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フレディ・ガルビス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フレディ・ガルビス
Freddy Galvis
ドスラレドス・オウルズ #8
ソフトバンク時代
(2023年7月29日 HAWKSベースボールパーク筑後
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 ファルコン州プント・フィホ英語版
生年月日 (1989-11-14) 1989年11月14日(35歳)
身長
体重
5' 10" =約177.8 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 遊撃手二塁手三塁手
プロ入り 2006年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2012年4月5日
NPB / 2022年3月25日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

フレディ・ホセ・ガルビスFreddy Jose Galvis1989年11月14日 - )は、ベネズエラファルコン州プント・フィホ英語版出身のプロ野球選手内野手)。右投両打。メキシカンリーグドスラレドス・オウルズ所属。

経歴

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プロ入りとフィリーズ時代

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フィラデルフィア・フィリーズ時代
(2017年9月21日)

2006年にアマチュア・フリーエージェントでフィラデルフィア・フィリーズと契約してプロ入り。

2007年に傘下のA-級ウィリアムズポート・クロスカッターズ英語版でプロデビュー。

2012年には開幕をメジャーで迎え、4月5日のピッツバーグ・パイレーツ戦にて「8番・二塁手」で先発出場してメジャーデビュー。4月8日のマイアミ・マーリンズ戦ではアニバル・サンチェスからメジャー初安打となる2点二塁打を記録。その後もマイナーに降格することなく、メジャーに帯同していたが、6月8日に背中の痛みのため故障者リスト入り。さらに6月19日には薬物検査で筋肉増強剤の一つであるクロステボルが検出され、50試合の出場停止処分を受ける[1]

2013年も開幕ロースター入りを果たし、途中マイナー降格もあったが、控え内野手として70試合に出場。5月19日のシンシナティ・レッズ戦でアロルディス・チャップマンから、9月7日のアトランタ・ブレーブス戦でフレディ・ガルシアからサヨナラ本塁打を2度放った。

2014年も開幕ロースター入り。また、プレシーズン・ゲームながらニューヨーク・ヤンキース田中将大からメジャーで初めて本塁打を放った選手としても日本で話題になった[2]。レギュラーシーズンでは43試合に出場したが、打率.176、4本塁打、12打点という成績に終わった。

2015年は、ジミー・ロリンズの後任として遊撃手のレギュラーに定着し、151試合の出場で規定打席に到達した。打率.263、7本塁打、50打点を記録し、3部門全てで自己最高の数字を記録した。遊撃の守備ではリーグワースト5位の17失策を喫した。

2016年は158試合に出場し、打率.241、20本塁打、67打点、17盗塁を記録した。

2017年はレギュラーシーズン全162試合に出場して打率.255、12本塁打、61打点、14盗塁を記録した。

パドレス時代

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2017年12月15日にエニエル・デロスサントスとのトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍した[3]

2018年もレギュラーシーズン全162試合に出場し、打率.248、13本塁打、67打点、8盗塁を記録した。オフの10月29日にFAとなった[4]

ブルージェイズ時代

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2019年1月29日にトロント・ブルージェイズと400万ドルの単年契約(2020年のオプション付き)を結んだ[5]

レッズ時代

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2019年8月12日にウェイバー公示を経てレッズへ移籍した[6]

2020年オフの10月28日にFAとなった[7]

オリオールズ時代

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2021年1月26日にボルチモア・オリオールズと150万ドルの単年契約を結んだ[8]。オプションとして、シーズン途中にトレードされた場合は25万ドルが支払われる。

フィリーズ復帰

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2021年7月30日にタイラー・バーチとのトレードで、古巣のフィリーズへ移籍した[9]。オフの11月3日にFAとなった[10]

ソフトバンク時代

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2021年12月13日に福岡ソフトバンクホークスへの入団が決まった[11]。背番号は3

2022年、3月25日の北海道日本ハムファイターズとの開幕戦では代打で途中出場し、初打席で堀瑞輝からNPB初安打を[12]、2打席目で西村天裕から逆転満塁本塁打を放った[13]。しかし22試合で打率.129と打撃の調子は上がらず、5月2日に登録抹消され、6月7日に一軍再昇格したが僅か4試合で再び登録抹消された[14]。8月20日に一軍再昇格し、対北海道日本ハムファイターズ戦で2点二塁打を記録すると[15]、8月23日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦では、シーズン2本目の満塁本塁打を記録する[16]。出場試合は僅か38試合に留まり、打率.171、2本塁打、11打点と低迷した。この不振により、自らの意向で背番号を0に変更することとなった[17]

2023年、開幕を一軍で迎える。代打を中心に19試合に出場したが、打率.152で本塁打0本と低調だった。6月2日に特例2023で登録抹消となった[18]。二軍では一時離脱があったものの、打率.248、2本塁打、18打点の成績を残したが、一軍に再昇格することなくシーズンを終えた。10月17日、翌年の契約を更新しない方針であることが報道され[19]、12月1日に正式に退団が発表された[20]

ソフトバンク退団後

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2024年3月25日、メキシカンリーグに所属するドスラレドス・オウルズへの入団が発表された[21]

選手としての特徴・人物

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“走攻守”三拍子が揃う[22]。守備では強肩を誇り[23]、遊撃を中心に内野の全ポジションをこなせるユーティリティープレイヤー[22]であり、スイッチヒッターでもある。

2013年にガールフレンドのアナと結婚し、アナスタシア、ニコルと名付けられた2人の娘がいる[24]

家族とビーチに行くことやサッカー観戦、バスケットボールをすることを好んでいる[25]

日本球界に移籍する決断に悩んだ時期はMLB時代に交流のあった秋山翔吾牧田和久、日本でプレー経験のあるアレックス・カブレラアルシデス・エスコバーに相談し、彼らから後押しされる形で日本行きを決めたという[26]

ソフトバンク移籍後に同球団会長兼特別チームアドバイザーを務める王貞治と初対面したことを振り返り、「(現役時代に偉大な功績を残された)王会長の話は聞いています。握手をさせていただいて光栄でしたし、子供に帰ったような気持ちでした」と笑顔で語っている[26]

愛称は「トコToco)」[27]、「ガルちゃん[28]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2012 PHI 58 200 190 14 43 15 1 3 69 24 0 0 3 0 7 0 0 29 6 .226 .254 .363 .617
2013 70 222 205 13 48 5 4 6 79 19 1 0 3 0 13 2 1 45 5 .234 .283 .385 .668
2014 43 128 119 14 21 3 1 4 38 12 1 0 0 1 8 0 0 30 0 .176 .227 .319 .546
2015 151 603 559 63 147 14 5 7 192 50 10 1 7 4 30 1 3 103 11 .263 .302 .343 .645
2016 158 624 584 61 141 26 3 20 233 67 17 6 8 4 25 6 3 136 16 .241 .274 .399 .673
2017 162 663 608 71 155 29 6 12 232 61 14 5 2 4 45 2 4 111 12 .255 .309 .382 .690
2018 SD 162 656 602 62 149 31 5 13 229 67 8 6 1 6 45 2 2 147 8 .248 .299 .380 .680
2019 TOR 115 473 450 55 120 24 1 18 200 54 4 1 1 1 21 1 0 112 11 .267 .299 .444 .743
CIN 32 116 107 12 25 4 0 5 44 16 0 1 0 1 7 0 1 33 3 .234 .284 .411 .696
'19計 147 589 557 67 145 28 1 23 244 70 4 2 1 2 28 1 1 145 14 .260 .296 .438 .734
2020 47 159 141 18 31 5 0 7 57 16 1 1 0 0 13 0 5 30 5 .220 .308 .404 .712
2021 BAL 72 274 249 36 62 12 1 9 103 26 1 0 2 1 18 1 3 58 5 .249 .306 .414 .720
PHI 32 120 107 17 24 3 0 5 42 14 0 0 0 2 9 0 2 19 1 .224 .292 .393 .684
'21計 104 394 356 53 86 15 1 14 145 40 1 0 2 3 27 1 5 77 6 .242 .302 .407 .709
2022 ソフトバンク 38 130 111 11 19 2 0 2 27 11 0 1 0 1 15 0 3 29 2 .171 .285 .243 .528
2023 19 34 33 1 5 0 0 0 5 1 0 0 0 0 0 0 1 11 1 .152 .176 .152 .328
MLB:10年 1102 4238 3921 436 966 171 27 109 1518 426 57 21 27 24 241 15 24 853 83 .246 .292 .387 .680
NPB:2年 57 164 144 12 24 2 0 2 32 12 0 1 0 1 15 0 4 40 3 .167 .262 .222 .484
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

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内野守備


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































2012 PHI - 55 92 151 1 31 .996 - 5 4 18 0 3 1.000
2013 - 23 40 56 2 13 .980 16 7 33 1 2 .976 11 11 26 0 7 1.000
2014 - 7 9 9 0 2 1.000 11 1 14 0 1 1.000 25 32 79 1 16 .991
2015 - 4 9 11 0 3 1.000 - 146 207 398 17 87 .973
2016 - - - 156 210 407 8 93 .987
2017 - - - 155 226 404 7 94 .989
2018 SD - 5 7 9 0 1 1.000 - 160 222 399 9 80 .986
2019 TOR - 5 5 7 0 1 1.000 - 103 133 284 6 63 .986
CIN - 27 31 50 1 7 .988 - 7 3 9 0 2 1.000
'19計 - 32 36 57 1 8 .989 - 110 136 293 6 65 .986
2020 - 16 11 28 0 4 1.000 - 33 29 60 3 9 .967
2021 BAL - - - 72 71 173 4 18 .984
PHI 1 2 0 0 1 1.000 2 3 3 0 0 1.000 19 10 33 2 8 .956 10 17 17 2 4 .944
'21計 1 2 0 0 1 1.000 2 3 3 0 0 1.000 19 10 33 2 8 .956 82 88 190 6 22 .979
2022 ソフトバンク - - 33 23 50 0 8 1.000 2 0 2 0 1 1.000
2023 - 10 14 6 0 3 1.000 3 0 0 0 0 ---- 2 1 0 0 0 1.000
MLB 1 2 0 0 1 1.000 144 207 324 4 62 .993 46 18 80 3 11 .970 883 1165 2274 57 476 .984
NPB - 10 14 6 0 3 1.000 36 23 50 0 8 1.000 4 1 2 0 1 1.000
外野守備


左翼(LF) 中堅(CF)
























2013 PHI 10 20 0 0 0 1.000 -
2017 1 0 0 0 0 ---- 1 5 0 0 0 1.000
MLB 11 20 0 0 0 1.000 1 5 0 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

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NPB

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初記録
その他の記録
  • 初本塁打が満塁本塁打 ※史上89人目
  • 開幕戦で満塁本塁打:2022年 ※史上22人目、23度目[29]

背番号

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  • 13(2012年 - 2018年)
  • 16(2019年 - 同年8月11日)
  • 3(2019年8月13日 - 2020年、2022年)
  • 2(2021年 - 同年途中)
  • 8(2021年途中 - 同年終了、2024年 - )
  • 0(2023年)

脚注

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  1. ^ Todd Zolecki「Positive test costs Phils' Galvis 50 games」『MLB.com』(英語)、2012年6月19日。2014年4月23日閲覧
  2. ^ 9発男フ軍ガルビス、マー君に洗礼弾」『日刊スポーツ』2014年3月8日。2014年4月23日閲覧
  3. ^ Todd Zolecki「Phils deal Galvis, set Crawford up for SS role」『MLB.com』(英語)、2017年12月15日。2017年12月23日閲覧
  4. ^ MLB公式プロフィール参照。2019年1月30日閲覧。
  5. ^ Galvis signs 1-year deal with Blue Jays」『MLB.com』(英語)、2019年1月29日。2019年1月30日閲覧
  6. ^ Mark Sheldon「Reds believe Galvis' versatility will prove key」『MLB.com』(英語)、2019年8月12日。2019年8月13日閲覧
  7. ^ 147 Players Become XX(B) Free Agents」『mlbplayers.com』(英語)、2020年10月28日。2021年12月14日閲覧
  8. ^ Orioles Sign Freddy Galvis」『MLB Trade Rumors』(英語)。2021年1月27日閲覧
  9. ^ Phillies Acquire Freddy Galvis」『MLB Trade Rumors』(英語)。2021年7月31日閲覧
  10. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents」『mlbplayers.com』(英語)、2021年11月3日。2021年11月5日閲覧
  11. ^ フレディ・ガルビス選手入団のお知らせ」『福岡ソフトバンクホークス オフィシャルサイト』2021年12月3日。2021年12月14日閲覧
  12. ^ ガルビスが来日初打席で初安打 堀から左前打放つ」西日本スポーツ、2022年3月25日。2022年3月25日閲覧
  13. ^ 新外国人のガルビスが衝撃の逆転満塁弾! 土壇場でビッグボス日本ハムうっちゃる」西日本スポーツ、2022年3月25日。2022年3月25日閲覧
  14. ^ 1軍再登録から4試合で抹消 元メジャー・ガルビス 11打数2安打」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2022年6月15日。2022年11月14日閲覧
  15. ^ ガルビスが開幕戦以来の打点! コロナ禍で急きょ1軍昇格」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2022年8月20日。2022年11月14日閲覧
  16. ^ 【動画】「打球音エグい」「1号より飛んだ」ガルビスの満塁アーチにファン興奮」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2022年8月23日。2022年11月14日閲覧
  17. ^ 背番号の変更について」『福岡ソフトバンクホークス』2022年11月27日。2022年11月27日閲覧
  18. ^ ソフトバンクが増田珠を出場選手登録 ガルビスを抹消 特例2023の対象」『西スポWEB OTTO!』2023年6月2日。2023年11月29日閲覧
  19. ^ 【ソフトバンク】助っ人野手全員が今季限りで退団へ 4人で計1本塁打、5打点の惨状」『東スポWEB』2023年10月17日。2023年11月29日閲覧
  20. ^ 来季契約について」『福岡ソフトバンクホークス』2023年12月1日。2023年12月2日閲覧
  21. ^ LMB: Movimientos en listas de reserva - 25 de marzo de 2024」『MiLB』(スペイン語)、2024年3月26日。2024年4月28日閲覧
  22. ^ a b 【プロ野球】ソフトバンク新加入のガルビス 米では「ちょっとしたサプライズ」と驚きも」『SPREAD』2021年12月14日。2022年3月10日閲覧
  23. ^ 【ソフトバンク】新外国人のガルビスが1軍合流 左右両打席で広角に打ち分ける フリー打撃で」『スポーツ報知』2022年3月9日。2022年3月10日閲覧
  24. ^ 'Dad strength': Galvis homers hours after daughter is born」『MLB.com』(英語)、2017年7月4日。2017年7月5日閲覧
  25. ^ Freddy Galvis – My Life of Dad」『Life of Dad』(英語)、2017年7月23日。2017年7月24日閲覧
  26. ^ a b 鷹の新助っ人・ガルビス〝世界の王〟と対面に笑顔絶えず「子供に帰ったような気持ちでした」」『東スポWeb』2022年3月9日。2022年3月10日閲覧
  27. ^ Breakdown of Phillies' Players Weekend names MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月19日閲覧
  28. ^ ソフトバンク メジャー109発ガルビスが入団会見 ニックネームは「ガルちゃん」」『スポニチ Sponichi Annex』2022年3月9日。2022年3月9日閲覧
  29. ^ ガルビスが打った「開幕戦の満塁本塁打」はプロ野球史上23本目。そのうちの6本は福岡ソフトバンク」『Yahoo!ニュース』2022年3月26日。2022年3月26日閲覧

関連項目

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外部リンク

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