フィルモアの奇蹟
『フィルモアの奇蹟』 | ||||
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マイク・ブルームフィールド&アル・クーパー の ライブ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | サンフランシスコ、フィルモア・ウェスト(1968年9月26日 - 28日) | |||
ジャンル | ロック、ブルースロック | |||
時間 | ||||
レーベル | コロムビア・レコード | |||
プロデュース | アル・クーパー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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マイク・ブルームフィールド&アル・クーパー アルバム 年表 | ||||
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『フィルモアの奇蹟』(原題:The Live Adventures of Mike Bloomfield and Al Kooper)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、マイク・ブルームフィールドとアル・クーパーが1969年に連名で発表したライブ・アルバム。1968年9月にフィルモア・ウェストで行われた演奏を収録している[2][3][4]。
解説
[編集]マイク・ブルームフィールド、アル・クーパー、スティーヴン・スティルスの3人は1968年にアルバム『スーパー・セッション』を連名で発表しており、本作はその続編として企画されたが、スティルスは都合により不参加となった[3]。ブルームフィールドはそれまでギタリストとして活動してきたが、本作で初めてボーカルも披露しており[2]、レイ・チャールズのカヴァー「アイ・ワンダー・フー」及び「メリー・アン」、エルヴィス・プレスリーの歌唱で知られる「ザッツ・オール・ライト」、アルバート・キングのカヴァー「激しい恋はもうたくさん」を歌った。「59番街橋の歌 (フィーリン・グルーヴィー)」はサイモン&ガーファンクルのカヴァーで、ライブが録音された後、クーパーに誘われて作者のポール・サイモンがスタジオを訪れ、コーラスを録音している[5]。「ディア・ミスター・ファンタジー」の間奏でクーパーは「ヘイ・ジュード」の一節を弾いている。
フィルモア・ウェストでの公演は3日連続で行われたが、最終日にはブルームフィールドの不眠症が悪化したため、急遽エルヴィン・ビショップ、カルロス・サンタナ、スティーヴ・ミラー、デイヴ・ブラウンが代役として参加しており[5]、本作にはサンタナとビショップの演奏も収録された。なお、カルロス・サンタナは本作でレコード・デビューを果たす形となった[6]。
本作のジャケットには、ノーマン・ロックウェルが描いたブルームフィールドとクーパーの絵が使用された。
ブルームフィールドとクーパーはその後もライブで共演しており、1968年12月13日から14日に行われたフィルモア・イースト公演の音源は、2003年にレガシー・レコーディングスからライブ・アルバム『Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12/13/68』として発表された[7]。
収録曲
[編集]- A面
- オープニング・スピーチ (マイク・ブルームフィールド) - Opening Speech - Mike Bloomfield - 1:35
- 59番街橋の歌 (フィーリン・グルーヴィー) - The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy) (Paul Simon) - 5:33
- アイ・ワンダー・フー - I Wonder Who (Ray Charles) - 6:01
- 神聖にして犯すべからず - Her Holy Modal Highness (Al Kooper, Mike Bloomfield) - 8:59
- B面
- ザ・ウェイト - The Weight (Robbie Robertson) - 4:00
- メリー・アン - Mary Ann (R. Charles) - 5:19
- 愛の終る日まで - Together 'Til the End of Time (Frank Wilson) - 4:15
- ザッツ・オール・ライト - That's All Right (Arthur Crudup) - 3:17
- グリーン・オニオン - Green Onions (Booker T. Jones, Steve Cropper, Al Jackson, Jr., Lewie Steinberg) - 5:21
- C面
- オープニング・スピーチ (アル・クーパー) - Opening Speech - Al Kooper - 1:29
- ソニー・ボーイ・ウィリアムスン - Sonny Boy Williamson (Jack Bruce, Paul Jones) - 6:04
- ノー・モア・ロンリー・ナイツ (寂しい夜はいらない) - No More Lonely Nights (Sonny Boy Williamson I) - 12:19
- D面
- ディア・ミスター・ファンタジー - Dear Mr. Fantasy (Jim Capaldi, Stevie Winwood, Chris Wood) - 8:04
- 激しい恋はもうたくさん - Don't Throw Your Love on Me So Strong (Albert King) - 10:59
- 終曲 (フィナーレ)/逃亡者 - Finale-Refugee (A. Kooper, M. Bloomfield) - 1:59
参加ミュージシャン
[編集]- マイク・ブルームフィールド - ボーカル(A3、B2、B4、D2)、ギター
- アル・クーパー - ボーカル(A2、B3、C2、D1)、オルガン
- ジョン・カーン - ベース
- スキップ・プロコップ - ドラムス
アディショナル・ミュージシャン
- ポール・サイモン - バッキング・ボーカル(A2)
- ルーズヴェルト・グック - ピアノ(B3)[5]
- カルロス・サンタナ - ギター(C2)
- エルヴィン・ビショップ - ボーカル、ギター(C3)
脚注・出典
[編集]- ^ The Live Adventures of Mike Bloomfield and Al Kooper - Awards : AllMusic
- ^ a b Michael Bloomfield : AllMusic - Biography by Steve Huey - 2014年4月27日閲覧
- ^ a b 日本盤CD(SRCS 8302-3)ライナーノーツ(五十嵐正、1997年3月5日)
- ^ オリジナルLPのクレジットではフィルモア・オーディトリアムと記載されていたが、1997年に発売されたCDのジャケットでは「SEP.26-28 1968」と書かれたフィルモア・ウェストのチケットの画像が追加されている
- ^ a b c CD英文ライナーノーツ(アル・クーパー/訳:立原真沙)
- ^ Carlos Santana : AllMusic - Biography by William Ruhlmann - 2014年4月27日閲覧
- ^ Mike Bloomfield / Al Kooper - Fillmore East: The Lost Concert Tapes 12/13/68 (CD) at Discogs