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ファラデー (単位)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファラデー
faraday
記号 Fd
電荷
SI 96485.3321233100184 C[1]
組立 F mol
定義 1 mol の電子が持つ電荷
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ファラデー(faraday, 記号 Fd)は、電荷の古い単位である。現在は使われておらず、国際単位系 (SI) のクーロン (C) に完全に置き換えられている。

単位名は、静電容量のSI単位ファラド(farad, 記号 F)と同じくイギリスの物理学者マイケル・ファラデーに因む。

定義

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1ファラデーは、1 mol電子が持つ電荷(の絶対値)と定義される。言い換えれば、アボガドロ数個の電子の電荷、つまりアボガドロ数 NA mol と電気素量 e との積である。2019年以降、アボガドロ数と電気素量は定義定数であるので、

1 Fd = NA e mol = 6.02214076×1023 × 1.602176634×10−19 C96485.3321233100184 C

ここで NA物質量の単位 mol を掛けているのは、国際単位系の下では NA無次元数のアボガドロ数 6.02214076×1023 ではなく、物質量−1の次元を持つ物理定数のアボガドロ定数 6.02214076×1023 mol−1 だからである。

あるいは、電子の物質量あたり電荷 NA e(SI単位 C/mol)に、物質量 1 mol を掛けたとも言える。NA e は2つの物理定数の積であり、これもまた新しい物理定数のファラデー定数 F96485.3321233100184 C/mol となる。単位ファラデーとファラデー定数は(国際単位系での)値は同じだが、次元と単位が異なる。ファラデー定数を使えば単位ファラデーは次のように表せる。

1 Fd = F mol

引用

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  1. ^ faraday constant CODATA2018
国際単位系(SI)の電磁気の単位
名称 記号 次元 組立 物理量
アンペアSI基本単位 A I A 電流
クーロン C T I A·s 電荷(電気量)
ボルト V L2 T−3 M I−1 J/C = kg·m2·s−3·A−1 電圧電位
オーム Ω L2 T−3 M I−2 V/A = kg·m2·s−3·A−2 電気抵抗インピーダンスリアクタンス
オーム・メートル Ω·m L3 T−3 M I−2 kg·m3·s−3·A−2 電気抵抗率
ワット W L2 T−3 M V·A = kg·m2·s−3 電力放射束
ファラド F L−2 T4 M−1 I2 C/V = kg−1·m−2·A2·s4 静電容量
ファラド毎メートル F/m L−3 T4 I2 M−1 kg−1·m−3·A2·s4 誘電率
毎ファラド(ダラフ) F−1 L2 T−4 M I−2 V/C = kg1·m2·A−2·s−4 エラスタンス
ボルト毎メートル V/m L T−3 M I−1 kg·m·s−3·A−1 電場(電界)の強さ
クーロン毎平方メートル C/m2 L−2 T I C/m2= m−2·A·s 電束密度
ジーメンス S L−2 T3 M−1 I2 Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 コンダクタンスアドミタンスサセプタンス
ジーメンス毎メートル S/m L−3 T3 M−1 I2 kg−1·m−3·s3·A2 電気伝導率(電気伝導度・導電率)
ウェーバ Wb L2 T−2 M I−1 V·s = J/A = kg·m2·s−2·A−1 磁束
テスラ T T−2 M I−1 Wb/m2 = kg·s−2·A−1 磁束密度
アンペア回数 A I A 起磁力
アンペア毎メートル A/m L−1 I m−1·A 磁場(磁界)の強さ
アンペアウェーバ A/Wb L−2 T2 M−1 I2 kg−1·m−2·s2·A2 磁気抵抗(リラクタンス、: reluctance
ヘンリー H L2 T−2 M I−2 Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 インダクタンスパーミアンス
ヘンリー毎メートル H/m L T−2 M I−2 kg·m·s−2·A−2 透磁率