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ベアトリス・ハダッド・マイア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ベアトリス・ハダッド・マイア
Beatriz Haddad Maia
基本情報
フルネーム Beatriz Haddad Maia
国籍 ブラジルの旗 ブラジル
出身地 サンパウロ
生年月日 (1996-05-30) 1996年5月30日(28歳)
身長 180cm
体重 80 キログラム
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2010年
ツアー通算 10勝
シングルス 3勝
ダブルス 7勝
生涯獲得賞金 7,312,832 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2024)
全仏 ベスト4(2023)
全英 4回戦(2023)
全米 2回戦(2022・23)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 準優勝(2022)
全仏 3回戦(2022・23)
全英 3回戦(2017・22)
全米 ベスト8(2023)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全仏 ベスト8(2022)
全英 2回戦(2022)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 10位(2023年6月12日)
ダブルス 10位(2023年5月8日)
2024年4月6日現在

ベアトリス・ハダッド・マイア(Beatriz Haddad Maia, ポルトガル語: [beaˈtɾiz adaˈdʒi ˈmajɐ], 1996年5月30日 - )は、ブラジルサンパウロ出身の女子プロテニス選手。レバノン系ブラジル人[1]

WTAツアーではシングルス3勝、ダブルス7勝。身長180cm。左利き。バックハンド・ストロークは両手打ち。WTAランキング最高位はシングルス10位、ダブルス10位。ブラジル人として初めてWTAランキングでシングルストップ10入りを果たした[2]2023年全仏オープン女子シングルスベスト4。

経歴

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幼少期

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1996年にサンパウロに生まれ、5歳の時にテニスを始めた。母親のライス・スカフ・ハダッド、祖母のアルレット・スカフ・ハダッドもテニス選手だった[1]。テレビ司会者のホランド・ボルドリン英語版の姪である[3][4]

2011年

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2011年ウィンブルドン選手権ジュニア女子ダブルスでは、ロシアのMayya Katsitadzeと組んでベスト4となった。2012年全仏オープンジュニア女子ダブルスでは、パラグアイのモントセラート・ゴンサレスと組んで準優勝した。2013年全仏オープンジュニア女子ダブルスでは、エクアドルのドメニカ・ゴンサレスと組んで2年連続で準優勝した。

2013年

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2013年2月には初開催されたブラジル・テニス・カップでは、女子シングルスにワイルドカードで出場してWTAツアーデビューした。2014年にプロ転向した。2015年2月のリオ・オープンでは女子シングルスにワイルドカードで出場し、準々決勝でサラ・エラニに敗れたもののベスト8となった。同年4月のクラロ・コルサニータス・カップでは女子ダブルスでパウラ・クリスティナ・ゴンサルベスとペアを組み、WTAツアーにおける初優勝を飾った。

2017年

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2017年のクラロ・コルサニータス・カップでは女子ダブルスでナディア・ポドロスカを組み、2年ぶり2回目の優勝を飾った。全仏オープンの女子シングルスでは予選3試合に勝利し、グランドスラムで初めて本戦に出場した。ウィンブルドン選手権の女子シングルスでは予選なしでグランドスラム本戦に出場し、2回戦でシモナ・ハレプに敗れた。9月の韓国オープンの女子シングルスではWTAツアーで初めて決勝に進出したが、決勝でエレナ・オスタペンコに敗れた。

2019年

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2019年7月のウインブルドン選手権の女子シングルスでは、1回戦で優勝経験者のガルビネ・ムグルサに勝利したが、2回戦でハリエット・ダート英語版に敗れた。大会後にはドーピングテストで陽性反応が出たことで、国際テニス連盟から暫定的な出場停止処分が課された[5][6]

2020年

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2020年全仏オープンのハダッド・マイア

2020年2月、国際テニス連盟はハダッド・マイアが摂取したサプリメントが汚染されていたとする評定を下した[7]。約10か月の出場禁止によってWTAランキングは1342位まで落ち込んだ[8][9]新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって中止されたツアーも多く、ツアーへの復帰は9月にポルトガルで行われたITF大会となった[10]

2021年

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2021年10月のBNPパリバ・オープンにはラッキールーザーとして出場し、3回戦で第1シードのカロリナ・プリスコバを倒すなどした結果、WTA1000トーナメントで4回戦に進出した[11]

2022年

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2022年の全豪オープンの女子ダブルスではアンナ・ダニリナ英語版とペアを組み、決勝でバルボラ・クレイチコバカテリナ・シニャコバのペアに敗れたが準優勝した。グランドスラムで決勝に進出したブラジル人女子テニス選手はマリア・ブエノクラウディア・モンテイロ英語版に次いで3人目である。6月のノッティンガム・オープンでは女子シングルス・女子ダブルス揃って優勝した。WTAツアーシングルスにおいては初優勝であり、WTAツアーシングルスにおいて優勝した初のブラジル人女子選手となった。翌週のバーミンガム・クラシックでも女子シングルスで優勝し、グラスコートで2大会連続優勝を飾った。

10月のグアダラハラ・オープン・アクロン英語版の女子ダブルスではアンナ・ダニリナと組んで準優勝し、WTAファイナルズ出場権を獲得した初のブラジル人女子選手となった。これらの結果、2022年のWTAアワードでは最も上達した選手賞を受賞した[12]

2023年

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2023年4月のムチュア・マドリード・オープンの女子ダブルスではビクトリア・アザレンカと組み、決勝ではコリ・ガウフジェシカ・ペグラのペアを破ったことで、WTA1000トーナメントにおける初優勝を飾った[13]。全仏オープンでは準決勝で第1シードのイガ・シフィオンテクに敗れたが[14]、大会後にはWTAランキングで初のトップ10入りを果たし、ブラジル人女子選手として初めてトップ10入りを果たした選手となった[15][2]。同年のWTAエリート・トロフィーではシングルス・ダブルスの双方に出場した。シングルスでは決勝で鄭欽文を破って優勝し、ダブルスではベロニカ・クデルメトバ英語版と組んでやはり優勝した[16]

スポンサー契約

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2018年から2023年まではスペインのホマとウェアとシューズに関するスポンサー契約を結んでいた[17]。2024年からは日本のアシックスと契約を結んでいる[18]。2020年にはウィルソンとラケットに関するスポンサー契約を結んだ[19]

4大大会成績

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略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

シングルス

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大会 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024
全豪オープン A A A 2R 2R A A 2R 1R 3R
全仏オープン Q3 Q2 1R A Q1 A A 2R SF
ウィンブルドン Q1 A 2R A 2R NH Q3 1R 4R
全米オープン A Q1 1R Q2 A A Q2 2R 2R

ダブルス

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大会 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024
全豪オープン A 3R A A A F 2R 3R
全仏オープン A A A A A 2R 2R
ウィンブルドン 3R A A A A 3R 2R
全米オープン 1R A A A A 3R QF

脚注

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  1. ^ a b Família Haddad, três gerações de tenistas do Club Sírio”. sirio.org.br. pp. 16–17, 36. 2024年5月20日閲覧。
  2. ^ a b Rankings Watch: Haddad Maia breaks into Top 10; Svitolina climbs higher”. WTA. 2024年5月20日閲覧。
  3. ^ Bia Haddad, sensação do tênis, é parente de famoso que você nem imagina”. Jornal O Tempo (2023年6月7日). 2023年6月8日閲覧。
  4. ^ Sobrinha de Rolando Boldrin e fã de MPB, Bia Haddad é amante de artes e literatura – além de ser fera no tênis”. Glamurama (2023年6月7日). 2023年6月8日閲覧。
  5. ^ ブラジルのアダッド マイアが薬物テストで陽性に Tennis Magazine Online、2019年7月25日
  6. ^ Provisional suspension imposed on Beatriz Haddad Maia”. ITF. 23 July 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月23日閲覧。
  7. ^ Casos de outros brasileiros influenciam pena de Bia”. Tenis Brasil (10 February 2020). 2024年5月20日閲覧。
  8. ^ Bia Haddad comprova contaminação e leva 10 meses de suspensão por doping”. UOL (10 February 2020). 2024年5月20日閲覧。
  9. ^ Bia vai despencar no ranking e perderá US$ 100 mil
  10. ^ Após um ano sem competir, Bia Haddad retorna às quadras com vitória em Portugal”. Globo (1 September 2020). 2024年5月20日閲覧。
  11. ^ Jabeur bests Collins; Haddad Maia stuns top seed Pliskova in Indian Wells”. WTA. 2024年5月20日閲覧。
  12. ^ Swiatek named 2022 WTA Player of the Year”. WTA. 12 December 2022閲覧。
  13. ^ Azarenka, Haddad Maia stymie top seeds Gauff, Pegula to win Madrid”. WTA. 2023年6月2日閲覧。
  14. ^ Swiatek stops Haddad Maia to reach third Roland Garros final”. WTA. 2024年5月20日閲覧。
  15. ^ TenisBrasil – Bia se torna 3ª sul-americana a atingir o top 10”. TenisBrasil. 2024年5月20日閲覧。
  16. ^ Zheng Qinwen outlasts Zhu in Zhuhai; will face Haddad Maia in final”. WTA. 2024年5月20日閲覧。
  17. ^ Bia Maia tem novos patrocinadores para iniciar nova temporada”. lance.com.br (2017年12月30日). 2024年2月9日閲覧。
  18. ^ Bia Haddad deixa a marca Joma”. tenisnews.com.br (2024年1月1日). 2024年2月9日閲覧。
  19. ^ Luiz Fernandes (2020年8月9日). “Bia Maia viaja para retornar ao circuito com novos patrocinadores”. 2024年2月9日閲覧。

外部リンク

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