プロアナ
プロアナ (英: Pro-ana) とは、摂食障害の一である神経性無食欲症(拒食症、英: Anorexia nervosa)を「精神疾患ではなく個人のライフスタイル (英: Lifestyle)」であると主張する、主に英語圏で社会現象となっているムーブメントや社会運動のことである。
日本国内においては、例えば2ちゃんねる上の各スレッド内での情報交換という、海外では見られない独特な形で起こっていることが確認されている。
同様にプロミア(pro-mia)という言葉も存在し、主に摂食障害の一である神経性大食症(過食症、英: Bulimia nervosa)を「精神疾患ではなく個人のライフスタイル (英: Lifestyle)」であると主張するムーブメントのことである。
プロアナとプロミアは同義であるという考えもある。
プロアナを信条とする個人・諸団体のとるスタンス (英: Stance または思想的な立場や姿勢)は多種多様である。
- 「自身の疾患(摂食障害)を病気ではなく生き方として考える人々が、そのような思想を持っていても否定・差別されない、いわゆる居場所」
- 「共通の疾患を持つ人々が互いに情報交換するための場所の一種に過ぎず、例えば自身の摂食障害を病気と認める個人に対しては治療へ専念できるように支援する場所」
文化的背景
[編集]インターネット普及による繁栄
[編集](英: Thinspiration)
[編集]流行
[編集]特徴
[編集]英語圏ではプロアナという単語は「アナ」という略称で言及されることもある。また実際に拒食症を患いながらプロアナを信条とするの個人は自身の疾患(拒食症)に「アナ」という愛称をつけて擬人化する場合もある。
服装・風習
[編集]欧米ではプロアナを信条とする個人は赤いブレスレット(多くの場合、糸とビーズだけで作られた極めてシンプルなもので、ネット上のオークションで流通している)を身につけることが多い。またそのような個人は、同様な赤いブレスレットを着用している他者をプロアナだと認識することができる。同様にプロミアを信条とする個人は青いブレスレットを身につけることがある。
英語圏において、この現象は常識となっているため、プロアナを信条としない個人でも、赤いブレスレットを着用する他者をプロアナだと認識することがある。
影響
[編集]ネット上での繁栄の変遷歴
[編集]サイト閲覧者の年齢層
[編集]3歳〜117歳
サイト閲覧者への影響
[編集]議論・批判
[編集]医療従事者の所属する団体による見解
[編集]プロアナについての報道
[編集]- 2001年10月
- 2002年7月
- 2005年10月
- 2006年秋ごろ
- 2008年1月
- 2009年4月
- 2010年8月
芸術家による風刺
[編集]各SNSおよびレンタルサーバプロバイダの対応
[編集]- Yahoo! (米国):2001年7月
- LiveJournal (米国)
- Facebook (米国)
- MySpace (米国)
- Microsoft (スペイン語でのSNS「Spaces」において):2007年11月
- Hispavista (スペイン):2008年9月
諸国の行政機関による対応
[編集]ポップカルチャーにおいて
[編集]脚注
[編集]関連項目
[編集]- 摂食障害 - 精神疾患
- 精神医学/心理学
- 防衛機制
- 自助グループ
- セルフヘルプ
- 月経前症候群
- コーピング (英: Coping (psychology))
- 孤独感 (英: Loneliness)
- 居場所 (英: Ibasho (psychology))
- 社会学/社会心理学
外部リンク
[編集]- "プロアナは肯定しつつ、摂食障害は問題ではないとはいえない" - *minx* [macska dot org in exile]
- "プロアナについての議論が進まない理由" - *minx* [macska dot org in exile]
- "【摂食障害】プロアナ (Pro-ana)" - 井出草平の研究ノート