フィル・キャンベル

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フィル・キャンベル
Phil Campbell
モーターヘッド - フランス・ベルフォール公演(2011年7月)
基本情報
出生名 Philip Anthony Campbell[1]
生誕 (1961-05-07) 1961年5月7日(63歳)
出身地 ウェールズの旗 ウェールズ
ロンザ・カノン・タフ州ポンティプリッド[2]
ジャンル ハードロック
ヘヴィメタル
NWOBHM
職業 ミュージシャンギタリストソングライター
担当楽器 ギターボーカル
レーベル ニュークリア・ブラスト
共同作業者 フィル・キャンベル・アンド・ザ・バスタード・サンズ
モーターヘッド
ペルシャン・リスク
ロクトプス
公式サイト philcampbell.net
imotorhead.com
著名使用楽器
ギブソン・レスポール
LAGエクスプローラー
ほか

フィル・キャンベルPhilip Anthony Campbell 1961年5月7日 - )は、ウェールズ出身のロックミュージシャンギタリストソングライター

英国のロックバンドモーターヘッド」のギタリストとして、2015年にバンドが消滅するまでの約30年間在籍した。以降は、息子達と共に新グループを立ち上げ活動している。

キャリア[編集]

ウェールズ南部のポンティプリッド出身。10歳でギターを始める。ジミ・ヘンドリックストニー・アイオミジミー・ペイジヤン・アッカーマンマイケル・シェンカートッド・ラングレン等の影響を受ける。

12歳の時、ホークウィンドのライブを観た際にレミーのサインをもらう。13歳にしてセミ・プロとしてキャバレー・バンドなどで演奏を開始。その後、パブロック・バンド「ロクトプス」の一員として本格的なプロ活動をスタートし、サウス・ウェールズ地域を中心に活動する。1979年、ヘヴィメタル・バンド「ペルシャン・リスク」を結成。"Calling For You" (1981)、"Ridin' High" (1983) などを発表した。

晩年のレミーと (2015年)

1984年初頭、ブライアン・ロバートソン脱退に伴い行われた「モーターヘッド」のギタリスト募集オーディションに参加。ワーゼルことマイケル・バーストンとともに最終選考に残った。レミーは当初、従来のトリオ編成を継承すべく、ひとりだけを採用するつもりであったが、ワーゼルとキャンベルのコンビネーションを聴いて両方をグループに迎える決断をした。

同年2月、モーターヘッドのメンバーとしてテレビシリーズ「ヤング・ワン」(The Young Ones) のサウンドトラック制作に参加。続いて9月15日には、コンピレーション・アルバム『ノー・リモース』(No Remorse) をリリース。

1995年には、ワーゼルが脱退してトリオ編成に戻り、キャンベルがひとりでギターを担当している(ギタリストとしての在籍期間は歴代最長)。以降、レミーが亡くなりバンド活動が終了した2015年末まで務めた[3]

以降は、3人の息子たちとロックバンド「Phil Campbell's All Starr Band」結成しEPを制作[4]。その後「Phil Campbell and the Bastard Sons (フィル・キャンベル・アンド・ザ・バスタード・サンズ)」と改名し、2018年にデビューアルバム『The Age of Abdurdity』を発表した[5]

そして2019年10月には、自身初となるソロアルバム『Old Lions Still Roar』をリリースしている[6]

使用機材[編集]

これまで使用してきたギターは、多種多様のメーカーモデルを取り扱っている。

モーターヘッド時代からは、フランスのLAG製エクスプローラー(セイモア・ダンカンハンバッカー[7]×2、ボリュームコントロール×1)[8]ドイツのフラマス製(Framus)、米国ギブソン製(Gibson)のレスポールフライングV日本キャパリソン製(Caparison)などを使用。ブライアン・ムーア製(Brian Moore)のカスタムギターやジャクソン製(Jackson)のキングV、変形型のミナリーク ・インフェルノも扱った事がある。

近年はスイスのレリッシュ製(Relish)を使用している。その他にもパーカー(Parker)、クレイマー(Kramer)、ESPPRS等を所有。

アンプはマーシャルを使用。スタジオではLine 6、ENGL、Laboga などのアンプも使用する。

フィル・キャンベル・アンド・ザ・バスタード・サンズ[編集]

フィル・キャンベル
アンド
ザ・バスタード・サンズ
Phil Campbell and the Bastard Sons
ドイツ・ヴァッケン公演(2016年8月)
基本情報
別名 Phil Campbell's All Starr Band
出身地 ウェールズの旗 ウェールズ
ジャンル ハードロック
ヘヴィメタル
活動期間 2016年 - 現在
レーベル ニュークリア・ブラスト
公式サイト philcampbell.net
メンバー フィル・キャンベル
トッド・キャンベル
デイン・キャンベル
タイラ・キャンベル
ジョエル・ピータース
旧メンバー ニール・スター

フィル・キャンベルと3人の息子を中心に、2016年に発足。消滅した「モーターヘッド」の音楽性を受け継いでいる[9]

メンバー[編集]

※2024年1月時点

現ラインナップ[編集]

  • フィル・キャンベル (Phil Campbell) - ギター
  • トッド・キャンベル (Todd Campbell) - ギター
  • デイン・キャンベル (Dane Campbell) - ドラムス
  • タイラ・キャンベル (Tyla Campbell) - ベース
  • ジョエル・ピータース (Joel Peters) - ボーカル (2021– )

旧メンバー[編集]

  • ニール・スター (Neil Starr) - ボーカル (2016–2021)

ディスコグラフィ[編集]

ソロアルバム[編集]

  • Old Lions Still Roar - オールド・ライオンズ・スティル・ロアー(2019)

フィル・キャンベル・アンド・ザ・バスタード・サンズ[編集]

  • Phil Campbell and the Bastard Sons (EP)(2016)
  • Live at Solothurn (EP)(2017)
  • The Age of Abdurdity - ジ・エイジ・オブ・アブサーディティー(2018)
  • We're the Bastards - ウィーアー・ザ・バスターズ(2020)
  • Kings of the Asylum - キングス・オブ・ザ・アサイラム(2023)

ペルシャン・リスク[編集]

  • Too Different (EP)(1984)
  • Rise Up(1986)

モーターヘッド[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Philip Anthony Campbell”. AOL Music. 2008年12月20日閲覧。
  2. ^ Philip Anthony Campbell”. Allmusic. 2012年7月15日閲覧。
  3. ^ “モーターヘッドのドラマー、レミー死去に伴いモーターヘッドの終了を宣言”. amass. (2015年12月30日). http://amass.jp/67165/ 2015年12月30日閲覧。 
  4. ^ モーターヘッドのフィル・キャンベル、息子たちと結成したバンドのデビューEPリリース”. BARKS (2016年9月15日). 2018年12月5日閲覧。
  5. ^ モーターヘッド フィル・キャンベル率いる新バンドPhil Campbell And The Bastard Sons 1stアルバムを1月発売”. amass (2017年10月30日). 2018年12月5日閲覧。
  6. ^ 超豪華ゲスト陣参加!モーターヘッドのPhil Campbell(フィル・キャンベル)初のソロ・アルバム”. TOWER RECORDS (2019年8月27日). 2019年11月18日閲覧。
  7. ^ Phil Campbell”. Seymour Duncan. 2008年12月20日閲覧。
  8. ^ Phil Campbell - Motorhead (Legend!)”. LAG Guitars. 2008年12月20日閲覧。
  9. ^ 元モーターヘッドのフィル・キャンベル、暴走ロック街道をまっしぐら”. BARKS (2018年2月5日). 2018年4月13日閲覧。

外部リンク[編集]