コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

フロムイエロートゥオレンジ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社フロムイエロートゥオレンジ
From Yellow To Orange Co., Ltd.
種類 株式会社
略称 fyto、フィト[1]
本社所在地 日本の旗 日本
160-0023
東京都新宿区西新宿3-2-9
新宿ワシントンホテルビル本館2F
設立 1994年3月1日
業種 サービス業
法人番号 8011001045273
事業内容 音楽・映像配信事業
音楽制作・編曲
ゲーム・デジタルコンテンツの企画・開発・販売
代表者 代表取締役社長 飯野由香
資本金 10,000,000円
関係する人物 飯野賢治
江口勝敏
外部リンク fyto.com
テンプレートを表示

株式会社フロムイエロートゥオレンジ: From Yellow To Orange Co., Ltd.)は、デジタルコンテンツ制作を主業務とする日本の企業。ゲームクリエイター飯野賢治によって設立された株式会社ワープを前身とする。

社名は文字通り「黄色からオレンジへ」を表す。「知識・好奇心・ユーモア」を意味する黄色に、「情熱・元気・血」をイメージする赤色を足して、オレンジ色に変化させるという想いが込められている[2]

概要

[編集]

1994年に飯野賢治がコンシューマーゲームの開発のために株式会社ワープを設立。数々のプラットフォームでゲームソフトをリリースした後、2000年にコンシューマーゲーム業界から撤退した。これを機に社名を株式会社スーパーワープに変更して、ネットワークサービス、DVDタイトルの制作、オンライン音楽サービス、ネットワークゲーム制作へと事業範囲を広げた[3]

2001年8月に社名を株式会社フロムイエロートゥオレンジへ改め[4][5]IT関連の企画・デザイン・ブランディングなどを主に行った[2]

2009年3月26日任天堂Wiiウェアの新作『きみとぼくと立体。』を発表。同時に配信が開始された。飯野がこのゲームの企画やディレクションを担当した[6]。彼の約9年ぶりとなるコンシューマーゲーム業界への復帰作はユーザーに歓迎された[7]

2012年音楽プロデューサーの江口勝敏が代表取締役CEOに就任、飯野と代表を兼任した。

2013年2月20日、飯野が高血圧性心不全により逝去したことが、公式ホームページにて江口の名義で発表された[8]。享年42歳だった。

2022年8月より、飯野の妻である飯野由香が代表取締役に就任した[9]

飯野の逝去から10年となる2023年に「飯野賢治没10周年記念プロジェクト」が展開された。ワープ時代に制作されたゲーム作品の音楽や、飯野の著書がデジタル配信された[10]。また、クリエイターを題材としたドキュメンタリーを配信するYouTubeチャンネル「Archipel」の企画として、飯野のドキュメンタリー映像が公開された。飯野と生前に親交があったゲームクリエイター(飯田和敏上田文人小島秀夫斎藤由多加西健一水口哲也)や、俳優の浅野忠信ピエール瀧らが彼を追想した[11][12]

2024年7月18日、画面のない音だけのゲームとして話題となったソフト『リアルサウンド 〜風のリグレット〜』を、発売から27周年の記念日に、オーディオブックとして配信開始した[13]

沿革

[編集]
1994年
株式会社ワープ設立
2000年
株式会社スーパーワープに社名変更
2001年
2003年
着うた配信サイト「熱烈!アニソン魂」サービス開始[14]
2004年
2008年
2009年
『きみとぼくと立体。』開発(任天堂Wiiウェア)
2011年
  • 「株式会社スマイルエナジー(NTTとオムロンの合併会社)」創設ブランディング[18]
  • 家庭用省エネ支援サービス「エコめがね[19]
2012年
江口勝敏代表就任
2013年
ILCAの学校開校[20]
2022年
飯野由香代表就任
2023年
飯野賢治没10周年記念プロジェクト展開[21]
2024年
  • fyto30周年記念事業として「アニソンボカロ」を制作配信[22]
  • オーディオブック『リアルサウンド~風のリグレット~』発売

脚注

[編集]
  1. ^ Action Policy”. フロムイエロートゥオレンジ. 2013年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月31日閲覧。
  2. ^ a b 会社概要”. フロムイエロートゥオレンジ. 2024年7月31日閲覧。
  3. ^ ワープ、“スーパーワープ”に社名を変更--事業の中心をゲームからネットワークサービスへ」『ASCII.jp』2000年4月28日。2024年7月31日閲覧。
  4. ^ Company”. フロムイエロートゥオレンジ. 2013年2月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月31日閲覧。
  5. ^ Partner Listings”. Neoteny. 2001年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月31日閲覧。
  6. ^ 飯野賢治氏が家庭用ゲーム業界にカムバック! Wiiウェア『きみとぼくと立体。』を発表、配信”. ファミ通.com (2009年3月30日). 2024年7月31日閲覧。
  7. ^ Game Developers Conference 2009現地レポート|約10年ぶりにゲーム業界に復帰 Wiiウェア「きみとぼくと立体。」フロムイエロートゥオレンジ飯野賢治氏インタビュー”. Game Watch (2009年3月27日). 2024年7月31日閲覧。
  8. ^ 御礼”. フロムイエロートゥオレンジ. 2013年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月31日閲覧。
  9. ^ a b c 『Dの食卓』鬼才・飯野賢治を17年間支えた“ゲームクリエイターの妻”飯野由香さんインタビュー。常に隣にいた妻だからこそ見えていたもの”. ファミ通.com (2023年5月13日). 2024年7月31日閲覧。
  10. ^ なぜ今、『Dの食卓2』や『エネミー・ゼロ』など飯野賢治作品の楽曲がサブスク解禁されるのか?妻の由香さんに聞いてみた”. Game*Spark (2023年5月4日). 2024年7月31日閲覧。
  11. ^ 飯野賢治没後10年。小島監督、上田文人、浅野忠信、ピエール瀧らが語る特別企画が始動!映像とテキストでその歩みを振り返る”. Game*Spark (2023年5月4日). 2024年7月31日閲覧。
  12. ^ Archipel (2023年12月23日). Memories of Kenji Eno. Archipel. YouTubeより2024年7月31日閲覧
  13. ^ 『リアルサウンド~風のリグレット~』オーディオブックが本日(7/18)配信開始。故飯野賢治氏が手がけた“音だけ”のゲームが新たな形で甦る」『ファミ通.com』2024年7月18日。2024年7月31日閲覧。
  14. ^ エキサイト、アニソン専門の着うたサイトをオープン~韓国でも配信開始」『ITmedia Mobile』2003年12月18日。2024年7月31日閲覧。
  15. ^ アニソンLive大全集:熱烈!アニソン魂 vol.1 「アニたまLive」 in AJF2004 (DVD). フロムイエロートゥオレンジ. 2004年11月17日. ASIN B000666VP6
  16. ^ アニソンLive大全集:熱烈!アニソン魂 vol.2 「アニたまLive」 at EAST (DVD). フロムイエロートゥオレンジ. 2004年11月17日. ASIN B0007N3520
  17. ^ 西健一氏、飯野賢治氏による対談が実現 「iPhoneのために作ったゲーム『newtonica』」で新作を披露」『GAME Watch』2008年10月3日。2024年7月31日閲覧。
  18. ^ グループ企業探訪 第139回 株式会社NTTスマイルエナジー” (PDF). NTT 技術ジャーナル (2012年). 2024年7月31日閲覧。
  19. ^ NTTスマイルエナジーミーティング2011”. 気ままにビューティーライフ (2011年11月13日). 2024年7月31日閲覧。
  20. ^ 「ゲームクリエイター 飯野賢治」は,何を遺したのか。「イルカの学校」特別講義「夭折の鬼才 飯野賢治を学ぶ。」聴講レポート」『4Gamer.net』2013年4月9日。2024年7月31日閲覧。
  21. ^ 飯野賢治没10周年企画”. フロムイエロートゥオレンジ (2023年). 2024年7月31日閲覧。
  22. ^ “初音ミク”「16歳アニソンボカロ」アルバム(サカモト教授P)配信開始!!”. PressWalker (2024年4月21日). 2024年7月31日閲覧。

外部リンク

[編集]
旧社名時の公式ウェブサイト