フリー (マーカス・ミラーのアルバム)
『フリー』 | ||||
---|---|---|---|---|
マーカス・ミラー の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | フュージョン | |||
時間 | ||||
レーベル | 3 Deuces Records | |||
プロデュース | マーカス・ミラー、デヴィッド・アイザック | |||
チャート最高順位 | ||||
マーカス・ミラー アルバム 年表 | ||||
|
『フリー』(Free)は、アメリカ合衆国のベーシスト、マーカス・ミラーが2007年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]「ブラスト」は、ミラー自身の説明によればトルコの音階とオールドスクール・ヒップホップのビートを取り入れた曲で、ミラーはイスタンブール滞在時にトルコ音階のクラリネットを入手し、それを研究してこの曲の着想を得たという[4]。タイトル曲はデニース・ウィリアムスによる1976年のシングル・ヒット曲のカヴァーで、コリーヌ・ベイリー・レイがゲスト参加した[5]。
「ジャン・ピエール」はマイルス・デイヴィスのアルバム『ウィ・ウォント・マイルス』(1981年録音)が初出の曲で、ミラーはオリジナル・ヴァージョンでもベースを弾いており[6]、本作のヴァージョンに関しては、オリジナル以上にファンクネスを強調したという[4]。「ホワット・イズ・ヒップ」はタワー・オブ・パワーのカヴァーで、オリジナル・ヴァージョンでもオルガンを弾いていたチェスター・トンプソンがゲスト参加した[7]。
リリース・反響
[編集]フランス盤は2007年6月30日付のアルバム・チャートで初登場91位となり、10週にわたりトップ200入りした[3]。オランダでは2007年7月21日付のアルバム・チャートで初登場50位となり、3週トップ100入りした[2]。日本盤は2007年7月25日にビクターエンタテインメントからリリースされ、通常盤(VICJ-61448)に加えてDVDが付属した限定盤(VIZJ-8)も同時発売されて[5]、通常盤は2007年8月6日付のオリコンチャートで33位を記録した[1]。
アメリカでは、本作からの全11曲に「Lost Without U」と「'Cause I Want You」を追加し、ジャケット及び曲順も変更したアルバム『Marcus』が、2008年にコンコード・ジャズから発売された[8]。
トルコの人気歌手ユルドゥズ・ティルべ(英語: Yıldız Tilbe)は2011年のアルバムOynama(トルコ語: Oynama)の同名曲で、「ブラスト」のトラックにそのまま歌をオーバーダビングしたバージョンと、トルコ歌謡アレンジでカヴァーしたバージョンの2つをミラーの許可を得てリリースした。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はマーカス・ミラー作。9.は日本盤ボーナス・トラック。
- ブラスト - "Blast" - 5:43
- ファンク・ジョイント - "Funk Joint" - 5:44
- フリー - "Free" (Deneice Williams, Hank Redd, Nathan Watts, Susaye Greene) - 5:38
- ストラム - "Strum" - 5:41
- ミルキー・ウェイ - "Milky Way" (Marcus Miller, Kevin R. Moore) - 5:37
- プラック - "Pluck (Interlude)" - 3:55
- ホェン・アイ・フォール・イン・ラヴ - "When I Fall in Love" (Edward Heyman, Victor Young) - 5:23
- ジャン・ピエール - "Jean Pierre" (Miles Davis) - 7:26
- ウー - "Ooh" (M. Miller, Lalah Hathaway) - 5:38
- ハイアー・グラウンド - "Higher Ground" (Stevie Wonder) - 6:30
- ホワット・イズ・ヒップ - "What Is Hip?" (David Garibaldi, Emilio Castillo, Stephen M. Kupka) - 6:00
参加ミュージシャン
[編集]- マーカス・ミラー - ベース・ギター、フレットレスベース、ギター、シタール、キーボード、オルガン、エレクトリックピアノ、クラビネット、シンセサイザー、クラリネット、バスクラリネット、パーカッション、タンブリン、プログラミング
- レイラ・ハサウェイ - ボーカル(on #1, #9)、バッキング・ボーカル(on #3)
- コリーヌ・ベイリー・レイ - ボーカル(on #3)
- ケブ・モ - ボーカル(on #5)、ギター(on #5)、ブルース・ボーカル・サンプル(on #6)
- アンドレア・ブレイド - ギター(on #1)
- ポール・ジャクソン・ジュニア - アコースティック・ギター(on #3, #4, #6)
- ボビー・スパーク - シンセサイザー(on #1, #2, #8, #10)、オルガン(on #3, #5)、クラビネット(on #3, #6)
- バーナード・ライト - シンセサイザー(on #1)、オルガン(on #2)
- チェスター・トンプソン - オルガン(on #11)
- プージー・ベル - ハンド・ドラム(on #1)、ドラムス(on #2, #4, #8, #10, #11)
- ジェイソン・トーマス - ドラムス(on #5, #6)
- テディ・キャンベル - ドラムス(on #7)
- キース・アンダーソン - テナー・サクソフォーン(on #1, #2, #10)、アルト・サクソフォーン(#8)
- デイヴィッド・サンボーン - アルト・サクソフォーン(on #3, #11)
- トム・スコット - テナー・サクソフォーン(on #4)
- パッチェス・スチュワート - トランペット(on #1, #2, #8, #10)、フリューゲルホルン(on #3)
- グレゴア・マレ - ハーモニカ(on #1, #2, #4, #7, #8, #9, #10)
- ジュリアン・ミラー - パーカッション・プログラミング(on #1)
- The Ivey Sisters - バッキング・ボーカル(on #3)
- グッシー・ミラー - バッキング・ボーカル(on #5)
脚注・出典
[編集]- ^ a b ORICON NEWS
- ^ a b Marcus Miller - Free - dutchcharts.nl
- ^ a b lescharts.com - Marcus Miller - Free
- ^ a b “マーカス・ミラーに新作を直撃!”. ローソンHMVエンタテイメント (2007年7月19日). 2017年9月3日閲覧。
- ^ a b “マーカス・ミラーが新作発表、コリーヌ・ベイリー・レイ参加曲も”. CDJournal. 音楽出版社 (2007年6月7日). 2017年9月3日閲覧。
- ^ 日本盤CD (VICJ-61448)ライナーノーツ(佐藤英輔、2007年6月)
- ^ “Marcusインタビュー後半”. ローソンHMVエンタテイメント (2007年7月19日). 2017年9月3日閲覧。
- ^ Marcus Miller - Marcus (CD, Album) | Discogs