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ブリンク・スティーヴンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブリンク・スティーヴンス
Brinke Stevens
Brinke Stevens
2005年2月
本名 Charlene Elizabeth Brinkman
生年月日 (1954-09-20) 1954年9月20日(70歳)
出生地 カリフォルニア州サンディエゴ
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
職業 女優モデル脚本家
ジャンル ホラーSFファンタジー
活動期間 1981年 -
配偶者
デイヴ・スティーヴンス英語版
(結婚 1980年、離婚 1981年)
公式サイト brinke.com
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スティーヴンスのサイン

ブリンク・スティーヴンス(Brinke Stevens、1954年9月20日 - )は、アメリカ合衆国女優絶叫クイーンモデル脚本家

生い立ち

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1954年9月20日、サンディエゴで航空機リベット工のチャールズ・ブリンクマン2世とロレイン・ブリンクマンの娘[1]、出生名シャーリーン・エリザベス・ブリンクマンとして生まれる[2]。彼女はドイツ系モンゴル系の血をひいている[1]。兄弟のケリーと共にカリフォルニア州クレスト英語版で育った[3]エルカホングラナイトヒルズ・ハイスクール英語版を卒業、ギフテッドの学生で高校在学中にメンサのメンバーになった[4]。十代の頃はスタートレックのファンで、SFコンベンションに頻繁に参加した[4]。1974年、サンディエゴ・コミコンに参加し、第1回コスプレ大会で1位を獲得した[5][6][7][8]。優勝後の数年間、コミコンでコスプレ大会に関わり続けた[7]

サンディエゴ州立大学生物学心理学理学士号を取得し、カリフォルニア州ラホヤスクリップス海洋研究所海洋生物学を学ぶために入所、海洋生物学者になることを目指した[4][9]。スティーヴンスは研究所での博士号取得を計画していたが、研究の一環としてシーワールドのイルカを組み込んだことが明らかになり、鰭脚類の観察研究だけを許可した研究所の方針に違反していたため、続行を禁止された[5]。にもかかわらず、後に名誉博士号を与えられた[5]

モデル・女優

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画像外部リンク
1992年、ファム・ファタール誌創刊号の表紙を飾るスティーヴンス(英語版Wikipedia)

コミコンで1歳下の漫画家・イラストレーターのデイヴ・スティーヴンス英語版と出会い交際を始める[10]。1980年、デイヴが『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のストーリーボードの仕事を得たのを機に結婚しロサンゼルスに転居、デイヴのコミック『ロケッティア』のヒロインのモデルを務めた[10]。1981年に2人は離婚、離婚後も友人関係は続いた[10]。生物学の分野で仕事を見つけることが出来ず、生活のために映画のエキストラとして働き始めた[4]。写真家のダン・ゴールデンはスティーヴンスのコスプレ写真を見て、学生向け映画『Zyzak Is King』(1980年)の科白の無い役を彼女に依頼した。彼は後にファム・ファタール誌英語版創刊号(1992年)の表紙用に彼女の写真も撮った[11]

モデル・エージェンシーを出た後、彼女はあるオフィスの前で立ち止まり、壁に貼られた映画のポスターを見た。室内にいたジェイコブ・ブレスラーは彼女に中に入るように言い、ポートフォリオ(経歴写真集)を見せるよう要求した。これに基づき、彼は『カリフォルニア・ドールズ』(1981年)でクレジットや科白のない役に彼女をキャスティングした[12]。最初の科白のある役は『The Slumber Party Massacre』(1982年)のリンダ・ドーン・グラントで、2003年の『チアリーダー・マサカー 〜戦慄の山小屋〜』でも同じ役を再演している[13]

スティーヴンスは、主にホラー映画SF映画ファンタジー映画を中心に100本以上の映画に出演し、絶叫クイーンとして悪名を馳せた[14]

女優業に加え、多数の脚本を共同執筆し、2本のドキュメンタリーを共同製作し、舞台装飾の役割も果たした。『Teenage Exorcist』(1991年)の脚本を共同執筆し、主演女優も務めた[15]

近年

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2007年のホラー映画『Head Case』で連続殺人犯ウェイン・モンゴメリーの母親ジュリー・クインを演じた。この映画には『The Ritual』(2009年)、『Post-Mortem』(2010年)、『Head Cases: Serial Killers in the Delaware Valley』(2013年)と言う3本の続編があり、全てにおいて同じ役を演じた。

2008年、スティーヴンスはジョナサン・メイベリー英語版のホラー小説『Pine Deep』三部作の3作目「Bad Moon Rising」でジム・オリア英語版トム・サヴィーニデビー・ロション英語版と共に描写された[16][17][18]

2009年のドキュメンタリー『Pretty Bloody: The Women of Horror』に出演、『Die Sister, Die!』(1978年)の2013年版リメイクにも出演。長年の共演者仲間であるリネア・クイグリーミシェル・バウアーと共に、2011年のドキュメンタリー『Screaming in High Heels: The Rise & Fall of the Scream Queen Era』及び2020年の続編『Screaming in High Heels: The Reunion』に主題として取り上げられた。

主な出演作品

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原題 邦題 役名 備考
1972 Necromancy Berinka Stevens
1981 ...All the Marbles カリフォルニア・ドールズ Extra クレジットされず
1982 The Slumber Party Massacre Linda Dawn Grant
1983 The Man Who Wasn't There アドベンチャー・オブ 透明人間 Nymphette
1983 Sole Survivor ソウル・サバイバー Jennifer
1984 Body Double ボディ・ダブル Girl #3 in Bathroom
1985 24 Hours to Midnight Devon Grady 声の出演
1987 Slave Girls from Beyond Infinity 女宇宙戦士スレーブクィーン Shala
1988 Sorority Babes in the Slimeball Bowl-O-Rama ザ・インプ Taffy
1988 Nightmare Sisters ナイトメア・シスターズ Marci
1988 Grandmother's House ブラッド・ハウス/恐怖がつきささる Woman
1988 Warlords 無法地帯サバック Dow's Wife
1989 The Jigsaw Murders ジグソー殺人事件/へび肌の女を追え Stripper #1
1989 Transylvania Twist Berry Lou
1989 Phantom of the Mall: Eric's Revenge ミッドウッドの怪人/エリックの復讐 Girl in Dressing Room クレジットされず
1990 Chinatown Connection Missy
1990 Bad Girls from Mars Myra
1990 Haunting Fear ドリーム・セメタリー/悪夢の情事 Myra
1991 Scream Queen Hot Tub Party Herself ビデオ
1992 Roots of Evil セクシャルサベージ Candy
1991 Teenage Exorcist Diane 主演/脚本
1992 Munchie まんちい Band Member
1993 Acting on Impulse Waitress テレビ映画
1995 Droid Gunner DEEP HORIZON ディープホライゾン Kitten
1995 Jack-O 新ハロウィン/ジャコランターン伝説 Witch
1995 Mommy Beth
1997 Mommy 2: Mommy's Day Beth Conway
1997 Hybrid エイリアン・コンタクト Dr. Leslie Morgan
1998 Illicit Dreams 2 蒼い、ポートレイト。 Dianne
2000 Sideshow フリーク・ハウス Madame Volosca
2000 Submerged マリン・クラッシュ Bar Tender クレジットされず
2001 Horrorvision ターミネーターX Toni
2002 The Frightening Mrs. Peterson
2002 Bleed Mother
2002 Hell Asylum TATARI 02 Head Spectre
2002 American Nightmare アメリカン ナイトメア Lisa
2003 Cheerleader Massacre チアリーダー・マサカー ~戦慄の山小屋~ Linda Dawn Grant
2003 Vicious ヴァイス Woman Camper
2004 Blood Reaper ブラッド・リッパー Sosha
2004 Mark of the Astro-Zombies アストロ・ゾンビーズ クローン人間の復讐 Cindy Natale
2004 Vampires vs. Zombies ヴァンパイアvsゾンビ Julia
2005 October Moon Nancy
2005 Exterminator City マシーン・オブ・ザ・デッド Hair Brushing Victim
2007 The Two Sisters Professor Renee Davis
2007 Head Case Julie
2008 Bryan Loves You Nurse
2009 The Ritual Julie
2009 Caesar and Otto's Summer Camp Massacre Sashi
2009 George's Intervention Judy
2010 Post-Mortem Julie
2011 Screaming in High Heels: The Rise & Fall of the Scream Queen Era Herself ドキュメンタリー
2011 The Greatest Women of Horror and Sci Fi Herself ドキュメンタリー
2012 Caesar and Otto's Deadly Christmas Sashi
2013 Axeman at Cutter's Creek キリングフェイス Sheriff Charlene Wopuzer
2013 Die Sister, Die! Amanda Price
2013 Head Cases: Serial Killers in the Delaware Valley Julie Quinn
2014 Disciples Tatiana
2015 Caesar and Otto's Paranormal Halloween Sashi
2015 Adam K Mrs. Kraul
2015 Night of Something Strange モンスター・モーテル Teacher
2017 en:Death HouseDeath House Head Staffer

脚注

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  1. ^ a b Collum 2015, p. 22.
  2. ^ Pitts 2002, p. 469.
  3. ^ Collum 2015, pp. 22–23.
  4. ^ a b c d Brass, Kevin (1992年7月9日). “B-Movie Queen : Brinke Stevens Knows Secret to Dying in Shower”. Los Angeles Times. April 23, 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月9日閲覧。
  5. ^ a b c Collum 2015, p. 23.
  6. ^ Vasseur, Richard (2012年3月11日). “Brinke Stevens Interview”. Jazma. 2017年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月9日閲覧。
  7. ^ a b Bozung, Justin (April 28, 2012). “The Brinke Stevens Interview”. The Gentleman's Blog to Midnight Cinema. 2020年8月9日閲覧。
  8. ^ Vampirella Revealed”. boomvavavoom.com. 2018年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月9日閲覧。
  9. ^ Shepard, Jewel (March 1992). “Brinke Stevens”. Invasion of the B-Girls. Forestville, California: Eclipse Books. p. 136 
  10. ^ a b c 映画秘宝 1995, p. 183.
  11. ^ Collum 2015, pp. 22–26.
  12. ^ Collum 2015, p. 25.
  13. ^ Collum 2015, pp. 25–26.
  14. ^ 'Scream queen' Stevens highlights upcoming horror convention”. Tribune-Review (2017年3月1日). 2020年8月9日閲覧。
  15. ^ Collum 2015, p. 28.
  16. ^ ILoz Zoc (2007年2月7日). “Interview With Jonathan Maberry: Part Two”. 2011年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月9日閲覧。
  17. ^ Horror Chronicles Features Debbie Rochon”. 2014年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月9日閲覧。
  18. ^ Debbie Rochon To Be Honored With Ingrid Pitt Award: January 12, 2013: Cella Art Gallery In North Hollywood, CA”. Horror Unlimited (2013年1月10日). 2020年8月9日閲覧。

参考文献

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  • Collum, Jason Paul (2015). Assault of the Killer B's: Interviews with 20 Cult Film Actresses. Jefferson, North Carolina: McFarland. ISBN 978-0786480418 
  • Pitts, Michael R. (2002). Horror Film Stars (3rd ed.). Jefferson, North Carolina: McFarland. ISBN 978-0786410521 
  • 映画秘宝編集部 編『映画秘宝 エド・ウッドとサイテー映画の世界』洋泉社、1995年7月1日。ISBN 978-4896911695 

外部リンク

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