フルーム渓谷
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フルーム渓谷(英語: Flume Gorge)とは、北アメリカ大陸の南東部のリバティー山の山麓に存在する、花崗岩の岩盤を小川が浸食してできた、小さな渓谷である。
概要
[編集]フルーム渓谷は、アメリカ合衆国のニューハンプシャー州における、観光地の1つとなっている。「gorge」とは、特に「両側の岩壁が絶壁の渓谷」を意味する英語である。その名の通り、このフルーム渓谷は、谷底を流れる小川の両脇に、だいたい20mの高さの花崗岩の崖が存在している。ただし、その規模は小さく、渓谷の長さは約240m程度である。そのようなこともあって、長らく、この渓谷の存在が広く知られていなかったものの、1808年に、当時93歳であったジェスおばあさんによって偶然に見い出され、さらに、その夫も渓谷を見て、夫婦共々渓谷の美しさに心を動かされた。以降、この夫婦はフルーム渓谷の美しさを人々に伝えるようになった。この結果、次第に観光客が訪れるようになり、周辺に道路も整備されていった。現在では、付近にビジターセンターも設置され、また、谷底に遊歩道も整備されていて、毎年5月中旬頃から10月末頃 [注釈 1] まで(初夏から晩秋にかけて)所定の料金を支払えば [注釈 2] 、この渓谷の中に入って遊歩道を散策することが可能である。なお、フルーム渓谷を訪れるためには、付近の町までバスが運行されてはいるものの [注釈 3] 、基本的には自動車を使って近くまで行き、そこからは遊歩道を徒歩で進むのが普通である。
注釈
[編集]- ^ フルーム渓谷付近では、概ね10月末頃に雪が降り始める。なお、基本的には10月最後の週の週末までが、フルーム渓谷の観光を行える時期である。
- ^ 2007年現在、大人は10アメリカ合衆国ドルであった。子供は割引料金を支払う必要があるものの、小児は無料であった。
- ^ 2007年現在、例えばフルーム渓谷から南に約5kmの所に形成されているリンカーン(Lincoln)という小さな町には、一応、公共のバスが運行されている。しかし本数が少ない。さらに、バスを使った場合、フルーム渓谷までは、近隣の町から片道数kmを歩く必要が出てくる。
参考文献
[編集]- 「地球の歩き方」編集部編集 『「地球の歩き方」 ボストン&ニューイングランド地方 2008~2009年版 (改訂第9版)』 p.340、p.341、p.342 ダイヤモンド・ビッグ社 2007年12月21日発行 ISBN 978-4-478-05487-1
- Flume Gorge & Visitor Center
関連項目
[編集]- ホワイト山地 (ニューハンプシャー州) - フルーム渓谷も含めた周辺一帯の総称。