ベアトリーチェ・ビオ
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ベベ | ||||||||||||||||||||||||
2014車いすフェンシングヨーロッパ選手権大会にて | ||||||||||||||||||||||||
基本情報 | ||||||||||||||||||||||||
国籍 | イタリア | |||||||||||||||||||||||
誕生日 | 1997年3月4日(27歳) | |||||||||||||||||||||||
出身地 | イタリア ヴェネツィア | |||||||||||||||||||||||
種目 | フルーレ | |||||||||||||||||||||||
障害クラス | カテゴリーB | |||||||||||||||||||||||
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ベアトリーチェ・マリア・アデライデ・マルツィア・ビオグランディス(Beatrice Maria Adelaide Marzia Vio Grandis、1997年3月4日[1][2] - )は、イタリアの車いすフェンシング選手。種目はフルーレ カテゴリー B。
名前は「ベアトリーチェ・ヴィオ」とも表記される。また、「ベベ(Bebe)」の愛称でも知られる[3][4]。
経歴
[編集]1997年3月4日にイタリアのヴェネツィアで生まれる[1][2]。幼少期からスポーツが好きで5歳の時にはバレーボールをしていたが、ある時練習が嫌で抜け出したところ、たまたまフェンシングのジムを見つけ、これをきっかけにフェンシングに夢中になる[5]。
11歳の時、生存率が3%と言われる髄膜炎を発症して100日以上入院し、生きるために両腕のひじから先と両足のひざから下を切断する[4][6][7]。その後、同じく11歳の時に車いすフェンシングの存在を知り、義手と義足をつけて競技を継続[5][7]、2010年5月にはイタリアのボローニャで開催された公式の車いすフェンシングの試合に初めて出場する[4]。
2012年ロンドンパラリンピックでは、選手としては出場しなかったが聖火ランナーとして参加、その後すぐにイタリアのシニアチームに加わり、同年12月にハンガリーのエゲルで行われたワールドカップで準優勝する[4]。
2013年の世界選手権は10位に終わるが、翌2014年のヨーロッパ選手権では個人と団体で金メダルを獲得する[4]。2015年はシーズンを通して無敗で、2016年7月のワールドカップでロシアのビクトリア・ボイコワに敗れるまで11戦連勝を記録した[4]。
2016年リオデジャネイロパラリンピックでは個人で金メダル、団体で銅メダルを獲得[8]。2020年東京パラリンピックでは開会式でイタリア選手団の旗手を務め、個人で金メダル、団体で銀メダルを獲得[3]。2024年パリパラリンピックでは個人と団体で銅メダルを獲得した[9]。
エピソード
[編集]- SNSのフォロワー数が100万人を超えるインフルエンサーである。バラク・オバマ元アメリカ大統領や陸上競技のウサイン・ボルト、サッカーのディエゴ・マラドーナなど世界的な著名人との2ショット画像を投稿することもある[6]。
- 車いすフェンシング選手として以外に、ファッションショーや女性誌などでモデルとしても活動している[3]。
- 2009年に、スポーツを通じて障がい者を支援する非営利団体「art4sport ONLUS」を両親とともに設立した[1]。
- 2015年のミラノ国際博覧会ではアンバサダーを務めた[10]。
- 2017年2月、Facebook上でビオに大掛かりな性的嫌がらせを行っていた複数の人物に対し法的措置を講じたことを明らかにした。また、Facebook側も問題のページを削除し首謀者を特定するための法的手続きに着手したとしている[11]。
- 2020年8月26日よりNetflixで配信されたドキュメンタリー映画『ライジング・フェニックス: パラリンピックと人間の可能性』では、9人のパラアスリートの一人として出演している[12]。
受賞
[編集]- 2014年 - イタリアン・パラリンピック・アワード(オクサナ・コルソと同時受賞)[13]
- 2016年 - エドアルド・マンジャロッティ国際賞[14]
- 2017年 - ローレウス世界スポーツ賞 年間最優秀障害者選手賞[15]
脚注
[編集]- ^ a b c “Bebes” (イタリア語). Bebe Vio. 2021年9月9日閲覧。
- ^ a b “ベアトリーチェ・ビオ - 車いすフェンシング|東京2020パラリンピック競技大会”. Olympics.com. 2021年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月4日閲覧。
- ^ a b c “車いすフェンシング 金メダリストはインフルエンサー! ベアトリーチェ・ビオ選手”. NHKスポーツ (2021年8月30日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ a b c d e f “Beatrice Vio” (英語). International Paralympic Committee. 2021年9月9日閲覧。
- ^ a b “「フェンシングへの恋は、一生冷めない」。両手足を失ったイタリア人女性剣士が“Life is cool.”に込めた思い”. Mondo Alfa (2017年6月5日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ a b “「違っていることは、全てかっこいい!」車いすフェンシング ベアトリーチェ・ビオ ―シリーズ「レジリエンス」vol.4・後藤佑季”. NHK (2021年6月3日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ a b “パラリンピック 両手足ないフェンサー イタリア人気選手 2連覇”. NHK (2021年8月29日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ “両手両足を失った女性剣士 リオで放った歓喜のアリア イタリアの人気者ベベ”. 産経新聞 (2016年9月18日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ Scott Bregman (2024年9月6日). “Paris 2024 Paralympics: Bebe Vio leads Italy to women's foil team bronze” (英語). Olympics.com. 2024年9月12日閲覧。
- ^ “La campionessa di scherma Beatrice Vio sarà Ambassador di Expo Milano 2015Corriere Sociale” (イタリア語). Corriere Sociale (2015年4月9日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ “リオパラ金メダリストがネットで憎悪の対象に、FBで性的ないやがらせ”. AFPBB News (2017年2月23日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ “パラリンピックのドキュメンタリー映画「Netflix」で配信、マクファデンやスタッツマンら登場”. Olympics.com (2020年8月19日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ “SCHERMA PARALIMPICA - BEATRICE VIO PREMIATA CON L' "ITALIAN PARALYMPIC AWARD" 2014” (イタリア語). Federscherma (2014年10月9日). 2014年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月9日閲覧。
- ^ “Il premio "Mangiarotti" assegnato all'imbattibile Vio” (イタリア語). La Gazzetta dello Sport (2016年2月25日). 2021年9月9日閲覧。
- ^ “2017” (英語). Laureus. 2021年9月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 公式サイト(イタリア語)
- Beatrice Vio (@bebe_vio) - Instagram
- Beatrice Vio (BeatriceVioOfficialPage) - Facebook