ブルー・ドーヴェルニュ
ブルー・ドーヴェルニュ Bleu d’Auvergne | |
---|---|
分類 | ブルーチーズ |
原料 | 牛乳[1][2][3] |
原産国 | フランス |
原産地 | オーヴェルニュ地方 |
生産場所 | 農協、工場 |
生産期間 | 一年中[2]。 |
形状 | 基本的に円筒状。輸出用は直方体もあり[2] |
大きさ |
さまざま。最大で直径20 cm 高さ8-10 cm |
重量 | さまざま。最大3,000 g |
脂肪分 | 50%以上 |
表皮 | 自然にできる皮[2]。褐色[4] |
熟成 |
大きいもので4週間以上。 小さいものなら2週間以上。 |
呼称統制 | AOC(1975) |
ブルー・ドーヴェルニュ(フランス語: Bleu d’Auvergne)は、フランスのオーヴェルニュ地方で生産される、牛乳を原料としたブルーチーズ[5]。日本語ではブルー・ド・オーヴェルニュなどとも表記される。
起源
[編集]ブルー・ドーヴェルニュの製法は19世紀にアントワン・ルーセルによって確立されたとされる[6][7]。
起源については他に「ロックフォールをヒント」とした[4]とも、すでに18世紀後半には「とある農夫」が製法を発見していた[3]とも言われている。
原料・製法
[編集]ブルー・ドーヴェルニュは牛乳を原料としてつくられるが、乳牛の品種はかつては地元産の牛を使用していた。しかし1975年にAOC認定された際には牛の品種は問われなかった[3]。また、殺菌乳を使うことにより、万人受けする食べやすいブルーチーズという評価を受けるようになった[4]。
牛乳に酵素を加えカードとした後にアオカビをまぜ、さらに塩も加える[3]。この後は熱や圧迫を加えず[2]、串でさすことにより通気を確保して熟成させる[3]。熟成期間は大きいもので4週間以上で、小さいものなら2週間以上である[2][3]。
特徴
[編集]表皮を含め、全体にアオカビが広がっており、内側はしっとりしているもののぼろぼろと崩れやすい[4]。一般にアオカビの多いブルーチーズは味が強く個性が強いとされるが[8]、ブルー・ドーヴェルニュはいわゆる「食べにくい」といった食味ではなく、一緒にとる他の食事や酒の味を引き立てるという評価をなされ、また値段も手ごろとされている[4]。
相性がよいとされるのはタンニンの効いた味わいのつよい赤ワイン[4]や逆に甘口のジュランソンといったワイン[6]であり、またドレッシングに使用したり[4]パスタに合わせるのもよいとされる[4]。クラッカーにのせて食すだけでもよい[6]。
脚注
[編集]- ^ 以下「基本情報」欄は、特記の無い限り下記2文献共通。
- ^ a b c d e f 文藝春秋 2001, p. 19.
- ^ a b c d e f 日仏料理協会 2007, p. 577.
- ^ a b c d e f g h 主婦の友社 2012, p. 84.
- ^ 日仏料理協会 (2007, p. 577)に挙げられた県は、現行の行政区画オーヴェルニュ地域圏とミディ=ピレネー地域圏にまたがる。
- ^ a b c “ブルー ドーヴェルニュ”. フロマージュ・ド・フランス. 2014年4月1日閲覧。
- ^ “Bleu d'Auvergne”. Association Fromages d'Auvergne. 2014年4月1日閲覧。
- ^ 主婦の友社 2012, p. 81.
参考文献
[編集]- 主婦の友社 編『チーズの選び方 楽しみ方』本間るみ子 監修(新版)、主婦の友社、2012年9月13日。ISBN 978-4-07-285215-6。
- 日仏料理協会 編『フランス 食の事典』(普及版)白水社、2007年10月。ISBN 978-4-560-09202-6。
- 文藝春秋 編『チーズ図鑑』文藝春秋〈文春新書〉、2001年7月19日。ISBN 4-16-660182-2。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、ブルー・ドーヴェルニュに関するカテゴリがあります。