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ヘンリー・キュービット (第4代アシュコーム男爵)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第4代アシュコーム男爵ヘンリー・エドワード・キュービット: Henry Edward Cubitt, 4th Baron Ashcombe1924年3月31日2013年12月4日)は、イギリス貴族。3人目の妻が相続したスードリー城英語版の修復にかかわった[1]。イギリス王妃カミラの母の弟にあたる[1]

略歴

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第3代アシュコーム男爵ローランド・カルバート・キュービットと1人目の妻ソニア・ローズマリー英語版の息子として、1924年3月31日に生まれ、イートン・カレッジで教育を受けた[2]。イートン・カレッジを出た後はイギリス空軍に入り、第二次世界大戦中は主にカナダでパイロット育成にかかわった[1]

戦後はキュービット家の家業である住宅開発業(ホランド・ハンネン・アンド・キュービット英語版社)を継いで、一時30社以上の取締役を務めた[1]。もっとも、『タイムズ』紙はアシュコーム男爵の訃報で第4代アシュコーム男爵にビジネスの才覚は少ないと酷評した[3]

1962年10月28日に父が死去すると、アシュコーム男爵位を継承した[2]。1960年代にモナコ公国の駐イギリス総領事を務めた[1]

政治では自身を保守党支持としたものの、貴族院での保守党会派には加入せず、貴族院議員への就任宣誓も爵位継承から11年後の1973年であり、1974年5月に初演説をした[1]。以降1999年貴族院法により議席を失うまで年に1、2度登院する程度であり、登院するときも投票や演説はしなかった[1]

2013年12月4日に死去した[1]。3度の結婚で子女をもうけず、爵位は叔父の孫にあたるマーク・エドワード・キュービット英語版が継承した[1]

家族と私生活

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1955年9月12日、ギスラン・ドレッセルホイス英語版(コーネリアス・ウィリアム・ドレッセルホイスの娘、デニス・ジェームズ・アレグザンダー(のち第6代カリドン伯爵)の元妻)と結婚したが、1968年に離婚した[2]

1973年、ヴァージニア・キャリントン(Virginia Carrington第6代キャリントン男爵ピーター・キャリントンの娘)と結婚したが、1979年に離婚した[2]

スードリー城英語版、2014年撮影。

1979年、メアリー・エリザベス・デントン=ブロックルハースト(Mary Elizabeth Denton-Brocklehurst、2013年時点で存命、ヘンリー・デイヴィス・チップスの娘、ジェフリー・マーク・デントン=ブロックルハースト英語版の未亡人)と再婚した[2]。マークは1972年に心臓発作で幼い子女2人を残して死去しており、メアリー・エリザベスはスードリー城英語版の女主人になったものの、同時に重い相続税に悩まされることとなった[1]。このときには家業から半ば引退状態になっていたアシュコーム男爵はスードリー城の修復に取り掛かり、1985年にはサリー州の自宅を売却してスードリー城に引っ越すに至った[1]

人を引き付ける魅力があり、ユーモアにも富み、私生活では上記の3人の妻のほかにも多数の彼女がいた[3]。一時アルコール依存になったものの完治して、以降アルコール依存の治療に関する慈善団体の活動に力を注ぐようになった[1]

サウジアラビアの王族で馬主のハーリド・ビン・アブドゥッラーの友人であり、ハーリドを代表してヨークシャーで土地を購入したこともあった[1]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m "Lord Ashcombe - obituary". The Telegraph (英語). 25 December 2013. 2024年7月3日閲覧
  2. ^ a b c d e Cokayne, George Edward; Hammond, Peter W., eds. (1998). The Complete Peerage, or a history of the House of Lords and all its members from the earliest times (Addenda & Corrigenda) (英語). Vol. 14 (2nd ed.). Stroud: Sutton Publishing. p. 43. ISBN 978-0-7509-0154-3
  3. ^ a b "Lord Ashcombe". The Times (英語). 28 December 2013. 2024年7月3日閲覧

外部リンク

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イギリスの爵位
先代
ローランド・カルバート・キュービット
アシュコーム男爵
1962年 – 2013年
次代
マーク・エドワード・キュービット英語版