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ヘキサメチルジシラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヘキサメチルジシラン
Ball-and-stick model Space-filling model
識別情報
CAS登録番号 1450-14-2 チェック
PubChem 74057
ChemSpider 66675 チェック
EC番号 215-911-0
国連/北米番号 1993
RTECS番号 JM9170000
バイルシュタイン 1633463
特性
化学式 Si2C6H18
モル質量 146.3781 g mol-1
示性式 (CH3)6Si2
または Me6Si2
精密質量 146.094703642 g mol-1
外観 Colourless liquid
密度 715 mg cm-3
融点

14 °C, 287 K, 57 °F

沸点

113 °C, 386 K, 235 °F

屈折率 (nD) 1.422
熱化学
標準モルエントロピー So 255.89 J K-1 mol-1 (at 22.52 °C)
危険性
GHSピクトグラム 可燃性急性毒性(低毒性)経口・吸飲による有害性
GHSシグナルワード DANGER
Hフレーズ H225, H319, H334, H335
Pフレーズ P210, P261, P305+351+338, P342+311
EU分類 強い可燃性 F 刺激性 Xi
Rフレーズ R11, R36/37, R43
Sフレーズ S16, S23, S45
引火点 11 °C
関連する物質
関連するalkylsilanes テトラメチルシラン

トリエチルシラン

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヘキサメチルジシラン(Hexamethyldisilane)は、有機ケイ素化合物であり、一般的な有機溶媒に可溶な無色の液体である[1]。ただし、融点は14℃と比較的高い[2]ジシランの水素をすべてメチル基で置換した化合物にあたる。

ヘキサメチルジシランの構造は、2つのトリメチルシリル基ケイ素—ケイ素結合で直接つながったものと捉えることもできる。このケイ素—ケイ素結合は、強い求核剤や求電子剤の作用によって開裂する。アルキルリチウムとの反応ではアルキルトリメチルシランとトリメチルシリルリチウムが生成する。

Me6Si2 + RLi → RSiMe3 + Me3SiLi

また、ヨウ素との反応では、ヨードトリメチルシランを与える[3]

Me6Si2 + I2 → 2 Me3SiI

消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[4]

出典

[編集]
  1. ^ Tamejiro Hiyama, Manabu Kuroboshi, Jih Ru Hwu, Suvendu Sekhar Dey, Ming‐Hua Hsu "Hexamethyldisilane" Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, 2010 John Wiley & Sons. doi:10.1002/047084289X.rh015.pub2
  2. ^ Suga, H.; Seki, S. (1959). “On the Phase Transition of Hexamethyldisilane”. Bulletin of the Chemical Society of Japan 32 (10): 1088. doi:10.1246/bcsj.32.1088. 
  3. ^ Olah, G.; Narang, S.C. (1982). “Iodotrimethylsilane—a versatile synthetic reagent”. Tetrahedron 38 (15): 2225. doi:10.1016/0040-4020(82)87002-6. 
  4. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)