ヘラクレス (レーダー)
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ヘラクレスの空中線部を収容した四角錐状構造物 | |
種別 | 3次元レーダー |
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目的 | 多機能 (捜索・捕捉・追尾) |
開発・運用史 | |
開発国 | フランス |
送信機 | |
周波数 | Sバンド |
送信尖頭電力 | 50 kW |
アンテナ | |
形式 | パッシブ・フェーズドアレイ (PESA) |
走査速度 | 60 rpm |
仰俯角 | +70度 |
探知性能 | |
探知距離 | 200 km (110 nmi) (戦闘機に対して) |
その他諸元 | |
重量 | 4トン (甲板上) |
ヘラクレス(英語: Héraklès radar)は、タレス社が開発した多機能3次元レーダー[1]。
本機は、非常に特徴的なアンテナを採用している。アンテナ本体はメガフォンのようなかたちをしており、上端を削られた底辺4メートルの四角錐型構造物の中に収容されて、毎分60回転という高速で回転して全周を走査する。このメガフォン型アンテナは4×4個のマイクロ波ホーンによって構成されており、それぞれのホーンには4個ずつの送受信機が配されている。またビームの指向は電波レンズによって行なわれており、アンテナ全体で1761個のフェーズ・シフターが配されている。これにより、電波ビームは70度の仰角まで指向できる。タレス社は、この方式を、純粋なアクティブ・フェイズド・アレイ(AESA)式より単純で信頼性に優れ(平均故障間隔(MTBF)は900時間と見積もられている)、パッシブ・フェイズド・アレイ(PESA)式よりもビーム形成能力に優れるものとしている。なおピーク出力は50キロワットとされている[2][3]。
本機は、最大で400個の目標を処理可能である。探知距離は、戦闘機に対して200 km (110 nmi)、ステルス性を考慮したミサイルに対して60 km (32 nmi)、シースキマーに対して20 km (11 nmi)とされている。アスター艦対空ミサイルの運用に完全に適合化されており、指令誘導アップリンクを行うことができる[2]。
採用国と搭載艦
[編集]- フリゲート「ムハンマド6世」
参考文献
[編集]- ^ Thales. “HERAKLES - Phased Array Multi Function Radar” (PDF) (英語). 2014年6月9日閲覧。
- ^ a b Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. pp. 229-230. ISBN 9781557502629
- ^ 野木恵一「世界の艦載多機能レーダー (特集・多機能レーダーと艦艇デザイン)」『世界の艦船』第687号、海人社、2008年3月、88-89頁、NAID 40015830635。