・ステーキハウス(英語: Peter Luger Steak House)は、ニューヨーク・ブルックリン区のウィリアムズバーグに本店があるステーキハウス、ロングアイランドのグレートネックに支店がある。2002年にジェームズ・ベアード財団によって「アメリカンクラシック」の一覧に選出された[1]。ニューヨーク市で営業しているステーキハウスの中では、キーンズ、オールド・ホームステッド・ステーキハウスに次いで3番目に長い歴史を刻んでいる[2]。2022年1月10日、ピーター・ルーガーとシーザーズ・パレスは、ラスベガスのシーザーズ・パレス内のかつてラオズが出店していた場所に4号店を開く事を表明した。
ブルックリンにある本店は木製の長大なバーがある事で知られており、「ダイニング・ルームはむき出しになった木製の梁、磨き抜かれたオーク材の羽目板、黄銅製のシャンデリア、擦り切れて風格を感じさせるビアホールのテーブルが相まってチュートニックな雰囲気が感じられる」と評された[3][4]。
2019年、ニューヨーク・タイムズでレストラン評論を担当するピート・ウェルズはピーター・ルーガー・ステーキハウスに星を与えず痛烈に酷評した[5]。1968年にクレイグ・クレイボーンが付けた4つ星[6]、1995年にルース・ライシェルが付けた3つ星[7]、2007年にフランク・ブルーニが付けた2つ星から評価が減退した[8]。
歴史
[編集]ブルックリンの本店は1887年に「カール・ルーガーズ・カフェ、ビリヤーズ・アンド・ボーリング・アレイ」の店名で当時ドイツ系移民が集中しており後にウィリアムズバーグ橋近くとなる場所で開業した[9][10]。ドイツ生まれのピーター・ルーガーがオーナーで甥のカールが調理を担当した[11]。1941年にピーターが没すると息子のフレデリックが引き継いだが、レストランは衰退した[12]。
1950年、フレデリックはレストランを閉店しオークションにかけた。オークションを取り仕切ったのは地元の競売業者で常連客でもあったバーナード・マグリルとレスター・マグリルであった。店の通りを挟んだ向かい側で金属加工業を営んでいたソル・フォーマンとシーモア・スロイヤー[13]が「気まぐれなほどの安値」で落札した。レスター・マグリルによれば、レストランを含めた建物全体の落札価格が35,000ドルだったという。当時、レストランの周辺は衰退し、超正統派のユダヤ人が多く住んでいたが、ルーガーのメニューは、彼らのカシェルを満たしていなかった。25年間ルーガーの常連でオークション唯一の入札者だったフォーマンとスロイヤーの目的は彼らの客を接待する場を確保する事だった。1968年、ニューヨーク・タイムズのクレイグ・クレイボーンは新たな経営者のもとにあるステーキハウスに4つ星を与えた[6]。
1968年、フォーマンとスロイヤーは、ニューヨーク州のグレートネックに2号店を開いた。1984年の火災によって営業休止したが、1年半後の1986年に営業を再開した[14]。
2001年、シーモア・スロイヤーが85歳、ソル・フォーマンが98歳の年齢で没した[13][15]。レストランの所有権は、フォーマンの娘たちやスロイヤーの妻、子供に引き継がれた[16]。
2009年7月、ニューヨーク州知事のデビッド・パターソンは、ピーター・ルーガーでの食事中、秘密裏にリチャード・ラヴィッチを副知事に任命して、紛糾していたニューヨーク州議会上院の長とした[17]。
2023年11月、ピーター・ルーガーは、ラスベガスのシーザーズ・パレスに支店を開いた[20]。
メニュー
[編集]ピーター・ルーガーのメニューの品数はわずかで、2人前から4人前のポーターハウスステーキがその中核を占めている[21][3]。
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ブルックリン・ウィリアムズバーグ・ブロードウェイにある創業店
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ブルックリンの創業店内のバーの内装
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グレートネックの支店
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ピーター・ルーガーのベーコン
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ピーター・ルーガーのステーキ
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “America's Classics Award Winners | James Beard Foundation” (英語). www.jamesbeard.org. 2019年10月30日閲覧。
- ^ Kral, Georgia (2018年7月6日). “NYC's oldest restaurants will take you back in time”. am New York. 2018年11月27日閲覧。
- ^ a b “The Special Is Steak, and More Steak”. New York Times. (1993年2月14日) 2010年10月27日閲覧. "メインのダイニング・ルームの、木製の床、磨き抜かれた木製のテーブル、薄暗い天井の梁、錬鉄製の巨大なシャンデリア、漆喰で塗られた壁がステーキハウスを雄弁に物語っている。 その他の部屋は、カーペット、テーブルクロス、赤い革張りの長椅子および黄銅製のウィリアムズバーグ調のシャンデリアと相まってより高級な印象を与える... ステーキハウスのメニューは極限まで簡素化されている。 ステーキは、肉の部位ごとではなく、1人前、2人前、3人前、4人前と書かれているだけだ。注文に基づいて正確に焼かれた柔らかくて芳醇なポーターハウスステーキが、メニューの頂点をなしている事を理解した。"
- ^ “Restaurants”. New York Times. (1993年4月23日) 2010年10月28日閲覧. "メイン・ダイニング・ルームはむき出しになった木製の梁、磨き抜かれたオーク材の羽目板、黄銅製のシャンデリア、擦り切れて風格を感じさせるビヤホールのテーブルが相まってチュートニックな雰囲気が感じられる. ... 料理の選択肢は、1人前から4人前までのポーターハウスステーキ、分厚いダブルのラムチョップ、不定期の特別メニューであるプライム・リブ、そして焼き魚に限られている。"
- ^ Pete Wells, Peter Luger Used to Sizzle. Now It Sputters., The New York Times, October 29, 2019.
- ^ a b Everybody Eats There: Inside The World's Legendary Restaurants by William Stadiem & Mara Gibbs Artisan: 2007. ISBN 1-57965-322-7. p. 28[1]
- ^ Reichl, Ruth (1995年5月26日). “Restaurants”. The New York Times: p. C22 2020年6月1日閲覧。
- ^ Bruni, Frank (2007年9月19日). “Peter Luger Steak House - NYC - Restaurant Review” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2019年10月30日閲覧。
- ^ Our Story, Peter Lugers Archived 2006-12-09 at the Wayback Machine.
- ^ Bernardo, Leonard and Jennifer Weiss. Brooklyn by Name:How the Neighborhoods, Streets, Parks, Bridges and More Got Their Names. New York. NYU Press:2006.
- ^ Brooklyn by Name: How the Neighborhoods, Streets, Parks, Bridges and More Got Their Names by Leonard Benardo and Jennifer Weiss. NYU Press: 2006. ISBN 0-8147-9946-9 pp. 27–28[2]
- ^ William Stadiem and Mara Gibbs Artisan (2007). Everybody Eats There: Inside The World's Legendary Restaurants. p. 28. ISBN 978-1-57965-322-4
- ^ a b Raising Steaks: The Life and Times of American Beef by Betty Fussell. Houghton Mifflin Harcourt: 2008. ISBN 0-15-101202-4. p. 286.[3]
- ^ “Where the Steak Reigns Supreme”. The New York Times. (1986年5月11日) 2010年10月27日閲覧. "レストランは、火災による1年半の休業を経て2か月前に営業を再開した。"
- ^ “Steakhouse Owner Sol Forman Dies At 98”. New York Daily News. (2001年11月28日) 2010年10月28日閲覧. "ソル・フォーマン、著名なピーター・ルーガー・ステーキハウス復興の立役者は、先週の木曜日、ブルックリンのメイモナイズ・メディカル・センターで没した。彼は98歳だった。"[リンク切れ]
- ^ Neuman, William (2001年11月27日). “PETER LUGER OWNER SOL FORMAN DIES”. New York Post. 2017年4月20日閲覧。
- ^ Parker, Billy (2009年7月9日). “Ravitch Was Secretly Sworn In At Peter Luger's”. Gothamist. オリジナルの2009年7月14日時点におけるアーカイブ。
- ^ Reidy, Gearoid (2021年10月14日). “Peter Luger Defies Pandemic to Open First Tokyo Steakhouse” (英語). Bloomberg News 2023年1月21日閲覧。
- ^ Fabricant, Florence (2022年10月7日). “Peter Luger and Carbone Among Michelin Star Losers and Winners” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2022年10月8日閲覧。
- ^ Karel, Janna (2023年8月30日). “Peter Luger Brings Its Signature Steaks — and a Vegas-Only Menu Item — to Caesars Palace” (英語). Eater 2023年11月21日閲覧。
- ^ Alan Richman (2006年9月27日). “Where's the Welcome? Peter Luger's Hostile Hash”. Bloomberg News 2010年10月28日閲覧. "ポーターハウスステーキは、2人前、3人前、4人前、そして、 1人前、および小型サイズの1人前も注文可能である... ステーキ肉の切り落としや肩肉の挽肉から作られたハンバーガーは、息をのむほどの美味しさだが、それは昼食の時のみ供される。"