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華晨汽車

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ブリリアンスから転送)
華晨汽車
設立 1992年 ウィキデータを編集
本社

華晨汽車集団有限公司(かしんきしゃ、Brilliance Auto)は、瀋陽に本拠地を置く中国の自動車メーカーである。自主ブランドとして商用車の金杯(ジンベイ)および乗用車の中華を有する。また、BMWとの合弁でBMW車を生産する。商用車分野ではルノーとの合弁を結んでいる。

概要

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華晨汽車集団有限公司は持株会社である。事業はBMWとの合弁会社・華晨寶馬汽車有限公司がBMW車を生産し、ルノーとの合弁会社・華晨雷諾金杯汽車有限公司(旧・瀋陽華晨金杯汽車有限公司)が「金杯 (Jinbei)」ブランドでミニバン・ミニバスを生産する[1]。「中華 (Brilliance)」ブランドの乗用車は現在生産を停止している[2]。ほかに自動車部品製造や自動車金融の子会社を持つ。

独自ブランドの「中華 (Brilliance)」は「BS6(尊馳)」が2000年に登場、2002年から量産を開始[3]。その後SUVやミニバンもラインナップされた。中華ブランドの車両へは合弁相手であるBMWの技術供与が行われているほか、トヨタ自動車三菱自動車ポルシェピニンファリーナイタルデザインなどからも技術供与が行われている。

「金杯」ブランドではトヨタからのライセンスを得て「海獅」(ハイエース)、「閣瑞斯 (Granse)」「海獅王」(いずれもベースはグランビア)などを生産する[4]。中国ではハイエースのコピー車が横行しているが、「金杯」は正規のライセンスを得たものである[5]。トヨタと豊田通商は1988年11月に金杯汽車(当時)との間で技術援助契約を結び、1991年11月に傘下の瀋陽金杯客車製造で生産が始まった[6]

2003年に始まったBMWとの合弁では1シリーズ3シリーズ5シリーズX1X2X3、ix3、X5i3を生産している[7]

歴史

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1958年創業の瀋陽汽車製造廠を前身とする[3][8]。華晨汽車集団は持株会社として1992年に設立され、「金杯」ブランド車を生産していた瀋陽汽車を傘下に収める[9]

2000年、「中華」ブランド最初の車「中華・BS6」が登場。この時点では正式な生産許可が出ておらず、2002年に許可を得て生産開始[3]

2003年5月にBMWとの合弁会社・華晨BMW(华晨宝马汽车有限公司)を設立[10]、BMW車の生産を開始。

2017年に金杯ブランドを生産する瀋陽華晨金杯汽車有限公司にルノーが出資、合弁会社の華晨雷諾金杯汽車(華晨ルノー金杯汽車)が設立された。また金杯ブランドは同社が所有する[4]。ルノーは瀋陽に製造拠点を設け、電気商用バンなどの強化を目指した[11]

BMW事業は好調であったが独自ブランド車の不振により経営が悪化、2020年10月に社債がデフォルト(債務不履行)となり[12]、11月20日には破産手続に入った[8][13]。2021年8月31日、再建を支援するためBMWは「中華」ブランドの関連事業を約16億元(約270億円)で取得すると報じられた[14]

2021年12月30日、金杯ブランドを生産する華晨雷諾金杯汽車が破産を申請した[15][16][17]

2022年2月11日、BMWは中国政府が外国企業による自動車産業への投資規制を完全撤廃したことから、合弁会社・華晨BMWへの出資比率を50%から75%に引き上げた[18]

2023年、華晨汽車集団の救済を目指して、筆頭株主である瀋陽市は約160億元(約3200億円)で同社を買収する計画であると報じられた[19]

車種

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公安で使用される「海獅」シリーズ(トヨタハイエース瀋陽

中華ブランド

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金杯ブランド

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  • 海獅 (Haise)/新海獅(トヨタ・ハイエース)
  • 閣瑞斯 (Granse)(トヨタ・グランビア)
  • 海獅王 (Haise King)(トヨタ・グランビア)
  • 快運(商用バン)
  • F50(小型MPV)

脚注

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  1. ^ General Overview 整體概要”. 華晨汽車集団. 2023年7月17日閲覧。
  2. ^ Brands and Products 品牌及產品”. 華晨汽車集団. 2023年7月17日閲覧。
  3. ^ a b c The Big Read: History of Brilliance Jinbei (part 1)”. CarNewsChina.com (2021年8月29日). 2023年7月17日閲覧。
  4. ^ a b パクリ? コピー?? …と思ったら実は「正規品」だった複雑な事情をもつ中国車たちと見分け方(1ページ)”. ベストカーWeb (2022年8月22日). 2023年7月17日閲覧。
  5. ^ パクリ? コピー?? …と思ったら実は「正規品」だった複雑な事情をもつ中国車たちと見分け方(2ページ)”. ベストカーWeb (2022年8月22日). 2023年7月17日閲覧。
  6. ^ トヨタ自動車75年史 第4節 世界各地で充実する海外事業 第5項 中国”. トヨタ自動車株式会社. 2023年7月17日閲覧。
  7. ^ 品牌介绍”. 华晨宝马汽车有限公司. 2023年6月28日閲覧。
  8. ^ a b 中国の国有自動車「華晨汽車」に破産宣告の衝撃”. 東洋経済オンライン (2020年11月25日). 2023年7月17日閲覧。
  9. ^ History and Development”. 華晨汽車集団. 2023年7月17日閲覧。
  10. ^ 公司概况”. 华晨宝马汽车有限公司. 2023年7月17日閲覧。
  11. ^ 仏ルノー、中国・華晨汽車との合弁を再編へ”. ロイター (2021年12月23日). 2023年7月17日閲覧。
  12. ^ 中国の自動車「華晨汽車」の社債がデフォルト”. 東洋経済オンライン (2020年11月9日). 2023年7月17日閲覧。
  13. ^ 中国自動車大手が経営破綻、独BMWと合弁の華晨”. 日本経済新聞 (2020年11月20日). 2023年7月17日閲覧。
  14. ^ 独BMW、中国華晨汽車の自主ブランド取得へ 270億円”. 日本経済新聞 (2021年8月31日). 2023年7月17日閲覧。
  15. ^ Renault China JV seeks bankruptcy restructuring in court”. NIKKEI Asia (2021年12月31日). 2023年7月17日閲覧。
  16. ^ 華晨雷諾金杯汽車申請破產”. 大紀元 EPOCH TIMES (2021年12月30日). 2023年7月17日閲覧。
  17. ^ 华晨雷诺金杯申请破产,雷诺在华商用车布局溃败”. 新浪汽车 (2021年12月31日). 2023年7月17日閲覧。
  18. ^ 独BMW「中国合弁」、出資比率75%に引き上げ完了”. 東洋経済オンライン (2022年2月24日). 2023年7月17日閲覧。
  19. ^ 中国自動車メーカーの親会社、瀋陽市が3200億円で買収を計画-関係者”. ブルームバーグ (2023年5月25日). 2023年7月17日閲覧。

外部リンク

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