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ファインリング星雲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファインリング星雲[1][2]
Fine Ring Nebula[3][4]
ヨーロッパ南天天文台 (ESO) ラ・シヤ天文台の新技術望遠鏡で撮影されたファインリング星雲。
ヨーロッパ南天天文台 (ESO) ラ・シヤ天文台新技術望遠鏡で撮影されたファインリング星雲。
仮符号・別名 Shapley 1
星座 じょうぎ座
見かけの等級 (mv) 13.98[3]
視直径 1.200′ x 1.200′[3]
分類 惑星状星雲[3]
発見
発見者 M. M. セイファート英語版
ハーロー・シャプレー
位置
元期:J2000.0[3]
赤経 (RA, α)  15h 51m 40.9510318656s[3]
赤緯 (Dec, δ) −51° 31′ 28.545826008″[3]
赤方偏移 -0.000105[3]
視線速度 (Rv) -19.2km/s[3]
固有運動 (μ) 赤緯 -5.312 ミリ秒/年[5]
赤経 -2.914 ミリ秒/年[5]
年周視差 (π) 0.7181 ± 0.0167ミリ秒[5]
(誤差2.3%)
距離 4500 ± 100 光年[注 1]
(1390 ± 30 パーセク[注 1]
ファインリング星雲の位置
他のカタログでの名称
Hen 2-137[3], GaiaDR3 5982072132545824128[3]
Template (ノート 解説) ■Project

ファインリング星雲[1][2] (: Fine Ring Nebula, Shapley 1, PN Sp 1) は、太陽系から見てじょうぎ座の方向約4,500光年[注 1]の距離にある惑星状星雲[3]。一般的な惑星状星雲の形状は球形、楕円形、あるいは双極形のいずれかであるが、この惑星状星雲はほぼ完全な円形のリング状に見えることで知られる[4]

天の川銀河近傍を撮影した写真乾板上からミュリエル・マッセルズ・セイファート英語版が発見し、1936年にアメリカの天文学者ハーロー・シャプレーによってハーバード大学天文台紀要で報告された[6]。シャプレーは、「(この天体は)極めて見事な環状星雲である。リングの全直径は72。円形でほぼ一様なリングの幅は15秒である。」と記している[6]

星雲の中心にある惑星状星雲中心星 (center star of planetary nebula, CSPN) は連星系で、約2.9日の周期で公転している[4]。中心の連星の相互作用によってこの星雲の形状は双極性星雲を成しており、地球からほぼ完全な円形に見えるのは双極性星雲の2つの極が重なって見えるためであると考えられている[4]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b c パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

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  1. ^ a b リング状の特異な惑星状星雲”. ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (2011年8月4日). 2022年9月10日閲覧。
  2. ^ a b 見事なリングの形をした惑星状星雲、その正体は?”. sorae 宇宙へのポータルサイト (2020年5月22日). 2022年9月10日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l "Fine Ring Nebula". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年9月10日閲覧
  4. ^ a b c d Smoke signals in space”. www.eso.org (2011年8月1日). 2022年9月10日閲覧。
  5. ^ a b c Gaia Collaboration. “Gaia DR3 Part 1. Main source”. VizieR On-line Data Catalog: I/355/gaiadr3. Bibcode2022yCat.1355....0G. http://vizier.idia.ac.za/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ631d0c375644b&-out.add=.&-source=I/355/gaiadr3&-c=237.92059135289%20-51.52460901248,eq=ICRS,rs=2&-out.orig=o. 
  6. ^ a b “Five Planetary Nebulae and a Globular Cluster”. Harvard College Observatory Bulletin 902: 26-27. Bibcode1936BHarO.902...26S.