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朝日出版社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブックマン社から転送)
朝日出版社
正式名称 株式会社朝日出版社
現況 事業継続中
市場情報 非上場
出版者記号 255
取次コード 0039
法人番号 9011301000497 ウィキデータを編集
設立日 1962年6月21日
本社郵便番号 〒101-0065
本社所在地 東京都千代田区西神田三丁目3-5
従業員数 52名
ネット販売 自社サイト、オンライン書店
定期刊行物 CNN ENGLISH EXPRESS
出版以外の事業 語学教材の販売
得意ジャンル 語学書、一般書籍
外部リンク https://www.asahipress.com/
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株式会社朝日出版社(あさひしゅっぱんしゃ、英:Asahi Press)は、日本出版社。本社を東京都千代田区西神田三丁目に置く。

社名は創業者の恩師にちなみ[1]朝日新聞社朝日新聞出版などは一切の関連がない[2][3][4][5][6]

概要

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原雅久が学習院大学卒業後に、神田神保町の貸店舗で書店を開業して1962年6月21日に創業した。社名は大学時代の恩師・朝日英夫の苗字にちなむ[1]。原は大学でドイツ文学を学び、当初は語学書、1975年に思想を扱う月刊誌『エピステーメー』(中野幹隆)、のちに文学、芸術、自然科学、歴史など学術分野、日常生活関連、ビジネス学習参考書など広範を扱う。

1988年7月に岡田有希子アンソロジー『愛をください』、1991年篠山紀信樋口可南子を被写体に日本初のヘアヌード写真集『water fruit』、宮沢りえのヌード写真集『Santa Fe』、ほか葉月里緒菜大竹しのぶ荻野目慶子高岡早紀かでなれおんら多数のヌード写真集、大学以来原と長く交流した児玉清2003年切り絵本『たったひとつの贈り物』、小林カツ代『料理の辞典』、中野京子の西洋絵画エッセイ『怖い絵』『怖い絵Ⅱ』、田實『がんばらない健康法』、『スティーブ・ジョブズ 伝説のスピーチ&プレゼン』などを出版した。

ほかに月刊誌『CNN ENGLISH EXPRESS』、2007年4月からTOEICテスト対策のEラーニング「u-CAT」なども手懸ける。

経営権を巡る混乱

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2024年10月21日、公式サイトにおいて、経営陣が現在の経営状態について発表[7]、労働組合もnoteにページを開設して意見を表明したほか[8]、翌22日には朝日新聞が取材記事を配信し、経営陣が反対する株式譲渡契約を創業者遺族が締結、さらに取締役6人全員を解任するなど、混乱状態にある事が明らかとなった[9]

創業者の原は2023年4月に87歳で死去、原が保有している株式は妻が7割、子会社の取締役も務める娘が3割を相続していたが、遺族は原とは長らく別居状態にあり、また原のおいで2022年に社長に就任した小川洋一郎ら経営陣に対しては不満を持っていた。

当初会社の扱いに関しては経営陣に任せる事を伝え、経営陣は自社株買いを検討するも、本社ビルや遺族が住む住宅など複数の不動産を保有している事から10億円は必要だとされた。ところが、2024年5月に入り株式売却の話が進んでいる事が判明、遺族側のファイナンシャル・アドバイザー(FA)を務めるマクサス・コーポレートアドバイザリーから提示された、買い手候補の合同会社戸田事務所による意向表明書では株式価格は4億6600万円とされた。経営陣は「提示価格が安すぎる」「好条件の買い手がいるはず」と遺族側に訴えるとともに、8月にはホワイトナイトとして取引先の印刷会社が7億円で買収する表明書を提出するが、遺族側から曖昧な回答しかなく、FAも「法的拘束力がない」とし、遺族は戸田事務所と8億円超での買収契約を締結した。

また、マクサス社のFAは遺族宅を1億円で妻に売るよう経営陣に求め、経営陣も前向きだったものの、妻と直接会って意思を確認したいと面会を求めたが拒否、2024年9月11日に「不動産売買に応じない」ことを理由に経営陣全員を解任すると通告、同日付で遺族2人と新代表となった人物の3人が取締役に就任したが、3人とも会社に現れず、入院中だという新代表の経歴や素性が明らかにされず、さらにその代理が銀行の実印等を要求するも、株主の意思確認が取れていないとして会社側が拒否した状態で、株式譲渡が完了していない。 このため、小川ら解任された取締役6人は株主総会決議の不存在もしくは無効の訴訟を起こすため、弁護士と相談しながら準備を進めている。また労働組合も9月中旬から新役員に団体交渉を申し入れ、10月16日にスト権を確立したが、新役員は交渉に応じない状況が続いている。一方、新代表の代理人弁護士は労組に対して「体調が悪化し、入院治療を受けていた。体調が回復するまで団体交渉は遺族に連絡してほしい」と通知している。

小川は「従業員のことも考えて冷静に判断してほしい。なぜ今の買い手にこだわるのかを説明してほしい」訴えているが、遺族の代理人弁護士は「旧取締役が(新代表代理への)円滑な引き継ぎを拒否して進まない状況だ。労組への対応は新代表の代理に求め、対応が進むよう努めている」と回答、妻への意思確認はFAや司法書士と共に対面で行い、買い手決定は「業績、保有資産、条件提示などを踏まえて適正かつ妥当な譲渡額だと判断した」としている。また、戸田事務所社長の戸田学は「縁があれば一緒に商売がしたい。社内対立があると聞くが、あくまで相手方の問題だ」と話し、マクサス社は「限られた時間で売却金額の最大化に努めた」「株主の売却の意思決定に旧経営陣が同意できず、現状を招いている。全関係者が納得する理想的なM&Aになっていないのは事実で、その点は残念に思う。問題を解決できるよう調整を進めている。早期に経営が安定化されることを願っている」と取材に回答している。

関連会社

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  • ブックマン社 - 朝日出版社本社ビルに同居[10]。エッセイ、料理、旅、医療からサブカルチャーエロまで、生と性を追究する出版社を自称する[11]

脚注

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  1. ^ a b 原雅久(昭和29年卒)岡山朝日高校同窓会
  2. ^ “橋下市長「誤爆」朝日新聞出版と朝日出版―抗議電話・メール殺到”. ジェイ・キャスト. (2012年10月25日). https://www.j-cast.com/tv/2012/10/25151328.html 
  3. ^ “朝日出版社:週刊朝日問題で混同される 橋下氏に訂正要求”. 毎日.jp. (2012年10月25日). http://mainichi.jp/select/news/20121025k0000m040082000c.html 
  4. ^ “朝日出版社:「朝日新聞出版」との混同を橋下市長が謝罪”. 毎日.jp. (2012年10月25日). http://mainichi.jp/select/news/20121025k0000e040124000c.html 
  5. ^ “橋下氏、陳謝、陳謝… 「朝日新聞出版」と「朝日出版社」勘違い”. ZAKZAK. (2012年10月25日). https://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20121025/plt1210251227002-n1.htm 
  6. ^ “朝日出版社に40件の抗議 橋下市長が社名誤り批判”. スポニチアネックス. (2012年10月25日). https://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/10/25/kiji/K20121025004406960.html 
  7. ^ 朝日出版社経営陣からM&Aについての緊急のお知らせ,朝日出版社,2024年10月21日
  8. ^ 朝日出版社の株式譲渡・取締役全員解任・資産売却と労働組合の要求,朝日出版社(ブックマン社)労働組合,2024年10月21日
  9. ^ “朝日出版社「経営陣全員クビ」の大混乱 M&Aで創業者遺族と対立”. 朝日新聞デジタル. (2024年10月22日). https://digital.asahi.com/articles/ASSBP3QF0SBPULFA004M.html 
  10. ^ ブックマン社会社案内
  11. ^ ブックマン社編集部 (@bookman_chan) - X(旧Twitter) 2017年9月24日閲覧。

外部リンク

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