ファルカタ
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ファルカタ(Falcata)は、古代にイベリア半島で使用されていた刀。
軽く湾曲した刀剣で、半分から3分の2程は片刃、先端は両刃となっていた[1][2]。カエトラと呼ばれる小型の盾と組み合わせて用いられた[1][2]。
鉄製の刀で、紀元前4世紀には用いられており、第二次ポエニ戦争でも使用された[1]。ポリュビオスによれば、刺突、斬撃の双方の用法に適した頑丈な剣であるとされている[3]。その後、共和政ローマでもグラディウス・ヒスパニエンシス(ラテン語: Gladius Hispaniensis)として用いられ、鈍器としても有用であったことが記録されている[4][1][5]。
イベリア半島では高位にある人物の副葬品として発掘されていることから、地位の象徴としての面を有していたと考えられている[6][2]。
出典
[編集]- ^ a b c d Terence Wise (1982). Armies of the Carthaginian Wars, 265-146 BC. Osprey Publishing. pp. 19-21. ISBN 9780850454307
- ^ a b c Raffaele D'Amato, Andrea Salimbeti, Giuseppe Rava (2014). The Carthaginians 6th-2nd Century BC. Osprey Publishing. pp. 39-40. ISBN 9781782007784
- ^ ポリュビオス. “114”. 歴史. 3
- ^ F.Quesada Sanz (1997). “Gladius hispaniensis: an archaeological view from Iberia”. Journal of Roman Military Equipment Studies 8: 251-270. ISBN 1842170066 2015年11月6日閲覧。.
- ^ ティトゥス・リウィウス. “34”. ローマ建国史. 31
- ^ “An Iberian falcata (sword) with inscription”. バレンシア先史博物館. 2015年11月6日閲覧。