ファストファッション
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ファストファッション(英: fast fashion)は、最新の流行を取り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態[1][2]。価格を抑えるために、製造小売業 (SPA) の形態をとっている会社が多い。
解説
[編集]「早くて安い」ファストフードになぞらえて、2000年代半ば頃から呼ばれるようになった[2]。2009年の新語・流行語大賞トップテンにも選ばれた[3]。
2015年までの10年で、日本国内では外資系ファストファッションの店舗数が倍増した[4]が、その後は閉店・撤退するブランドが増え、2021年時点の国内合計売上は2015年に比べ半減している[5]。
手頃な価格でファッションを楽しめる一方で、中国やベトナム、バングラデシュなど衣類の生産を受け持つ発展途上国の工場や、ショップで働く従業員の人権問題、また工場を置いている国での環境汚染問題などがたびたびメディアで取り上げられ大量消費社会の象徴と批判されている[6]。さらに世界的な経済格差と貧困拡大によって、安価なファストファッションの衣類しか購入できない層が増えている現状に対する批判も出ており、日本でも2015年時点で日本人の着ている衣料品の45%が安価な衣類という状況になっている[4]。
代表的なブランド
[編集]- 日本
- UNIQLO(売上高業界世界第3位)- 経営者の柳井正は、ユニクロはファストファッションの業態であるとしている[7][8]。一方でユニクロは流行を追うよりベーシックなアイテムがメインであることから、狭義のファストファッションではないとする見方もある[9]。
- GU
- しまむら
- ハニーズ
- コムサイズム
- 中国
- スウェーデン
- H&M(売上高業界世界第2位)
- アメリカ
- GAP(売上高業界世界第4位)
- Old Navy
- FOREVER 21
- AMERICAN EAGLE OUTFITTERS
- Urban Outfitters
- Abercrombie & Fitch
- Hollister
- Armani Exchange
- Lucky Brand Jeans
- スペイン
- イギリス
- ベルギー
- フランス
脚注
[編集]- ^ 「ファストファッション」『知恵蔵』 。コトバンクより2024年10月9日閲覧。
- ^ a b 「衣料品(3) カジュアル化、銀座まで」『朝日新聞デジタル』朝日新聞社、2010年3月19日。2024年10月27日閲覧。
- ^ “第26回 2009年 授賞語”. 「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞. 自由国民社. 2024年10月27日閲覧。
- ^ a b 『しんぶん赤旗』2015年5月12日、11面
- ^ “日本は「もう終わった国」なのか…H&M、GAPなどが“閉店続々&撤退ラッシュ”で、外資系アパレルチェーンに「日本が見限られた」!”. マネー現代 (講談社). (2022年8月9日) 2022年8月14日閲覧。
- ^ 5 Truths the Fast Fashion Industry Doesn't Want You to Know ハフィントンポスト(英語版)、2014年8月19日
- ^ 柳井正(監修)『ユニクロ思考術』新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-464202-1[要ページ番号]
- ^ 柳井正『成功は一日で捨て去れ』新潮社、2012年。ISBN 978-4-10-128452-1[要ページ番号]
- ^ 実は服以外のこだわりもハンパじゃない!? MBが語り尽くす「ユニクロのスゴさ」 新R25、Cyber Now、2020年3月7日、2020年3月7日閲覧。